OPT九州2024 伊都
〜きいて、みて、さわって!原理から学ぶ光学顕微鏡〜
コースのねらい
イメージング技術の進歩がめざましい昨今、従来では観察が難しい生体内の微細構造や分子動態の観察、微小環境測定など様々なことが可能になりました。しかし、これらのイメージング技術を研究に適用する場合、そもそも顕微鏡についてきちんと理解していないと思わぬ落とし穴に落ちてしまうことになりかねません。本トレーニングコースではただ顕微鏡を使えるようになるのではなく、なぜ顕微鏡を通して微細な構造を観察できるのか、その原理について座学できいて、顕微鏡光学系をみて、次に「自らさわって顕微鏡光学系を組み立てる実習」を通して学習していくことを目標としています。
今回の座学はオンデマンド講義(2023年基礎生物学研究所で実施したOPT講義の録画視聴)、組立実習は現地(伊都キャンパス)で実機キットを組み立てる形式で実施します。
実習の雰囲気などお知りなりたい方は、「受講生の声(Voices)」をご参照ください。
募集案内
受講対象
教員・ポスドク等の研究者・技術職員・院生・学生
応募方法
上記の対象に合う方で受講を希望される方は、申し込みサイトに必要情報を記入ください。
締切は7/31、受講の可否は8/9までに連絡いたします。
注意:全日程の参加が必須です。(部分参加は不可といたします。)
また、実習前日までにオンデマンド受講を終えて下さい。
講義の合計時間は8-10時間ですので、早めに視聴をお願いします。
申し込み締め切り
2024年7月31日(木)
募集人数
6名程度
なお、応募数が多い場合には、応募フォーム記載内容をもとに受講ニーズや学習意欲の高さ、技術・知識の波及効果などを考慮して選考いたします。予めご了承ください。
採否は8月9日(木)までにお知らせいたします。
旅費支給
なし
本コースの到達目標(オンデマンド座学受講+現地実習)
(座学・講演はOPT2023Novemberの講義内容(録画)となります。採択後にメールにて視聴サイトをお知らせします。講義時間は約10時間ですので計画的に視聴下さい。なお、録画や他者へのリンク情報の共有は禁止します。)
〈講義・実習内容の詳細〉
光の波としての性質を理解する。
光学顕微鏡の構成部品の機能を特に以下の項目について理解し、正しく使うことができるようになる。
顕微鏡の分解能
クリティカル照明とケーラー照明
デジタル画像の特性
顕微鏡で使う検出器(各種カメラ、光電子増倍管)の特性
蛍光・蛍光イメージングの基礎を理解する。
蛍光
蛍光色素・タンパク質
蛍光顕微鏡の光学系
以下の発展的顕微鏡について、それぞれの特性や原理、用途を理解する。
共焦点レーザー顕微鏡
二光子顕微鏡
超解像顕微鏡
ライトシート顕微鏡
サンプル調製の重要性を理解する。
開催支援
主催
ABiS(科学研究費助成事業「学術変革領域研究(学術研究支援基盤形成)」【先端バイオイメージング支援プラットフォーム】)
共催
ソーラボジャパン株式会社、基礎生物学研究所・超階層生物学センター、生理学研究所、生命創成探究センター(ExCELLS)、学術変革領域研究「散乱透視学」、学術変革領域研究「ジオラマ行動学」
協力
九州大学 医学研究院附属 ヒト疾患モデル研究センター 教育・研究支援センター 、沖縄科学技術大学院大学 (OIST)
大友 康平 <順天堂大学/生命創成探究センター/生理学研究所>ABiS
勝木 健雄 <ソーラボジャパン株式会社>
亀井 保博 <基礎生物学研究所>TSB/ABiS/散乱透視学
甲本 真也 <基礎生物学研究所/沖縄科学技術大学院大学(OIST)>ABiS
坂本 丞 <生命創成探究センター/生理学研究所>散乱透視学
佐藤 文則 <ソーラボジャパン株式会社>
谷口 篤史 <北海道大学>ジオラマ行動力学
堤 元佐 <生命創成探究センター/生理学研究所>ABiS
野中 茂紀 <生命創成探究センター/基礎生物学研究所>ABiS
世話人
<現地スタッフ(実習当日の参加講師を含む)>
奥川 友紀 <九州大学大学院 農学研究院 研究教育支援センター> (本会実施責任者)
田宮 僚祐 <九州大学大学院 農学研究院 研究教育支援センター>
高見 重美 <九州大学 医学研究院附属ヒト疾患モデル研究センター 教育・研究支援センター)
亀井 保博 <基礎生物学研究所>TSB/ABiS/散乱透視学
甲本 真也 <基礎生物学研究所/沖縄科学技術大学院大学(OIST)>ABiS
<協力スタッフ(OPT運営事務局)>
斎田 美佐子 <基礎生物学研究所 バイオイメージング解析室>
高木 知世 <基礎生物学研究所 バイオイメージング解析室>
市川 千秋 <基礎生物学研究所 超階層生物学共同利用推進室>
お問合せ
(OPT全体に関する事)
OPT運営事務局(基礎生物学研究所・超階層生物学センター・バイオイメージング解析室)
opt_office[at]nibb.ac.jp ※[at]を@に置き換えてください。
(申込フォームおよび現地運営に関する事)
申込フォームおよび直前・当日の連絡等:九州大学大学院 農学研究院 研究教育支援センター 生物資源環境科学部門 技術室 092-802-4801/4802(担当:奥川)
okugawa[at]agr.kyushu-u.ac.jp ※[at]を@に置き換えてください。
お問い合せの際に、他コースとの区別のために必ず「OPT九州2024伊都」を含むタイトルとして下さい。
サテライト開催の経緯と展開について
基礎生物学研究所ではOPTトレーニングコースを毎年開催しています。実習では顕微鏡組立キットを使用して講義(座学)で習った原理を体験を通じて学びますが、キット数の制限もあり、10名程度の受講生で少人数で、2名1組で1台のキットを使って、全員が「さわって」学ぶコースを実施しています。おかげさまで応募者も年々増加しており、人数の制限のために受講できない方もいらっしゃいます。そこで、質を担保しつつ受講機会を増やすために、大学のイメージング機器施設等の職員の方々にご協力を仰いで、「サテライト開催」を始めました。講義(座学)に関してはオンデマンドで受講し、組立実習は各サテライト会場で行うスタイルです。OPT九州2024伊都はこうした経緯で開催に至りました。九州大学農学研究院 研究教育支援センターの皆さまのご理解、そしてメインホストの奥川さんの熱意と努力で開催にいたりました。この場を借りてご協力頂いたみなさまに感謝申し上げます。
基礎生物学研究所:亀井保博
なお、サテライトOPTは、大学院の集中講義や特別実習のような形式でも開催しています。教員の方や、機器施設担当者の方で本トレーニングコースの開催にご興味がありましたら「OPT運営事務局」までご一報下さい。
他に、「IMARIS実習」もサテライト開催が可能です。今後は共焦点顕微鏡の各地での実機トレーニングコースなども進める予定です。