リパライン語 文法書

Lineparine'd krancia

本項は文法内容を説明しています。辞書の凡例はこちらを、造語依頼などに関してはこちらを参照ください。

この文法書の内容は古くなっています。

こちらを参照してください。

1.音韻

以下はリパライン語で利用する音韻を説明する。

1-1 子音(一文字)

p [p] 日本語のパ行と同じ。

b [b] 日本語のバ行と同じ。

t [t] 日本語のタ行と同じ。

d [d] 日本語のダ行と同じ。

k [k] 日本語のカ行と同じ。

g [g] 日本語のガ行と同じ。

z [t͡s] 日本語のつの子音、ツァ行

m [m] 日本語のマ行と同じ。

n [n] 日本語のナ行と同じ。

f [f] fhを歯を唇につけて発音する。

v [v] vhを歯を唇につけて発音する。

c [s] 日本語のサ行。

s [z], [d͡z] 日本語のザ行、若しくはヅァ行。

x [ʃ] ,[ʂ] 日本語のシャ行。

h [h] 日本語のハ行。

w [w] わの子音を唇を丸めて発音する。

j [j], [ʝ] 日本語のヤ行

l [l], [ɾ] 英語のl、舌先を上の歯茎につけるラ行。日本語のら行と同じ発音になることもある。

q [kw] kにwを続ける。

r [r] べらんめぇ調のラ行。転記ではひらがなで表記する。

1-2 子音(二文字)

ts [t͡s] 日本語のつの子音、ツァ行

ch [t͡ʃ] 日本語のちゃの子音になることがある。、チャ行

dz [d͡ʑ], [ʒ], [ʐ] 日本語のじゃの子音、ジャ行

ng [ŋ] ンの音。

fh [ɸ] 日本語のファ行、歯を唇につけない。転記ではひらがなで表記する。

vh [β] ヴァ行の音で歯を唇に付けずに発音する。転記ではひらがなで表記する。

sh [ʃ] , [ʂ] 日本語のシャ行。

th [θ] 英語のth、舌を軽く噛んで発音する。

dh [ð] 英語のthの強い物、舌を軽く噛んで発音する。

kh [x], [χ] のどの奥から出すハーの音。、母音+rkhは長母音+khで読む。口蓋垂音のほうは一般的ではない。 転記ではひらがなで表記する。

rkh [ʁ], [ʀ] うがいをするように声を出すラーの音。転記ではひらがなで表記する。

rl [ɹ], [:] 前の母音を長母音にしてlを発音する若しくは英語のrと同じ。

ph [f]/[p] 単語によって自由である場合と決まっている場合がある。

1-2 母音

a [a] ,[ä] ,[ɐ] ,[ɒ] ,[ɑ] ,[ʌ] 日本語のあに近い。

i [i] 日本語のいに近い。

u [u] ,[ɔ] ,[ɯ] 日本語のう、それの唇を丸くするか、おの口で唇を丸くする。中央の央の部分

e [e] ,[ɛ] ,[ɤ], [ɪ] 日本語のえに近い。

o [o] ,[ɔ] 日本語のおに近い。

y [y], [ʏ] ,[y ̃] ,[ʏ ̃] ,[ju] ,[ɨ] , [ɨ ̃] いの口で唇を丸くする。

1-3 特殊モーラ

‘ 発音しないで、前後の文字との組み合わせでその発音を変える。。’rは[r]、i’は[i]になる。

'の代替表記として-がある。

1-4 定義

    1. 同じ子音字を重ねることを「促音(telokners)」と呼ぶ、これは長子音として発音する。

    2. dz, x, sh, chを「軟子音/弱子音(ixtrixerfinisn)」と呼ぶ。

    3. a, o, e, 全ての長母音を「強母音(xerfinisnejt)」と呼び、i, y, uを「弱母音(xerfinisertz)」と呼ぶ。

1-5 口・文語共通の例外発音

    1. iの後に母音が来るとjで発音する。

    2. y, uの後に母音が来るもしくは母音の後の音節末ではɥ, wで発音することがある。

    3. 母音の後にrが来ると長母音になる。

    4. jの前後共に母音が来ない場合は、iで発音される。

    5. 母音の後にj,i,uが来て、(間にアポストロフィが入っても良い)その後にrが来ない場合はj,j,wに変わって発音する場合がある。ただし、iu, yuのuはwにならない。

    6. phはfかpで発音する。

    7. sのあとに母音が無い場合[s]で発音する。

    8. dzi, xi, shi, chiのあとに母音が来る場合iが発音されない場合がある。

  1. tz, sx, ddz, tth, ddhはz, x, dz, th, dhの促音で読む(但し、cxはxの促音ではない)

    1. 語尾の-en(特に-nen)のeは[ə]で発音される場合がある。

  2. 語尾の-genは[ɣ(ə)n]で発音される可能性がある。

  3. ni+V, nj+Vは[ɲ]になる。

    1. sjVの発音は/zj/, /sj/の二種類が認められている。直後に母音が来ないsjは必ず/zi/。

    2. 軟子音+iuはCuで発音される。

    3. 軟子音/j+yはCuで発音される。

1-6 口語の例外発音

    1. 語末のp(p), t(t), k(k)は内破音になる事がある。

    2. Vu, VwのVはəになることがある。

    3. lは[ɾ]で発音される場合がある。

    4. 音節末のlは[ʟ]で発音する場合がある。

    5. l-vocalizationが発生する場合がある。(mal /maw/のような)

    6. 成節子音n̩, l̩などが出る場合がある。(knloanやnotulなど)

  1. 軟子音促音特殊表記規則の外連声、1-5 8.に該当する促音化が発生し、発音上単語が繋がる場合がある。(es xale [eʂːaːle], lamiet zu [lamʲet͡s:u:]など)

    1. 軟母音外連声、語末にi, uがあってそれに母音から始まる単語が始まるとそれぞれj, wが挟まれて発音上単語が繋がる事がある(mi alfarp [mijalfarp], alecarnu estj [alecarnuwesti])

    2. 長子音外連声、語末の子音と同じ子音で単語が続くと長子音で繋がり、発音上単語が繋がる場合がある。(pusnist tierij [pusnist:je:ji], lus ci [lus:i])

    3. アクセント母音が長母音化する(xale [ʂaˈ:le], male [maˈ:le]など)

    4. erlのeはəになる場合がある。

1-7 音列の禁則

snyrrsyuはsnyrirsyuになる、ただし唯一例外afeneljrfaを除く。

rlが[ɹ]になったのもこの規則に由来すると思われている。

    • LIE(LIO)由来単語には[sr]は立たない。

1-8 アクセント

アクセントは単語の語形によってその位置が異なる。

    1. 単音節単語→その母音にアクセント

    2. 長母音がない複音節単語→語末から二つ目の音節の母音

    3. 長母音がある複音節単語→最初の長母音

2.品詞

リパライン語には以下の品詞がある。

名詞…主語、目的語などになる。物、状態の名前をあらわす。

mi(私)、lkurftless(言語)など、

動詞…述語になる。物の動作、状態を表す。

lkurf(話す)、es(コピュラ)など、

助動詞…文頭(口語なら動詞、語末に)付いて態、相、時制などを表す。複数付けることができる。助動詞の前に来れる単語及び句は疑問詞、接続詞、eo lex、elxのみが慣例である。

cene(~できる)、liaxa(~した)など、

形容詞…通常、修飾語順(形容詞→被修飾語)で名詞を修飾する。形容詞を修飾することはできるが規範的でないという説もある。

xorlnem(素晴らしい)、vynut(良い)など、

副詞…通常、修飾語順(副詞→被修飾語)で動詞、副詞を修飾する。

jielyl(若々しく)など、

前置詞、後置詞…単語、節に前置及び後置して格などを表す。

la(名詞化)、les(最上級)など、

接続詞…文または句の間に来て文を繋げる。

mal(そして)、pa(しかし)など、

相位動詞…文末に付いて人格、感情、立場、証拠性などを表す。

de(男性・荒々しい)、lu(敬語)

相位副詞…動詞の前後に付いて感情を表す。

fecca(冷静な怒り)、lif(やさしい)

接辞は品詞には分類されないが辞書では単語の前に接着する接辞を前置辞、単語の後ろに接着する接辞を語尾辞、二つの単語及び要素を接着する接辞を語中辞と呼び区別する。相位動詞と相位副詞はそれぞれ相位詞、または法制詞と呼ばれる。辞書上では位相(動)詞と相位副詞の品詞タグが付けられる。前置詞、後置詞をまとめて接置辞と呼ぶ。

リパライン語では接辞でも末尾を語尾、先頭を語頭と呼ぶ。

2-2 単語クラスⅠ

単語にはクラスが与えられる。

単語クラスは語の最後の母音(語幹母音)で分けられる。

最後の母音がa(r),o(r)ならば紅クラス

最後の母音がe(r),i(r)ならば蒼クラス

最後の母音がu(r)ならば烏(う)クラス

最後の母音がy(r)ならば葵クラス

クラスは緩衝音の適用に関係し、緩衝音の適用は常に左方の単語クラスに影響される。

2-3 緩衝母音

接辞が単語に付くときに接辞と単語の接着部分がどちらも子音の場合、緩衝音が入る。しかし、必須ではない。緩衝音は単語クラスによって変化する。これは緩衝母音と言う。

なお語尾が母音+rまたは子音語尾+-jの場合はこれを適用しない。格で'の代用表記-を利用している場合は語幹と格を分ける(ex:la lex -s→la lex-es)

一部の形態素(-j, -tなど)が繋がる時に緩衝音が来ない場合があるので注意。

例)単語に接頭辞stal-(~に関する)と接尾辞-'c(与格語尾)をつける。

・紅クラス単語 sarma

名詞sarma(商い、商売)は語幹母音がaであるため紅クラスである。

これに接尾辞-'cが付く、この時sarmaの語尾は母音であり母音 - 子音の接着であるため緩衝音は入らない。

sarma + -'c → sarma'c

次に接頭辞stal-をつける。stal-のクラスは語幹母音がaであるため紅クラスである。sarmaの語頭は子音であり、そこに接着するstal-の語尾は子音であり子音 - 子音の接着であるのでstal-のクラスである紅クラスの緩衝音-a-が入る。このため最終的な語形は以下のとおりになる。

stal- + -sarma → stal- + -a- + -sarma → stalasarma

・蒼クラス単語 cakirt

名詞cakirt(缶)は語幹母音がiであるために蒼クラスである。

これに-'cを付けるときcakirtの語尾は子音であり-'cも子音であるため子音 - 子音の接着でありcakirtのクラスである蒼クラスの緩衝音-e-が入る。

cakirt + -'c → cakirt + -e- + -'c → cakirte'c

次にstal-を接着する。cakirtの語頭は子音なのでstal-が接着すると子音 - 子音の接着になるためstal-のクラスである紅クラスの緩衝音-a-が入る。

stal- + cakirt → stal- + -a- + cakirt → stalacakirt

・烏クラス単語 foiium

名詞foiium(基準、規格)は名詞foi(高い)と接尾辞-ium(集合体)で出来た単語である。この単語に-'cをつけるときは語幹母音はfoiではなくfoiiumの最後の母音を取る。このためfoiiumの語幹母音はuであり烏クラスとなる。これに-'cをつける。foiiumの語末が子音であり-'cも子音なので子音 - 子音の接着になるためfoiiumのクラスである烏クラスの緩衝音-u-が入る。

foiium + -'c → foiium + -u- + -'c

次にstal-を接着する。前二つと同じようにstalの語頭は子音でありfoiiumの語頭も子音である。子音 - 子音の接着になるためstalの緩衝音-a-を入れる。

stal- + foiium → stal- + -a- + foiium

・葵クラス単語 zyl

名詞zyl(ウェールフープ死)は語幹母音がyのため葵クラスとなる。これに-'cをつけると子音 - 子音の接着になるためzylのクラスである葵クラスの緩衝音を入れる。

zyl + -'c → zyl + -i- + -'c → zyli'c

次に同じようにstal-を接着する。これも子音 - 子音の接着になるためstal-の緩衝音である-a-を入れる。

stal- + zyl → stal- + -a- + zyl → stalazyl

・烏クラス単語 zyluss

名詞zylussは名詞zyl(ウェールフープ死)と-u-(烏クラス緩衝音)と-ss(複数語尾)が付いたものであるが、語中に緩衝音があっても一番最後の母音を語末母音として取る。このためzylussのクラスは烏クラスとなり緩衝母音は-u-となる。

zyluss + -'c → zyluss + -u- + -'c → zylussu'c

stal- + zyluss → stal- + -a- + zyluss → stalazyluss

ここでは名詞のみを紹介しているが名詞以外の品詞でも接辞が付くとき子音 - 子音の接着になったときは緩衝音が入るため注意が必要である。

2-4 緩衝子音

それぞれ単語の母音クラスによって変化する。母音語尾に母音語頭が接続する際に適用する。これを緩衝子音と言う。必須ではない。

3.語順

口語はSVO AN 後置詞はNAで修飾する。

Cene mi lkurf lineparine.

文語はSOV AN 後置詞はNAで修飾する。

Cene mi’s lineparine’i lkurf.

口語でも文語でもNA、ANどちらでも修飾できる単語をNAAN単語という。

動詞が文頭に出ると強制的に命令文になる。eを置くとそれを無効にできる(12-1. y類参照)

3-1 動詞連体形語尾名詞の取る従属節の単語の語順

動詞連体形語尾(cf. 9. 動詞活用)の付いた名詞が取る従属節の単語の語順は主動詞・接置詞が取る動詞連体形語尾名詞の位置によるが、基本的に構文曖昧性が生じない限り、どのようにおいてもよい。

前置詞に対してはVSO、後置詞に対してはSOVとなり、これは動詞の前後においても対応する。

4.否定文と疑問文と命令文

否定文は動詞の前か後ろにnivを置く。副詞や品詞変更の前置詞などがある場合nivを優先する。部分的に単語を否定する場合単語の前か後ろにnivを置く。疑問文は語末に?(疑問符)をつける。 語末にnを付けて疑問を明示できる。疑問詞は文頭に優先して付ける。

動詞を文頭にするか助動詞shrloを使うと命令文を表せる。

5.格

格接辞を利用して表す。

口語では分離標識も利用できる(16-4 分離標識 参照)

★が付いている格は「伝統五格」とも呼ばれる。

-'tj

-nerfe

共格

欠格

・後置詞

処格

奪格

io

ler

5-1 主格と対格の省略

口語では主語が動詞の直前、目的語が動詞の直後にあるは主格と対格の語尾を省略できる。ただし動詞との間に何かがある場合格を明示する。ただし動詞がystなどの動詞用前置詞と共に構成されているときや目的語が形容詞で修飾されているときなどは明示しなくても良い。

5-2 定性

常に表さなくてもよいが、定性を表すことができる。

-stan

-ste

gir-

定性

不定性

定性

5-3 Mol型動詞

動詞の中には-'cの格標識を省略するmol型という動詞が存在する。mol型動詞の取る二番目の項は他動詞の対格と替わって与格になる。

全て自動詞である。mol型には[mol型]とタグが付けられる。

Mi mol fqa('c).

5-4 es型動詞

動詞の中で形容詞を取る動詞をes型動詞と言う。es型動詞の取る二番目の項は名詞か形容詞である。

Ci es xorlnem.

6.助動詞

前述したとおりリパライン語の助動詞は文頭に(口語なら動詞、語末にも付けられる)付いて態、相、時制などを表す。

文の全ての(名詞化した動詞も含む)を修飾する。

6-2 時制

リパライン語には二つの時制がある過去は助動詞edioll、未来は助動詞wiollを利用する。 時制と相の助動詞は口語で省略する事がある。詳しくは、16-3を読むこと。

6-3 相

リパライン語には七つの相がある。

相助動詞と時制助動詞は口語では省略され合わさる場合もある(16-3 口語で利用できる短縮助動詞 参照)

6-3-1 起動相

起動相(開始相)はその行為をし始めることを表す。

助動詞liaxiを利用する。

6-3-2 持続・存続相

持続・存続相はその行為を行っている・行い続けている状態を表す。

助動詞liaxuを利用する。

6-3-3 完了相

完了相はその行為が完了したことを表す。

助動詞liaxaを利用する。

6-3-4 完了持続相

完了持続相は行為が完了し完了した状態が持続していることを表す。

助動詞liaxeを利用する。

6-3-5 結果相

結果相は完了持続の完了であり行為の結果時点を表す。

助動詞liaxoを利用する。

6-3-6 結果持続相

結果持続相は結果の持続であり行為の結果時点が持続していることを表す。

助動詞liacyを利用する。

6-3-7 反復相

反復相は行為の反復、習慣性を表す。

助動詞liaollを利用する(16-3 口語で利用できる短縮助動詞を参照)。

6-4 法

法の助動詞は9種類ある。

不必要

控えめの希望

fenxis

fi

7.級の表現

最上級は形容詞にles、比較級はle、同等比較にはceを前置する。

比較・最上級対象は前置詞の前に置く。

原型 xorlnem

最上級 les xorlnem

比較級 le xorlnem

同等 ce xorlnem

以上 xo xorlnem

以下 xut xorlnem

未満 xy xorlnem

Fqa es fqass le xorlnem. これはそれらより素晴らしいです。

Fqa es fqass les xorlnem. これはそれらのなかで最も素晴らしいです。

Fqa es fqass ce xorlnem. これはこれらと同じくらい素晴らしいです。

Fqa es fqass xo xorlnem. これはこれ以上に素晴らしいです。

Fqa es fqass xut xorlnem. これはこれ以下に素晴らしいです。

Fqa es fqass xy xorlnem. これはこれ未満に素晴らしいです。

7-1 級前置詞に対する-j

級前置詞に対する-jは形容詞を級前置詞の前に置くようにして比較対象をその後に置くようにする。

Fqa es xorlnem lej fqass. これはそれらより素晴らしいです。

Fqa es xorlnem lesj fqass. これはそれらのなかで最も素晴らしいです。

Fqa es xorlnem cej fqass. これはこれらと同じくらい素晴らしいです。

Fqa es xorlnem xoj fqass. これはこれ以上に素晴らしいです。

Fqa es xorlnem xutj fqass. これはこれ以下に素晴らしいです。

Fqa es xorlnem xyj fqass. これはこれ未満に素晴らしいです。

8.代名詞

二人称は直接/間接(話し手が正式に聞いていることを想定している相手である/そうでない)で使い分け、三人称は女性/男性/性不定で使い分ける。四人称は普遍的にそうであること、または「皆さん」を表す主語になる。

8-1 間接二人称

間接二人称ziは話者miが正式な対象にはしていないが聞いていると思われる人間を指す。例えば「お前何こっそり話聞いてるんだよ」や「(特に聞いているそぶりを見せないが聞いているであろう)君はどう思う」のような場合に使う。これはmiの対象が主観的に間接二人称の対象に話を聞かれていると思うかで使い分ける。

9.動詞活用

リパライン語には動詞が特定の形で名詞になれる文法が在る。

これを動詞活用、動詞連体形(省略)語尾という。

する道具

する状態・状況

-yl

-ol

lkurf(話す) → lkurfer(話す人)

11.重要な前置詞

11-1 la

laは後に来る単語を強制的に名詞にする。

laの範囲は口語の場合基本一単語だがもっと多くの単語をまとめる場合はlaから始まり yで終るという形をとる。このyは口語では省略される場合がある。

11-2 yst

ystは後に来る単語の意味を変更する。

ystの利用できる単語は辞書の[語法]以下に乗っている。

11-3 eo

eoは後ろに来る単語の意味を具体的にする。

一部の単語はeoを利用した結果が想像と異なる場合もあるので辞書の[語法]を参照のこと。

11-4 ista

istaは後ろに来る単語の意味を抽象的にする。

一部の単語はistaを利用した結果が想像と異なる場合もあるので辞書の[語法]を参照のこと。

12.重要な表現

12-1 y類

以下の要素群をy類と呼ぶ。

・-j

修飾語、前置詞、後置詞、相位副詞に付いて修飾方向を反転する。

Xorlnem puder → Puder xorlnemj

La lkurf → Lkurf laj

Pyse xale → Xalej pyse

・e

平叙文の時に動詞が命令化(「3.語順」を参照)するのを抑制するために文頭に置かれる。

Lkurf lineparine. → E lkurf lineparine.

・i

前の修飾語が後ろの修飾語を修飾するのを抑制する。文語の分離標識構文などで利用する。

Insirznyk fiie ircalart snenikestan io sninisten tolid xale mol.

Insirznyk fiie ircalart i snenikestan io sninisten tolid xale mol.

12-2 省略疑問

harmie ~ es V-動詞活用でharmieの意味を変えられる。

V-ilならharmieがharmoeになる。

Hamie co es lkurfil. = Harmoe co lkurf.

12-3 対事モダリティ表現

0~99の数詞にの後にleをつけることで~%の確率で発生することを表す。

anfentiqale 絶対に(99%で)

iule ない(0%で)

12-5 品詞語尾

リパライン語には品詞語尾が幾つかある。これらの接辞をつけることで品詞を変更する事が出来る。一部の単語には語法欄に接辞が付く事による語義の変化があるため注意する事。

12-6 相関接続詞

リパライン語には次のような相関接続詞がある。

13.Lexの用法

13-1. eo lex

このようにeo lexは助動詞の効力を切るのに使う。

Simfgh mi lkurf lkurfo.

という文の意味は

私は私が言いたいことを言いたい。

ここでeo lexを入れた文

Selene mi lkurf eo lex co lkurfo.

のseleneの効果は以下のようになる。

Selene mi lkurf eo lex co lkurfo.

この文の訳は以下のようになる。

私は貴方が言いたいことを言います。

このeo lexはelxという省略形がある。elx nivを省略した形にelxifがある。

また、pa elx, mal elx, cun elx, mag elx, zu elx, fi(fie) elxの省略としてpelx, melx, celx, gelx, zelx, felxがある。

13-2. la lex

la lexは前の文の要素(全体又は成果物、目的語)を指す代名詞である。リパライン語で前の文の要素を指すときはla lexを使う。fqaやfgirなどは使わない。

例えば

A)Harmie fqa es?

B)Mi qune niv la lex.

という文のla lexはAの言ったことの全体か一部の要素を指している。

13-2-1 la lexの特別な語法

la lexにはいくつかの特別な使い方がある。

・自己宣言

Fqa es kranteerl. la lex es panqa.

次の文の訳は以下のようになる。

これは良い本です。

この文は一つにまとめられる。

Fqa es xorlnem kranteerl.

このように一つの文に出来る文をla lexを使って表現することを自己宣言という。

13-3. lex V

lex Vはlexを動詞の前におくことで動詞を連体形にする用法である。

Lex xel iulo

という句は見る事という意味になる。

このlexはl’-という形で省略されることもある。

lex xel iuloの省略形は

L’xel iulo

になる。

lex Vを使うとき動詞は修飾する名詞の前に来なくてはいけないために関係節はSOVの形になる。このためにlex Vではlex Vを省略することが出来る(非推奨)、lex+Vでは-’s、-’iを省略することは出来ない。lex V nivの形で連体形の動詞を否定する場合lexifという前置詞を使うことも出来る。

14-3. lex V V-en N

Lex Vが二回続く場合はlex V V-enという形式で表記することで自然になる。V-enは下記16章文体2項V-enを参照すること。

14. 数詞

14-1. 基数詞

14-2. 位の表現

数詞の羅列中には基本的には属格が入ることは無いが、古い文章の場合はこれが入っている場合がある。

Ex)

cananaqa canananeoqa saniupqa 254000

cananaqa'd canananeoqa'd saniupqa 254000(古風)

100万などを表す時は、基本的に大きな位の方を単語の前の方に付けるが、文法的にはどのような並びでもよい。

Ex) insanneoqa 5000兆

14-3. 序数詞

序数は基数詞の語尾に-teをつける。

14-4. 倍数詞

倍数は基数詞の語尾に-tvaをつける。

14-5. 分数

分数は分母の基数詞-sta lut 分子の基数詞で並べる。

14-6. 累乗

接中辞-inie-を使う。A-inie-BでAのB乗

14-7. 小数

分数位表現を利用する。一の位以上の数はadを挟んで前に来る。

0.5 unneoqa

1.5 panqa ad unneoqa

0.15 xinanpanqa neoqa

3.15 dqa ad xinanpanqa neoqa

14-8. 概数

「~あたりの」「~くらいの」「約~の」などの曖昧な数の表現としては数詞に-ssを付ける、lovik/xaleを使うなど複数の方法がある。

「七匹くらいの鳥が止まっている。」

    • Xenqassa'd ketiv anfil.

    • Xenqa lovik ketiv anfil.

    • Ketiv anfil xale xenqa.

位接辞にfhasfaを付けると「数~」という意味になる。

「数十匹の鳥が止まっている」

    • Anfhasfa'd ketiv anfil.

14-9. 短縮数詞

学問・通信分野などの特殊な分野で利用される短めの数詞が存在する。

位・序数・倍数・分数・累乗表現に関しては変わらないが、緩衝音が挟まれない傾向にある。

小数表現ではlarlを小数点の位置に挟む。

12.15 anpan tu larl pan fa

15. 相位

15-2. 相位動詞

文末に置かれる相位詞。

15-2-1. 基本の相位動詞

15-2-2. 省略相位

15-2-2-1. 省略相位・基本セット

kvas

nil

衝撃、驚きを表す。

嫌悪を表す。

15-2-2-2. 省略相位・追加感情セット

15-2-2-3. 省略相位・視点セット

nes

客観的、そうであること。

※~から~に言っているの相位の文では代名詞がその人から見た代名詞になるので注意

15-2-2-4. 省略相位・苦・楽セット

15-2-2-5. 省略相位・努力セット

15-2-2-6. 省略相位・相位lex

lax

文が接続するとき相位のキャンセルを明示する。 つける必要は無い。

15-2-2. 特定環境の相位

民話や歌、詩、神族やアレフィス、特定の人物などの特定の環境で用いられる相位詞である。辞書には[特環相位]タグが付けられる。

15-3. 位相副詞

動詞の前後に置かれる相位詞。

fecca

lif

tof

冷静な怒り

優しさ 、献身的な

硬い、形式的な

16. 文体

16-1. 口語・文語

リパライン語には口語体(会話体/ルクーファンゲン)と文語体(文章体/カンテーノ)がある。口語はリパライン語改定を規範に、文語はリパライン語二代目を規範に規定されている。これらの規範に従わず混在した文体は混在体と呼ぶ。新文語はxelkenが規定した文体で一代目リパライン語を規範にしている。

その他の文体に関してはこちらに掲載する。

16-3. 混在可能文体

文語・口語と混在が可能な文体を混在可能文体と言う。

以下のものがある。

16-3. V-en

口語で動詞-enでlex Vの代用をすることが出来る。これをV-enと呼ぶ。これは動詞の否定連体形、ystの付いた連体形などの場合に利用すべきである。

Lexif lkurf larta = Niv lkurfen larta

Yst lex saskrante mors = Yst saskranteen mors

16-4 zu

口語ではzuを関係代名詞のように扱うことも出来る。

Liaxu si Lex xel mors = Mors zu liaxu si xel

16-5 従属節明示の-t

従属節の格尾辞・分離標識には従属節であることを明示するために-tをつけることができる。格尾辞に緩衝母音は入らない。

Selene niv mi's mi'st fqa'ct molo'i qune.

16-7 口語で利用できる短縮助動詞

口語では時制と相の助動詞が以上の規則に沿って省略される。但し、liaollは習慣を表す助動詞となっている(6-3-7 反復相参照)。

16-8 分離標識

口語でSO(主語・目的語),OS語順が文中にある場合分離標識(分離詞)を利用する事が出来る。文語では、esのみ利用できる。 分離標識は直前の名詞に主格を、直後の名詞に対格か与格を付与する。分離標識は直前の名詞クラスによって語形が変更する。分離標識の直前後は名詞節のみが来ることが出来る。

原文) Mi lkurf lineparine.

Mi es levia.

SO分離標識) Mi fea lineparine lkurf.

Mi fea levia es.

OS分離標識) Lineparine feas mi lkurf.

Levia faus mi es.

16-9 複代副詞

複代副詞は、主格と対格を同時に指す副詞である。

Ex) Wioll zvoy lkurf. 私はそれを言うだろう。

複代副詞には-ss(主語の複数化),-euss(目的語の複数化)*-t(従属節)が付く事が出来る。

16-11 省略表現

16-11-1 lex関係省略語

16-11-2 動詞等に膠着する省略形

16-11-3 その他の省略語

省略形

il

ils

原形

i le

i les

17.造語

17-1 接尾辞

17-1-1 名詞系動詞派生語尾

17-1-2 動詞系動詞派生語尾

17-1-3 動詞系動詞派生補助語尾

17-1 その他の接尾辞

17-2 前置辞

17-2-1 動詞系前置辞

17-2-2 名詞系前置辞

17-3 -r-造語

語中辞-r-を利用することによって、語と語を合わせることが出来る。

17-3 語根不可逆的造語

上記のような接辞を用いた造語は語根に可逆的なため語根可逆的造語と呼ばれるが、語根に可逆的でない新たに語根を作り出す造語を語根不可逆的造語と呼ぶ。基本的には「どのように造語するの?」2.3.に沿う。以下ではそれからはみ出すルールについて述べる。

17-3-1 動詞連体形派生語尾によって派生した名詞の語根化

動詞連体形派生語尾によって派生した名詞が語根になる場合、第一音節の母音はyになる。

kantier -> kynte

molo -> mylon

17-3-2 古理語の語尾がaである名詞の形容詞形

古理語の語尾がaである名詞の形容詞形は語尾をiuに置き換えて作る。

fqa -> fqiu

fgir(fkhpha) -> fgiu

18. 未分類の細かいルール

  • 主語と目的語は口語では出来る限り主語に近づける。接置詞節は最も離される。

  • 接置詞節に名詞や動詞に関わるのでなければ接置詞をおいてはならない。