本日の集合場所 (通常通り)
PC=122教室
IB=121教室
MC=117教室
CD=118教室
第13回で説明した就活用ポートフォリオとは別に、もうひとつのポートフォリオがある。本学部の修了能力認定に必要な「学修ポートフォリオ」は、学びの場におけるポートフォリオの仲間であり、さまざまな学修活動やそれを通して学んだ経験を逐次記録し、ファイリングしてふりかえるためのツールである。
学修ポートフォリオは、学修者の視点では、それぞれの課題を自分自身でまとめ直し、総合的にふりかえることで、自分自身の学びに役立てていくことができる。一方で、教育者側はその振り返りを学修者と共有することで、別々に学んだことの新しい解釈や接続点を見出したり、明確に数値化しにくい内面的に起こった変化をより確実に評価していくことができる。つまり双方にメリットがある。
なお大学での学びは「学習」ではなく、学び修めるという意味で「学修」と使い分けられている。
"大学設置基準上、大学での学びは「学修」としている。これは、大学での学びの本質は、講義、演習、実験、実習、実技等の授業時間とともに、授業のための事前の準備、事後の展開などの主体的な学びに要する時間を内在した「単位制」により形成されていることによる"
新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて~生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学へ~(答申)
ネットワーク情報学部の学生は、「修了能力認定D」(4年生前期 / 必修)において、ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)を満たす学修を達成した根拠を示すために、学修ポートフォリオを提出する必要がある。今回(3年次の最終回)に要項を示す。
__
■ネットワーク情報学部の目的
ネットワーク情報学部は、情報学およびそれに関わる社会・人間・環境・技術・数理の包括的な教育研究を通じて、地球的視野に基づき他者と協働し、科学的かつ創造的に問題解決できる能力を有する人材を養成することを目的とします。次に掲げる目標を達成した学生に学士(情報学)の学位を授与します。
__
■DP / ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)
DP1:情報学における、情報とそれを扱う原理・機構・人間、社会への応用について俯瞰的に理解し説明できる。(知識・理解)
DP2:論理的に情報を扱うスキル、情報ツールを活用するスキル、デザイン活動を遂行するスキルを身に付け活用できる。(技能・表現)
DP3:修得した知識・技能の倫理的活用により、社会における様々な問題を発見・分析し、創造的に解決案を設計し、それを表現し説明し、評価・改善する一連の問題解決プロセスを実行できる。(思考・判断、技能・表現)
DP4:問題解決の過程で、他者とコミュニケーションをとりながらチームで協働し、活動を推進することができる。(関心・意欲・態度、技能・表現)
DP5:社会における問題を発見・解決する際に、人間・社会・自然・健康との関係、多様な文化・価値観、新たな情報技術、関連する学問等を考慮し、それに関する知識・技能を自ら学習できる。(知識・理解、関心・意欲・態度)
__
◎学修ポートフォリオは、専修大学アカウントを用いてGoogle Siteで制作すること。
◎閲覧権限は「学内のみ」にすること。
◎学修ポートフォリオの作り方については、コースごとに作成されている。今年からプログラム別ではなく、コースで1本化することになった。以下のサイトを熟読した上で作成すること。
「NE22 / Dコース3年次記入要件」のページ
https://sites.google.com/senshu-u.jp/net-lpf/
※作成事例 / サンプル(PC 市川くん / PC 富谷くん / )
◎「レポート」はそのまま掲載しないこと。(後輩たちの剽窃源になる恐れがある)
◎それぞれのDPを達成し、計21項目以上を集めたことを、学修ポートフォリオのトップページで並んだ「バッジ」として視覚的に表すことを試みる。また、バッジをクリックして課題に飛べるようにする。
バッジは、以下のサンプルをコピーして利用してもかまわないし、自分で好みのものを自作してもかまわない。
Design by Rika KOYANAGI (NE19)
Design by Mizuna ABE (NE20)
学修ポートフォリオは、各学年で分割された春休みの課題となり、Dコース4年生は新学期の「修了能力認定D」のクラスルームの初回に設けられている課題提出場所に提出する。(クラスルームは4月の頭にできるので、3月に提出完了したくてもしばらく待機してください)
提出締切=4年生前期の「修了能力認定D」初回まで(2026年4月上旬)
授業評価アンケートに必ず回答すること。
評価ページは1月の中旬にinCampusに表示されるので、そのタイミングで記入する。
1)リフレクションの記述(フィールドノート最終回)
最終回には、以下の4つの観点を含めて、グループでダイアローグする。
今回の課題はこの世界に存在している「人間ではない者たち」と、自分(学習者)が協働することによって、自然と人間の関係を修復し、育てていくことを試みる。また、それによって何が起きたかを深く観察するというものであった。5月からの半年間この課題に取り組んでみて、自分が達成できたことはなにか?あるいは、新しく気づいたことことはなにか?
自身の1年間の取り組みに、「自分なりの良さ」「自分の足りないところ」があるとすると、それはなにか? その理由は?
(他者の取り組みに似ていない)独自性の高い問題設定や独自の解にたどり着くためには、なにが大事なんだろうか? どんな進め方をすれば良いのだろうか?
誰かに与えられるのではなく「自分で問いを設定し、学習していく力」がフィールド演習の学修目標であった。同時にこれは、卒業後の自分の人生においても不可欠な能力である。この力を、(自分自身の課題として)今後高めていくためにはどうすればいいだろうか?
・以上のダイアローグをもとに最終回のノートにまとめる。
・11月27日(木)18:00まで
2)生成AIを用いたフィールド演習の報告書作成
フィールド演習に1年間取り組んだ成果が、ポートフォリオとフィールドノートにまとめられていると思う。これらをもとに、諸君らの活動を指定したフォーマットでまとめてほしい。
さらに、生成AI利用の訓練も含めて、以下3つの報告書を作成すること。
生成AIは用いず、フィールド演習の成果をまとめた報告書
生成AIを用いて作成したフィールド演習の成果をまとめた報告書
上記2つの報告書を比較し、自身の報告書が優れている点と生成AIが優れている点の抽出、生成AIを用いるメリット・デメリット、今後、生成AIが生活に入り込んでくる中で注意すべきことを考察したレポート
・PDFで保存してDiscordの個人チャンネルに提出
・2026年1月16日(金)18:00まで
・配布教材に置かれたWordのテンプレートをダウンロードして利用すること
・報告書(1,2)のフォーマット、および注意事項
・必ず以下の見出しを用いること
背景(200字以上)
フィールド演習の意義や、各自のテーマを設定するに至った背景を述べること
目的(200字以上)
どんな生物と協働し、その結果どのような変化が起きることを目指したのかを述べること
理想を描いて、図を用いて説明するとよい
制作のプロセス(800字以上)
目的を達成するために、どのような手順で何を進めていく必要があるのか、実際に成果物1〜3で行ったことだけでなく、目的達成のために必要なことまで含めゴールまでのプロセスを整理すること
取り組みごとに3.1、3.2.1など節や章を用意するとよい
現在の状況(300字以上)
目的と予定していたプロセスに対して、現在はどこまで進んでいるのか、プロトタイプの写真や状況をもとに述べること
今後の展望(300字以上)
イメージしたものに対して、まだできていないところを今後どのように補っていくのか、また、今回制作したもの、イメージしたものが地球環境に広まっていくことでどのような変化が起きるのか、未来の予定を述べること
まとめ(200字以上)
この報告書で述べていることのまとめ、感想や反省点などを書く場所ではない
・必ず以下のキーワードを含めること
・人間ではない者たち
・人間以外の生物を中心とした社会
・協働
・アクタント
・アクタントマッピングキャンパス
・生成AIへのプロンプト
・一度にすべてを作るとうまくいかないと思われるので、全体像を作ったあとに各章や節それぞれのプロンプトを用意して作成するとよい
・文字数制限を生成AIが守ることは難しいので、多めに書かせるとよい
・生成AIはフィールド演習の内容や、プロトタイプ、成果物や描く未来について知らないので、フィールドノートやポートフォリオを活用して補足すること
・それでも不足している場合は、フィールドノートやポートフォリオの記述が足りていないので、 特にポートフォリオを充実させること
・報告書(3)のフォーマット、および注意事項
・必ず以下の見出しを用いること
はじめに
このレポートの目的(生成AIとの違いの発見、利用に関する注意点の体験など)を記載すること
使用したツールとプロンプト
使用した生成AIの名称、モデル、バージョンなど
例)Gemini 2.5 Flash
2の報告書作成に使用したプロンプトをスクリーンショットでよいので、視認できるサイズで貼り付けること
複数回プロンプトを実行した場合は、すべてのプロンプトを貼り付けること
各報告書の比較
自身の報告書が優れている点と生成AIが優れている点を抽出し、表にまとめること
表に記載した内容の考察、なぜそのような違いが生まれるのか、具体例を用いて述べること
生成AIを用いるメリット・デメリット
3章の考察を受けて、生成AIを用いるメリットやデメリット、利用が推奨されそうなシーンなどを述べること
現在、さらに今後、生成AIが生活に入り込んでくる中で注意すべきこと
メリットやデメリットを受けて、生成AIが蔓延した社会においてどのように生きるべきか、情報をどのように取捨選択し活用するべきか、自分自身や身の回りの人のエピソードや想定される常用を交えて述べること
まとめ
フィールド演習での生成AI利用も含めて、生成AIに関して感じたこと、気になったことなどを自由に記述すること
3)フィールド演習全体の最終提出物
以下の提出物が揃っているかを確認すること。全部が揃っていることが、単位取得の前提条件である。
・成果物1/2/3を掲載した(就活用)ポートフォリオ
・合計20本(各15回分+夏休み5回分)のフィールドノート
(※スタッフが確認できるように、通し番号を付けること)
通し番号を付け終わったら、1〜20までのフィールドノートのリンク(20個のURL)をDiscordに1つの投稿として貼り付けてください。
・12月26日(金)18:00まで
4)残された課題
・(必要があれば)自分でブラッシュアップして、就活用ポートフォリオに掲載する作品としてまとめる。
・(全員が)4月上旬までに学修ポートフォリオを提出する。