サクソン・ゲームズ
SACKSON GAMES
SACKSON GAMES
シド・サクソンのゲームはGAレポートの記事で何度かレビューされている。こちらは我々の記事に登場した、マスターから届けられた珠玉のゲームたちに対するレビューの一部である。
GAレポート1987年冬号より
《ゲーム・デザインにおけるシド・サクソンの多才ぶりについては(当時の)新技術であるビデオ・カセット・レコーダーに対して、それらが自身をゲームに対して適合させたのと同様に、自身を適合させたことで何よりも明らかである。いつものことながら、彼のデザインはテクノロジーを超越していた。》
DOORWAYS TO ADVENTURE ドアウェイ・トゥ・アドベンチャー
DOORWAYS TO HORROR ドアウェイ・トゥ・ホラー
(Pressman)
我々は素晴らしい技術進歩の時代を生きている。ビデオ・カセット・レコーダーは数百万人の休暇における習慣を変えるほどの進歩をもたらした。そして今、VCRのインパクトはゲームの世界にも降りてきた。『ドアウェイ・トゥ・アドベンチャー(DTA)』と『ドアウェイ・トゥ・ホラー(DTH)』がその例である。
『DTA』では、1番たくさん財宝(芸術作品、宝石、土地権利証書、貴金属)を集めることで最も財産を蓄えることがゲームの目的である。これらの財宝は魅力的な絵のカードで表現されている。またさらに「パワー」カード、「ビッド」カード、「鍵」、現金、そして「カラースキャン」ダイスが収納されている。
各プレイヤーは現金を持ってゲームを開始する(人数によって25,000ドルから50,000ドル)。財宝は種類別の山に分割し、「パワー」「ビッド」カードを別々にしたうえで各プレイヤーに「パワー」カード5枚と「ビッド」カード3枚を配る。鍵を中央に配置し、カセットをVCRに読み込ませてゲームを開始する。
「カラースキャン」ダイスを振る。これはプレスマン社が自社のカラー・ダイスに商標登録した名前であり、色が割り振られた「ドア」のうち1つへプレイヤーを誘導する。出た色に従い、VCRテープをその色のドアまで進める。
ドアの後ろに何が控えているかを見る前にテープを一時停止し、全プレイヤーはテープの声による身代金の要求を満たさなければならない。このために「パワー」カードを使用することができる。必要な「パワー」カードがない場合は、代わりに現金を支払わなければならない。これを実施したら、プレイヤーは次に「ビッド」カードを使用することで入手可能な財宝に対してビッドを行う。1番高いビッドをした人が財宝を受け取る。巧みな(そして運の良い)カード使用によって1ターンにつき2つ以上の財宝を入手することができるという気の利いた要素がここで登場する。
このゲームにおけるもう1つのユニークな要素に「鍵」の存在がある。「鍵」は「鍵を盗む」カードによって入手する。「鍵」は全ての身代金要求を満たすことができるため、有用なアイテムである。ただしプレイ中に他プレイヤーに盗まれることがあり、これによって持ち主が移動する。
同じ種類の財宝を集めれば集めるほど、その財宝の価値は大きくなる。たとえば、「貴金属」カード1枚は6,000ドルの価値があるが、2枚では15,000ドルとなる。
テープが終了したらゲームは終了する。財宝と現金の額が1番大きいプレイヤーが勝利する。
『DTH』では、内容物は同様に高品質であり、「魔法の呪文」カード、「捕獲」カード、「体力変更」カード、スタンドの付いたモンスター・フィギュア・カード、体力チップ、金証券、そして「カラースキャン」ダイスが収納されている。
『DTH』では、自分の体力チップを失わないようにしつつ、金証券を1番たくさん集めることかゲームの目的となる。
各プレイヤーは手札7枚と体力チップ(プレイヤー人数に応じ20〜10枚)を持った状態で開始する。各プレイヤーは「モンスター選択」カードの中からモンスターを引く。引いたモンスターは今回そのプレイヤーに支配されることになる。VCRカセットを挿入し、プレイを開始する。
『DTA』と同様、「カラースキャン」ダイスを振ることで色が割り振られた「ドア」のうちどれを使用するかを決定する。
ゲームプレイには2種類の基本パートが存在する。映像に主役のモンスター1匹(及び脇役のモンスター2匹)が映し出されるたびに、プレイヤーは数字のついた呪文カードをそのフィギュア・カードに対して配置することができ、呪文の成功による金証券の獲得を目指す。同時に、他プレイヤーは適切な捕獲カードをプレイすることによってこれらのモンスターを捕獲することができる。この映像停止プレイ中に、そのモンスターを支配しているプレイヤーは成功した呪文に対して金証書を与えられる。
金証書の授与が終わった後、プレイヤー全員は呪文カード1枚か2枚を使用することにより、主役モンスターの支配に対してビッドをすることができる。最高のビッドをした人が支配権を獲得する。最低のビッドには体力チップを失うリスクがある。自分の体力チップを全て失った場合、そのプレイヤーはゲームから脱落する。(プレイヤーはチップを失うことはあるが、獲得することはない。)
どちらのゲームにおいても、ドアの後ろにあるペナルティに備えること。ペナルティによってはチップ、財宝、カードなどを失うことになる。
『DTA』と同様、テープが最後まで進んだらゲームは終了する。また1人のプレイヤーを除いて全員が自分の体力チップを全て失った場合にもゲームは終了する。生き延びたプレイヤーの中で金証書を最も獲得した人が勝利する。
『ドアウェイ・トゥ・アドベンチャー』と『ドアウェイ・トゥ・ホラー』はVCRを利用した楽しいゲームである。テープを定期的に停止することはプレイのテンポを落としがちだが、あの素晴らしかった、そしてそこまで素晴らしくはなかったモンスター映画とB級映画たちに対する否定しがたい熱狂と強い懐かしさによって埋め合わせがされている。『ドアウェイ・トゥ・アドベンチャー』と『ドアウェイ・トゥ・ホラー』は家族全員で楽しめるゲームである。
ハーブ・レヴィ
(ゲームにおけるVCRブームは弾け、セールスが期待に応えることはなかった。結果、このシリーズの第3弾として計画され、シドが既にデザインしていた『Doorway to Mystery ドアウェイ・トゥ・ミステリー』が市場に登場することはなかった。)
GAレポート1988年冬号より
《我々はGAレポートに「ゲーム・クラシック」、何かしらの理由で既に絶版となってしまった偉大なゲームたちに関する連載を持っている。遡ること1988年の時点ではこの連載はまだ開始していなかったが、もしディスカバリー・トイズ社がこの3M社の大人向けゲーム・シリーズにおける名作の1つを復活させていなければ、この作品はまさにこの連載にふさわしいものとなり、そしてこの連載はこの作品によって開始することとなっただろう。シド・サクソン『バザール』。》
BAZAAR バザール (Discovery Toys)
偉大なゲームたちは、あまりにも頻繁にシーンから消えていってしまう。だからこそ、多作であり莫大な才能に富んだシド・サクソンによるアブストラクト・ストラテジーの古典ゲーム『バザール』の帰還を迎えるのはこれほどに喜ばしいことなのだ。
『バザール』の箱の中には交換カード10枚、商品カード45枚(さらに星カード4枚)、「宝石」100個(5色)、カラー・ダイス1個と得点記録用紙が収納されている。交換カードは別々の色の宝石同士の関連性を表している(たとえば、青の宝石1個が黄色1個+白1個+緑1個と同価値といった具合)。交換カードのうち2枚をランダムに選び、プレイ・エリアに表向きに置く。この2枚は以後のゲーム中における「取引条件」となる。「商品」山札4つを作るために星カード4枚を置き、商品カードをシャッフルして各5枚ずつからなる山札4つとなるように配る。(残りの商品カードは後になるまで脇に置いておく。)プレイヤーは各自カラー・ダイス(星または白、青、緑、赤、黄いずれかの色)を振り、プレイを開始する。
最初の手番では、プレイヤーはダイスを振りその色が示す宝石を取る。(「星」は好きな色を選ぶことができる。)以降の手番では、プレイヤーはダイスを振りさらに宝石を取るか、あるいは交換カードの取引条件に基づき、自分が保有する宝石を他の宝石に交換することができる。
ダイス振りまたは交換終了後、プレイヤーは自分の宝石を山の上にある商品カードのうち1枚と交換することができる。これは交換しようとしている宝石とそのカードに描かれている宝石が一致していることが前提である。カードを獲得するために一致している宝石を支払い、その後新しいカード1枚を表向きにする。
商品カードにはそれぞれ、その商品カードを購入した際にプレイヤーの手元に残っている宝石の数によって決まる点数と、カードに記載されている「星の点数」がある。ほとんどのカードに星は記載されていない。山札の1つを使い尽くし、底にある星カードが現れた場合、残っている商品カードを残りの山札に均等に加え、そしてそれ以降、全てのカードには星が1つ記されているものとして、星が1つ記されているカードは星が2つ記されているものとして得点計算する。獲得したカードの点数は1〜12点の幅となるのだ!規定の点数(6人プレイ時の20点から2人プレイ時の50点まで)に最初に達したプレイヤーが勝利する。(ソリティア・プレイ用のルールも収録されている。)
『バザール』は魅力的でやりがいのあるゲームであり、全ゲーマーのゲーム・コレクションにふさわしい。強く推薦する。
ハーブ・レヴィ
Copyright © 1988, all rights reserved.
GAレポート 1997年冬号より
《珠玉の絶版ゲームに関する我々のゲーム・クラシック・シリーズが軌道に乗って以来、シドは我々の神殿にいくつかを残している。これがその1つである。》
CAN’T STOP キャント・ストップ (Parker Brothers, 1980)
あるフランス企業が当時人気のあったダイス・ゲーム『Obsession オブセッション』のライセンスを取得できなかったとき、シド・サクソンのエージェントは彼が同じぐらい良いものを作ることができると提案した。結論から言えば、世界的なゲーム作者であるシドはこれを実現できなかった。さらに良いものを作ってしまったのだ! フランス人はこれを却下したが、『キャント・ストップ』はパーカー・プラザーズ社にとってベスト・セラーとなり、サクソン・デザインの中でも最も売れたものの1つとなり、そしてファミリー・ゲームのクラシックとなった!
『キャント・ストップ』の箱の中にはゲーム・ボード1枚、白マーカー3個、6面ダイス4個、色付きの正方形駒44個(11個が4セットあり、4色)が収納されている。2〜4人、10歳以上用、『キャント・ストップ』のプレイには1時間もかからない。
各プレイヤーは色付きの正方形駒1セットを持ち開始する。(3人以下でプレイする場合、残りの正方形駒はプレイには使用しない。)プレイヤーは各自ダイス2個を振り、高い目を出したプレイヤーから開始する。
赤いプラスチック製ボードには6面ダイス2個を振った際に作成可能な数字の合計が全て表示されている。それぞれの数字に対応する列がある。列の長さは等しくはない。「2」の列は2マス分の長さしかないが、列の長さは「7」の列に至るまで長くなっていく(「7」は12マス分の長さ)。その後の列は左右対称の形に数字が大きくなるほど短くなっていき、「12」の列で終了する(「12」の列の長さも2マス分だけである)。
手番では、プレイヤーはダイス4個全てを振る。2組の数字を作るために出た目を分割する。たとえば、1-4-5-6が出た場合、6と10(1と5、4と6を組み合わせる)、5と11(1 + 4、5 + 6)、9と7(5 + 4、1+6)を作ることができる。数字2組によってボード上におけるマーカーの配置が決定する。
自分の出目をどう分割するか決定した後、プレイヤーは白マーカーを適切な列に配置する。たとえば、プレイヤーが6-10の組み合わせを選んだ場合、マーカー1個を6の列、1個を10の列に置くことになる(ある列に最初にマーカーを配置する場合、1番下から開始する)。自分のマーカーを1番上まで運ぶことが目的だ!
ダイスを振る人はダイスを振り続けても構わない。そうすることを選んだ場合、そのプレイヤーは再び出目を分割し、マーカーを動かす。(もし既に列にマーカーを置いている場合、そのマーカーは1マス分だけ上に移動する。)1つのマスに2人以上の駒が置かれても構わない。一方、ダイスを振る人は止まることを選択することもできる。その場合は白マーカーを自分の色の正方形駒に置き換え、その列における自分の場所を示す。ここまでは順調。ただし、止められなくならないか注意すること!
ダイスを振り、マーカーの配置も1マスの移動もできないことがわかった場合、手番は終了してしまう!プレイヤーが各手番において使用することができるマーカーは3個しかないことを肝に銘じること。つまり、すでにマーカー3個をボード上に配置している場合、その列に一致する出目だけしか配置することができないのだ!たとえば、もし白マーカーを6、7、9の列に配置している場合、1-1-4-4の出目は良い目ではない。なぜならどの2つによる組合せも6、7、9を作ることができないのだ!(振り手にとって)さらに悪いことには、その手番において配置または移動させたマーカー全てをボードから取り除かなければならない!(幸いなことに、既に配置済の「色付き」マーカーは全てその場所にとどまる。)
色付きの正方形駒によって列の頂上を最初に制覇すれば、そのプレイヤーがその列を支配することになる。その時点でその列は「死ぬ」――その列にはマーカーを置くことができなくなるのである。列のうちいずれか3つを最初に支配したプレイヤーが勝利する!
戦略的には、6、7、8は2や12よりも頻繁に登場することを肝に銘じておく必要がある。(これが列の長さが異なる理由である。)「ダブル・アップ」数字もまた有利である。たとえば、2-3-4-5は多くの選択肢を与えてくれる。しかしさまざまな理由から、2 + 5と3 + 4が最良である。第一に、2つの「7」によって自分の駒を1マスではなく2マス移動させることができる。第二に、このダイス振りで3個あるマーカーのうち1個だけを使用したことにより、次のダイス振りで選ぶ数字に少しだけ柔軟性が増すことになる。
『キャント・ストップ』は中毒性の高いダイス・ゲームであり、戦略、運、そして面白さが巧みに混ぜ合わされている。もともとはヨーロッパ企業が拒否した(彼らはダイス振りを止めることができず、ゲームが終了しなかったのだ!)ものであるにもかかわらず、皮肉にも、現在はフランヨス社(別のヨーロッパ企業)がこのゲームを市場に流通させている――が、アメリカでは流通していない!アメリカのゲーム会社さん、聞いてます?
ハーブ・レヴィ
Copyright © 1997, all rights reserved.
GAレポート 1997年夏号より
《あくまで私の意見にすぎないが、シドによるデザインのうち最高の1つ。私はシドに対し、彼がまるで1954年と1965年のMVPを獲得し、そのような長期間を通じて高品質を保った偉大な野球選手、ウィリー・メイズのようであると伝えたことがある。シドは遡ること1962年に出版された『アクワイア』を創造し、そして32年後、1994年の年間ゲーム大賞にノミネートされたこの作品を創造したのだ!》
KOHLE, KIE$ & KNETE ゼニ!ゼニ!ゼニ!(Schmidt Spiele + Friezeit)
アメリカ最良のゲーム・デザイナー、シド・サクソン(『アクワイア』『バザール』『キャント・ストップ』『ドミネーション』『社長の決断』『スルース』『ベンチャー』等)による近年のデザインが、ボードゲームが大流行しているヨーロッパ――そこではデザイナーの名前がゲームの箱に記されている――でしか出版されていないことは恥ずべきことだ。『Kohl,Kie$ & Knete』(乱暴に翻訳すると「大金、ドル、そして金」という意味になり、以後は『ゼニ!ゼニ!ゼニ!』と記載する)は、(取引を成立させるという)その内容において非常にアメリカ的なゲームだが、その実施方法においては非常にドイツ的なメカニズムを持っている。『ゼニ!ゼニ!ゼニ!』はプレイヤー間の相互作用が非常に強く、3〜6人(5、6人がベスト)のプレイヤーは熱狂的なカード・プレイと交渉に、常にそして同時に巻き込まれることになる。
『ゼニ!ゼニ!ゼニ!』のボードには完了させるべき取引が16個描かれている。10番目の取引が完了した後、ゲームの終了条件が変動し、これが不安と緊張を加えている。取引における配当は、完了した取引が増えるほど増加していく。それぞれの取引を完了させるためには、投資家カード(または彼らの貪欲な親戚)をさまざまな組み合わせで参加させることが必要となる。1つの取引が現在の「ボス」によってまとめられた場合、参加者は結果の配当の分配について合意しなければならない。
この駆け引きをここまで楽しくしている仕組みは影響カードにある。プレイヤーはこのカードをゲーム開始時に5枚配られ、そして同時に持つことのできる枚数は常に12枚以内である。影響カードは「親族」カード(投資家の親戚)、「旅行」カード(投資家や親族を休暇に送り込み、取引不可能にする)、「引き抜き」カード(3枚をプレイすることで他プレイヤーから投資家を盗む)、「ボス」カード(現在の交渉において支配権を持つ)、「ストップ」カード(「旅行」「引き抜き」「ボス」カードを無効にする)の気まぐれな組み合わせとなっている。
プレイヤーは手番において、まず初めに現在の取引(その時点でマーカーを置いているボード上のマス)を開始するか、または影響カード3枚を引きパスをするか、いずれかを決定する。取引を開始する場合、この「ボス」は配当金を獲得するために必要な投資家を集めることに挑戦する。他プレイヤーは手番に関係なく自分たちの影響カードをプレイすることで、協力することも妨害することもできる。この結果は騷々しい乱戦となり、ほとんどのゲーマーはゲーム終了までに体力を使い果たすことになる。この相互作用によって、賢明なタイミングや参加者間の交渉や協力を必要とする、バラエティに富んだ戦略上の選択肢が促進されることになる。
多くの多人数ゲームは、5人あるいは6人プレイにおいてテンポが遅くなる。『ゼニ!ゼニ!ゼニ!』はそうではなく、6人でもなんら苦労することなく爽快な60分が流れていく。この抜け目なく狡猾な競争では、手番の間には静かな時間や手持ち無沙汰な時間などは決して存在しない。このゲームは明らかに、受け身なゲーマーや内気なゲーマー向けではない。
内容物――ボード、取引タイル、現金そして色鮮やかなアニメ調のカード――は全て一級品である。シュミット社の「ベストセラー作家」シリーズの1つである『ゼニ!ゼニ!ゼニ!』を見つけることは難しいかもしれないが、苦労する価値はある。『ゼニ!ゼニ!ゼニ!』は我々のプレイテスト・グループにとって、これまでで最高のお気に入りの1つとなった。強くお勧めする。
スティーズ・クルズバン
Copyright © 1997, all rights reserved.
【編注:2017年現在は、『アイム・ザ・ボス I'm the Boss!』の名称で、日本語版を含む各国語版が各社から出版されている】
GAレポート1998年冬号より
《『77』や『Duo デュオ』(いずれもGAレポート1995年冬号に登場している)などをデザインした高名なゲーム・デザイナー、モウリーン・ハイロンは1997年下旬から1998年上旬にかけて「インベンターズ・コレクション」を開始した。これは一流のゲーム作家による良質なゲーム・デザインを同じ形式で商品化するということを前提としていた。最初のリリースはモウリーン自身による『Quadwrangle クアドラングル』(薄く青い箱)、シドの『Upthrust アップスラスト』(同様の緑箱)、『Oska オスカ』(ブリン・ジョーンズのデザインによるアブストラクト。彼は地下での長い時間を過ごすためにゲームを発明した炭鉱夫である。赤い箱。)であり、3作品全てがGAレポートの1998年冬号で紹介されている。》
UPTHRUST アップスラスト (Great American Trading Company)
『アップスラスト』もまた、シド・サクソンの創造力に富む頭脳から生まれた素晴らしいアブストラクト・ゲームである。『クアドラングル』と同様のパッケージ(ただしこちらは緑の箱)であり、そう複雑ではなく、4人までがプレイできる。プレイ時間はおよそ30分。
ゲーム用具は木製ボード1枚と色つきのペグ4セット。ペグは(全ての色が平等なスタートをするために斜めの配列で)ボードの下部に配置する。ペグを(このゲーム名ゆえに)上に進め、上部の得点列まで移動させることが目的である。移動によってゲームが成立している。
ダイスは使用しない。ペグは1列にあるペグの本数に従って移動する。ペグは、その列にあるペグの本数に等しいマス数分だけ、上方向に移動することができるのだ。例外として、ある色の中で1番前進している駒が、止まっている列の中に自分1本しかいない状態の場合、これは移動することができない。1つのマスに止まることができるペグは1本だけであり、また下部の6列(得点のない列)において、同じ色のペグが2本以上同じ列で止まることはできない。
5つの得点列は60、40、30、20、10点をもたらす。いったん得点ゾーンに入場した後も、ペグは通常の移動ルールに従って上方向に移動を続けることができる(そしてここでは、同じ色のペグが2本以上同じ列で止まっても構わない)。
ルールに従い移動することができなくなるか、得点ゾーンの外に残っているペグが2本だけになったらゲーム終了。そして点数を計算する。得点の高い人が勝利!
『アップスラスト』はチーム・プレイに向いており、また2、3人用のルールも準備されている。締めくくりはソロ・プレイヤーが全てのペグを得点エリアに移動し、最高得点を目指す「パズル・チャレンジ」である。
「作家コレクション」第1回における3ゲームのうち、『アップスラスト』が最も重いアブストラクトである。にもかかわらず、全体としては楽しさにあふれている!『アップスラスト』では、プレイヤーはダイスではなく自らの技術に頼らなければならない。最良の移動をした人が勝利する――そしてこのゲームもまた勝者なのだ!
ハーブ・レヴィ
G Aレポート1999年秋号より
BURIED TREASURE ベリード・トレジャー (FX Schmidt USA)
出版されたシド・サクソンの最初期作品の1つに、短命だったアメリカのテレビ・アニメ番組に基づいた『High Spirits with Calvin & The Colonel ハイ・スピリッツ・ウィズ・カルヴィン・アンド・ザ・カーネル(Milton Bradley,1962)』がある。1992年、ドイツのゲーム会社FXシュミット社はテーマを「ハイ・スピリッツ」からタブロイド紙による報道へと変更し、小箱カード・ゲーム『Das Superblatt ダス・スーパーブラット』として出版した 。
『ダス・スーパーブラット』は私にとって、好きになりたいといつも願うものの、最終的に1度ならず2度もトレードに出してしまったゲームである。なぜこのような矛盾が?『ダス・スーパーブラット』にはお気に入りになりそうな要素がたくさんある――教えるのも教わるのも簡単なルール、「トレンド」カードの巧みな使用、そして第3ラウンドや最終ラウンドへの盛り上がりを構築する各ラウンドの素早い解決。しかしながら、致命的な欠点が存在していたのだ。各ゲーム・イヤーの終了が近づくにつれ、選択はあらかじめ決まったものになってしまう――恐怖の「ニム」症候群である(すなわち、もし私がこの行動をしたら、相手はこの行動をし、そして変更不可能な結論までこの繰り返しが続くのだ)。
話を1999年まで進めよう。FXシュミットUSA社は『ダス・スーパーブラット』を海賊ものへと変更し、『ベリード・トレジャー』として復刻した。実際のところ、全てのカードおよび基本ゲームは『ダス・スーパーブラット』と何もかも同じである。これを救っているのは新しい発展ルールであり、これが『ベリード・トレジャー』を「キープすべき」存在へと高めている。
『ベリード・トレジャー』におけるゲーム・カード54枚(赤「大砲」12枚、緑「宝の地図」13枚、黄「海賊」14枚、青「海賊船」15枚)をシャッフルし、18枚ずつの均等な山に分割する。ゲーム中の各年ではこの3組の山のうち1組をテーブル上に、ゲーム・カード6、5、4、3枚からなる4列に、カード同士をずらして重ねた形に並べる。4枚ある得点カードのうち1枚を置き、プレイヤーがゲーム・カード各色を1番多く(そして2番目に多く)集めた場合に何点が獲得できるのかを示す。
4つの列のうちいずれかの1番上にあるカード1枚を選択し、それを自分の前に表向きに置くことにより手番を行う。各色にはそれぞれ3種類のカードがある――通常カード、「エクストラ」、「海賊旗」。「エクストラ」カードを選択することで、プレイヤーは(可能ならば)いずれかの列で1番上にある同じ色の他のカード1枚を取ることができる。この際には「ボーナス」カードによる特別アクションは無視する。「海賊旗」カードを選択することで、プレイヤーは他プレイヤー1人の前にあるその色のカードを好きなだけ盗むことができる。18枚のカード全てがなくなるまでこの方法でプレイを続ける。
そしてその年の得点カードに基づき、各色について得点する。たとえば、1年目において緑「地図」カードを最も多く集めたプレイヤーは10点(そして2番目に多いプレイヤーは5点)を得点するといった具合。2人のプレイヤーが自分の前に置いているカードの枚数が同数の場合、これは相殺されどちらも得点できない!結果、ある色について大量に保有しているプレイヤーが(引き分けの場合)得点できず、カード1枚や2枚のプレイヤーが大幅に昇格するということが起こるのだ!第2、第3ラウンドでは、得点が最も低いプレイヤーからプレイを開始し、直前のラウンドで自分の前に置いていたカードについては全員が引き継いで保有し続ける!
発展ゲームでは、追加の「スターター」カード22枚(各色5枚ずつの通常カードと、どの色としても使用することのできるドクロ印のカード2枚)を使用する。プレイヤー3、4人は第1ラウンド開始時に「スターター」カードを同枚数受け取り、余りは中身を見ずに箱に戻す。各プレイヤーが隠し持つ「スターター」カードは、補充することのない1回限りのみ使用できるカードである。プレイヤーは各列からカード1枚を拾う代わりに、手札から「スターター」カード1枚を自分の前か、あるいは他プレイヤーの前にプレイすることができるのだ!ラウンドは各列のカードが尽きた後にも続き、その後はプレイヤーには「スターター」カード1枚をプレイするかパスをするか選択肢が与えられる。いったんパスをしたら、その年にはそれ以上「スターター」カードをプレイする資格がなくなる。全員がパスをしたらラウンドが終了する。ゲーム終了時に手札として残っている「スターター」カードは1枚につき1点となる。ワイルド・カードは得点計算時には点数とならないが、自分や他人の前に加えるために貴重な存在である。
『ベリード・トレジャー』の発展ゲームはプレイしていて楽しいものである。「スターター」カードの選択によってプレイのテンポが変わり、各ラウンドにおけるニム的な終了のほとんどを排除している。基本ゲームよりもコントロール感が増している。「スターター」カードをどのラウンドでプレイするのかについては、実に緊張感がありまた戦略的要素が大いにある。カードをプレイするのが早すぎれば、ゲーム終了時には他プレイヤーに運命を握られることになる。パスをするのが早すぎれば、テンポのコントロールができなくなる。30分以内でプレイできるシンプルなゲームにしては、興味深い選択が存在するのだ。
故障したゲームが出版社によって修理され、そして大いに改良されたさまを見るのは、新鮮な空気が流れ込んできたような感じだ。FXシュミットUSA社は、『ベリード・トレジャー』を小売店で掘り出す価値のある宝(トレジャー)にしたのである。
スティーズ・クルズバン
Copyright © 1999, all rights reserved.
GAレポート2000年春号より
ACQUIRE アクワイア (Avalon Hill Company / Hasbro)
伝説的存在であるシド・サクソンによりデザインされた至宝のゲームによる印象的な作品群の中において、『アクワイア』はまるで王冠の中の宝石のような立ち位置である。3M社のゲーム・シリーズにおけるスターであり、アバロン・ヒル・ゲーム社が3M社のシリーズを買収した際、『アクワイア』は彼らにとってもまた成功をもたらした。その後30年という長期間が経ち、『アクワイア』は残念なことに絶版となってしまっていた。そして今、ゲーム店の棚におけるこの大きな空白は、寛大にもハズブロ社が(新しいアバロンヒルのロゴのもと)華々しくそして熱望された『アクワイア』の豪華版を出版したことで埋められることとなったのだ。
『アクワイア』はもともと、ホテル合併のゲームとして考案された。この新版ではホテルが企業に道を譲ることで、テーマが近代化され見た目が実に魅力的なものとなっている。108個の企業タイルを配置するための立体的なプラスチック製マス。さらにプラスチック製ビル7個(ゲームに登場する企業を表している)、その企業の株券、各プレイヤー用の参照カード、ゲーム用現金と全てを収納するトレイがある。2〜6人、12歳以上用、1回のゲーム・セッションには1時間もかからない。
開始するためには、色分けされた株券をトレイにあるそれぞれの溝に配置する。このトレイにはプラスチック製ビルも置かれ、彼らはそこでマスへの登場を待つことになる。企業の価値がプラスチック製ビルの大きさに反映されている点は気が利いている。ビルが大きければ大きいほどその企業の価値は(潜在的に)より大きくなるのだ。そして作者に対して敬意が払われているのを見ることができるのは嬉しい点だ。デザイナー・クレジットとして箱にシドの名前が与えられているだけではなく、新しい企業のうち1つが「サクソン」と命名されているのである。
全プレイヤーが6,000ドルと参照カード1枚を持ち開始する。タイル108個を混ぜ、裏向きにする。各プレイヤーはタイル1個を引き、1-Aに一番近いタイルを取ったプレイヤーから、引いたタイルをマス上に置きエリアに「種をまく」。次に全プレイヤーはタイルを6個引き(他プレイヤーからは中身が見えないようにする)、ゲームを開始する。
手番では、プレイヤーは最初に自分のタイルのうち1個をフィールド上の一致するマスに配置する。このプレイヤーは次に、プレイに登場している好きな株券を3枚まで購入することができる。最後に、裏向きの山からタイルを1個引くことで、手持ちの非公開タイルを補充する。
タイルが既にボード上に置かれているタイルに隣接(縦または横、斜めは不可)した場合、企業が形成される。そのプレイヤーはここでその企業の名前を(ゲームに登場する7つの企業のうち、まだプレイに登場していない1つを選ぶことで)決定し、「創立者ボーナス」としてその株券を1枚受け取る。タイルの配置により2つの企業が繋がった場合、合併が起こる。合併は勝利のために必要な利益を発生させるための鍵となる。
合併では、大きい側のチェーン(タイルが多い方)が生き残り、小さい側は消滅する。(もし2つのチェーンのサイズが同じ場合は、手番プレイヤーがどちらのチェーンを取り除くかを決めることができる。)消滅した企業の保有株式が1番多いプレイヤーと2番目に多いプレイヤーは株主キャッシュ・ボーナスを受け取る。ここで大きい側のチェーンの株主はキャッシュ・ボーナスを受け取ることはない。しかしながら、このより大きくなったチェーンにおける彼らが保有する株式の価値は上昇する傾向にある。ボーナスを受け取った後、消滅した企業の株式保有者は自分の株式をどうするか決めなければならない。(その企業が後に再開するときのために)その株式を保有したままとしてもよいし、(直前の価格で)その株式を銀行に売却してもよく、また消滅した企業の株券2枚を生き残った企業の株券1枚と交換してもよい。(タイル11枚以上で構成される企業は皆「安全」であると考え、これらは合併することはない。)現金と株券を非公開でプレイすることもできるが、我々は全ての現金と株券を公開でプレイすることを推奨する。
プレイヤーのうち1人が手番中に全ての企業が「安全」であると宣言するか、1つの企業がタイル41枚以上になるまでプレイを続ける。この時点で多数株主ボーナスと少数株主ボーナスが支払われ、そして全ての株式を現在の価格で銀行に売却する。(ボード上に存在しない企業の株式をプレイヤーが保有していた場合、これに価値はない!)1番現金の多いプレイヤーが勝利する!
『アクワイア』は希少な、その名声に真にふさわしい古典ゲームである。このエレガントなデザインは、まるで良質なワインのように、年月を経てもより価値が高まるばかりであり、そしてこの新版はより上質な見栄えによってより楽しいものとなっている。もしあなたがこのゲームを既に1個お持ちだとしても、この新版は「獲得(アクワイア)」する価値が十分にある。強くお勧めする。
ハーブ・レヴィ
Copyright © 2000, all rights reserved.
《我々のゲーム・クラシック・シリーズからさらにもう1つ。》
GAレポート 2001年冬号より
HOLIDAY ホリデイ (RGI, 1973)
旅行や観光はファミリー・ゲームにとって理想的なテーマのように思われる。実際、これらは多くのゲームのテーマとなってきた。しかしながら、使い古されたテーマを使用して実に個性的で新鮮なものを作ろうと思ったら、シド・サクソンのような創造力を持った人物が必要になる。
『ホリデイ』はニューヨークを拠点とする会社、RGI社によって発売されたゲームの1つである。RGI社はおそらく、タイトルに実名を入れたスポーツ・シミュレーション・シリーズ(『Vince Lombardi's Game』『Gil Hodges Pennant Fever』『Oscar Robertson Pro Basketball Strategy』等)によって最もよく知られていたが、実際は他ジャンルのゲームについても発売していた(その中にはシド・サクソンによる2つのウォー・ゲームも含まれている:『ダグラス・マッカーサー元帥の主戦場』と『ジョージ・S・パットン将軍の主戦場』)。『ホリデイ』は彼らによるファミリー・ゲームへの襲撃であり――そして特別なものとなった!
『ホリデイ』の箱は大きく平らな正方形であり、中には世界地図1枚、「観光」カード64枚、ゲーム用現金、小さな模型飛行機1個、「曜日」ダイヤル1個、得点記録用紙とダイス1個が収納されている。2〜8人用、プレイ時間はおよそ90分で、家族でのプレイに適している。
プレイヤーは10,000ドルの資金と観光カード手札10枚(6人以下でのプレイ時)または9枚(7人プレイ時)または8枚(8人プレイ時)で開始する。観光カードには重要な情報が3つ含まれている:訪問したい都市の名前、訪問するのに最高な曜日、そして最高の曜日に訪問を行った場合の点数。最高の曜日(または少なくとも、最高の曜日に近い曜日)にその都市に到着することが、ゲームの要点である。
ゲームにおける最初のターンは、飛行機コントロールのオークションでプレイを開始する。飛行機はどのプレイヤーの所有物でもないが、1番高いビッドをしたプレイヤーが1ターンの間だけコントロールする。競りは公開方式であり、最高のビッドをした人が1人だけ残るまで続ける。最高のビッドをした人はビッド額を銀行に支払い、飛行機をボード上にある好きな都市に移動させる。このプレイヤーは次に曜日を決める―――そしてここが器用な「曜日」ダイヤルの登場する場面である。曜日を決めるために、コントロール中のプレイヤーはダイスを1個振る。回転盤が日曜日を指している状態から、ダイス目1つにつき1日分ダイヤルを回転させる。よって、たとえば6を出した場合、曜日は土曜日となる。(ゲーム全体を通じて、これがダイスを使用する唯一の機会なのだ!)
その都市を示すカードを持っているプレイヤーは誰でも、そのカードを捨てることでその都市のその曜日に対する点数を獲得することができる。1回のターン中、プレイヤー1人につきカードは1枚しかプレイすることはできない。自分の観光カードが示す曜日にその都市に飛行機が止まれば7000点を獲得する。1日早ければ6000点を獲得する。2日早ければそのカードは5000点――以下同様に1000点まで下がっていく。全員が好きなカードをプレイしたら、ダイヤルを次の曜日に動かし次のターンが開始する。この時点から、ゲームは心理的な競りとブラフのゲームとなる。
次に飛行機はいまいる都市から、太線で繋がっている都市のうち好きな場所に移動することができる。プレイヤーは再び公開オークションで飛行機のコントロールに対してビッドし、最高ビッドをした人が飛行機を次の目的地へ移動し、飛行機が到着したら全プレイヤーはその都市に一致する観光カード1枚をプレイすることができる。誰かが自分の最後の観光カードを捨てることに成功した場合、ゲームは終了し得点を計算する。
プレイヤーは自分がプレイしたカードによる観光ポイントを合計する。これにその時点で持っている使用しなかった現金を、1ドルにつき1点の比率で加算する。合計が1番高いプレイヤーが勝利!
『ホリデイ』の細部にはすばらしい点がいくつかある。異なる方向に向かいたいプレイヤー同士の「綱引き」は大きなビッド戦争を呼ぶことになり得る。他プレイヤーが値段を急激に吊り上げ、飛行機のコントロールに高い料金を支払い、そしてその飛行機が移動した都市は愉快なことに自分が行きたかった場所であることにその相手が気付くさまを眺めるのは最高に楽しいものだ!思い出そう:自分が飛行機をコントロールしていなくてもカードをプレイすることができるのだ!ビッドを高くしたくなる本能を制御する必要がある。お金には非常に大きな価値があることを忘れないこと。最後に勝利点へと変換されるだけではなく、補充されないのだ!いったんビッドに勝利して支払ったら、それまで!さらに資金を得る方法はどこにもないのだ!資金の蓄えは考慮しておくべき重要な事項である。さもなくば、他プレイヤーから飛行機のコントロールをもぎ取ることができず、世界中を右に左に移動させられることで興味のない都市に行き、そしてプレイできないカードだらけの手札と共に取り残されるという羽目になるだろう!そして、8人でも問題なくプレイできるゲームをどれぐらい思いつくだろうか?
残念なことに、欠点もいくつかある。世界地図(優秀なグラフィックを使用するのによい機会である)は優しい言い方をすれば、さっぱりしている。さらに悪いことに、都市の名前を読むこととルートの計画をすることが、苦労する価値はあるが、本来あるべき姿よりもずっと難しくなってしまっている。皮肉にも、これらの欠点はこのゲームの「改良された」ヨーロッパ版リメイク『マロニーの遺産』や『上海』では修正されている。残念なことに、これらのリメイクはゲーム・プレイにかなりの運要素を加えてしまっており、これはエレガントなデザインを台無しにしているだけである。
シド・サクソンは当然ながら『アクワイア』『キャント・ストップ』(もう1つのゲーム・クラシック)、『ゼニ!ゼニ!ゼニ!』『ベンチャー』『スルース』――このリストはずっと続いていく――によってよく知られている。しかしながら彼の『ホリデイ』は、彼による最高傑作の短いリストに載せる価値のあるものである。
ハーブ・レヴィ
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GAレポート 2002年秋号より
《遡ること1997年冬号において、我々は『キャント・ストップ』がアメリカにおけるゲーム店の棚でもはや入手できない状態であることを嘆いた。この問題はこの新しいバリエーションの登場によって、多少改善された。》
CAN’T STOP THE TURTLES キャント・ストップ・タートルズ (Winning Moves; 2-4人; 約30分; 10ドル)
信じがたいことだが、シド・サクソンの作品で最も売れたものは(少なくとも、シドが言うには)『アクワイア』ではなく、『バザール』でもなく、『ゼニ!ゼニ!ゼニ!』でもなく、『ベンチャー』でもなく、名高い3M社シリーズのどれでもない。シドの作品で最も売れたのは、『キャント・ストップ』という名の才気にあふれた小さなダイス・ゲームである(我々はこのゲームをG Aレポート1997年冬号におけるゲーム・クラシック連載で紹介している)。残念なことに、パーカー社はこの珠玉を20年以上前に生産ラインから外してしまった。しかし良いニュースがある。『キャント・ストップ』が、異なる外見で別の会社からではあるものの、『キャント・ストップ・タートルズ』として帰ってきたのだ。
『キャント・ストップ・タートルズ』は小さくてしっかりしたプラスチック製のケースに入っており、中にはカード・デッキ、ダイス4個、得点記録用紙、チップ一式、鉛筆とルールが収納されている。ゲームに奇妙なテーマを与えるヨーロッパの嗜好に明らかに影響されており、本来の『キャント・ストップ』における抽象性が、亀のレースという矛盾をはらんだテーマへと変換されているのだ!
開始するためにカード・デッキを広げる。各カードには数字が1つ記載されており、数字は2から12まである。手番プレイヤーは6面ダイス4個全てを振る。出た目の中から、数字を作るためにダイス2個の組み合わせを2組作り、それに一致する亀カードの上にチップを置く。たとえば、ダイス目が2、3、3、4の場合、プレイヤーは2と3(5を作る)、3と4(7を作る)を組み合わせ、5と7の亀カードの上にそれぞれチップを1枚ずつ置く。さらに良いプレイは2と4、両方の3を組み合わせ、6のカードの上にチップ2枚を置くことである。プレイヤーはまだ使用可能な組み合わせを最低1組作ることができる限り、ダイス振りとチップの配置を続けることができる。数字が使用可能ではなくなるのはいつだろうか?その数字のカードが勝ち取られ、ゲームから取り除かれたときである!
ダイスを振りカードの上にチップを置く過程において、プレイヤーは中断して自分が特定のカード(1枚または複数枚)の上に乗せたチップの枚数を得点記録用紙に記入することを選択することができる。プレイヤーがあるカードに対して必要な枚数のチップを置いた場合(枚数は2と12のカードにおける2枚だけから7のカードにおける7枚まで異なる)、このプレイヤーはこのカードについて宣言し、そしてこのカードとその数字はプレイに使用できなくなる。プレイヤーが手番においてカードの上に1枚もチップを置くことができない場合、手番は終了し、その手番において配置したチップは全て失われる!最初にカード3枚について宣言することに成功したプレイヤーがゲームに勝利する!
『キャント・ストップ・タートルズ』はオリジナルにいくつかの変更を加えており、これによりゲームはより優しいものとなっている。ダイスのうち1個に(「1」の代わりに)「ワイルド・タートル」の目があり、これはどの数字の代わりにも使用することができる。これによって組み合わせをより簡単に作ることができる。また「レースに勝利する」こともおよそ簡単になっている。オリジナル版では7の列は12マスの長さだった。ここでは勝利するために必要な7の個数は7つしかない。見た目に関しては良し悪しである。オリジナル版は美しい硬質プラスチックのボードと魅力的な色付きのプラスチック駒を使用していた。この版は持ち運びが容易であり、硬質プラスチックのケースは旅行における様々な困難を確実に生き延びることができるだろう。古いプレイ・スタイルを好む保守主義者にとっては、ゲームをオリジナル版の形に調整しても全く問題ない。
シド・サクソンのゲームをプレイする機会があれば、それは常に最高の機会である。サクソンのゲームは決してがっかりさせることはないからだ。そして今、ゲーマーたちは、不幸なことにアメリカにおけるゲーム店の棚から20年間消えていた素晴らしいダイス・ゲームを楽しむ2度目のチャンスを獲得した。『キャント・ストップ・タートルズ』を入手するためにゲーム店に向かうレースをする場合、勝者はその全員なのである!
ハーブ・レヴィ
Copyright 2002, all rights reserved.
シド・サクソン特別号のために
TEMPTATION POKER テンプテーション・ポーカー (Western,1982)
ゲームは企業ではなく特定の作者によってデザインされているという事実を初めて知ってから、私はすぐに自分のお気に入りゲームの作者が誰で、そして彼らが作ったほかの作品には何があるのかを学び始めた。私の考えは、私が読む本に似て、自分は同じ作者による作品を好む傾向があるだろうというものだった。もちろん、私が情報を追い始めた最初の作者はシド・サクソンだった。何年も経った後、これによって私はついにウエスタン・パブリッシング社から1982年に発売された『テンプテーション・ポーカー』へと導かれた。シド・サクソンの失われた真のクラシックであると私が考えるゲームである。
このゲームは通常のファミリー・スタイルのゲーム箱よりも小さめの箱に魅力的にパッケージされている。中には驚くほど高品質なトランプ・デッキが収納されている。さらに実際にはおはじきサイズのプラスチック製チップである「ポーカー・チップ」もあり、これは白、赤、青による一般的な単位で構成されている。最後に、ゲームの主役は大きなフェルト製の「ゲーム・ボード」であり、これはゲーマー6人までのための個人用プレイ・エリアに分割されている。ルールは小さな6ページの小冊子に収録されている。
ゲーム・プレイそのものは驚くほど単純で優雅だ。ポーカー・チップをプレイヤー間に均等に配り、これは白が1、赤が5、青が10という一般的な単位となる。ゲームは複数回のラウンドにわたりプレイする。ラウンドは各プレイヤーがアンティに5を支払うことで始まる。ゲーム・ボード上には各プレイヤーが自分のアンティ用チップを置く場所がある。次にプレイヤーにはカード5枚が配られ、これが各自の初期ハンドとなる。これは各プレイヤーがこれからできる限り最高のポーカー・ハンドを構築するための開始点となる。ランクに不慣れなプレイヤーのために、ポーカー・ハンドのランクがボード上に印刷されている。ディーラー左隣のプレイヤーからプレイを開始する。
手番では、プレイヤーは2つのうち1つをすることができる。スタンド(訳注:カードを交換しないこと)し、その時点で自分のハンドとなるカード5枚を自分の前に置き、残りのラウンドをパスする。スタンドをしないことにした場合、デッキの上からカードを1枚引く。カードの中身を見た後、フォールドする(訳注:ゲームを降りること)か自分のプレイ・エリアに記載されている金額でカードを買うか、いずれかを選択する。カードを買えば、そのラウンドに残り続ける。プレイヤーがカードを購入する場合、ボード上における自分のエリアに指定された金額のチップを置くことでこれを表明する。このボードへのチップの配置には2つの機能がある。まず、プレイヤーが購入したカードの枚数と、次の手番において次のカードがいくらになるのかを表している。次に、これにより勝者のプールにチップが加算されるのだ。そして手番を次のプレイヤーに交代する。
このカード購入のメカニズムがゲーム全体の鍵となっている。プレイヤーは1回の手番につきカードを1枚ずつ、1回のラウンド中に最大で6枚まで購入することができる。カードを買えば買うほど、価格がより高くなることがポイントである。最初のカード価格はたった1でしかないが、大きさはここから劇的に這い上がり、その進み方は3、5、10、15、20、最終的には25となる。ゲームにおける誘惑(テンプテーション)の要素は、カードを購入する前にその中身を見るという点である。結果として、後半のカードに対して途方もない価格を支払うことから抜け出せない状況が簡単にできあがる。私は人々が理性的にふるまう姿よりも、カードに20を支払う姿を見た回数のほうが多い。
プレイヤー全員がスタンドかフォールドいずれかを行えばラウンドは終了する。スタンド・プレイヤーは全員自分のハンド5枚を開示し、最高のハンドを作ったプレイヤーがプールに勝利する。プールは全員のアンティ5と、全プレイヤーがカード購入に費やした全チップからなる。よってカード1枚に20を支払うことは、失うわけにはいかないチップを失う可能性が十分ありえることから、まさにギャンブルなのである。その後で、勝者はチップを集め、全員が再び5をアンティし、カードをシャッフルして新しいハンドのカード5枚を配る。プレイヤーのうち誰かがアンティできなくなったラウンド開始時にゲームは終了する。チップの量が1番多いプレイヤーが勝者となる。
『テンプテーション・ポーカー』は非常にふさわしい名前のゲームである。自分の手札を平凡なものから勝者にするための「チャンスをあと1回だけ」のために莫大な量のチップを支払うことがあまりにも簡単に起こる。プレイヤーが熟練すればするほど、戦う価値のあるハンドとそうではないハンドを上手く判別できるようになるだろう。カードを購入するために使用するチップは全て、ゲーム終了時に他プレイヤーの得点へと直結することから、これはこのゲームにおいて特に重要な技術である。他プレイヤーに対して不必要にチップを与えることは、敗北への近道である。究極的には、このゲームで優位に立つようになるためには、ほどよい自制能力を鍛える必要がある。いったんカードを購入し始める、これは思ったよりもずっと難しい。
私の唯一の不満は純粋に内容物の問題である。ゲームに付属しているおはじきスタイルのチップは、大きな減点要因となっている。見た目が魅力的でないだけでなく、扱いづらい。幸運なことに、この小さなサイズが気に障るのであれば、これらは用意に入手可能な代替物と簡単に交換することができる。またフェルト製のボードは素敵なものではあるのだが、一方で大きいために実際に必要な広さよりも広い空間を必要としてしまう。どうしてこうなったのかは理解できる。出版社は明らかにこのゲームに対し、カジノ式の雰囲気を作り出そうとしているのだ。しかしながら、もし今後再版がされることがあるのならば、私はむしろプレイヤー個人用の配置マットが見たいと思っている。
上記の不満は小さなものであり、ゲーム・プレイを著しく損なうものではない。このゲームにおけるカード購入メカニズムは驚くべき「いつ手に持つ(ホールド)か」対「いつフォールドするか」間の緊張を生み出している。ゲームの終了まではおよそ30分しかかからず、同じメンバーで複数回ゲームを実施することにも適している。一般的なゲーマーだけでなく家族にとっても素晴らしいゲームだと考えるからこそ、このゲームが無名な状態に陥ってしまったことは実に残念である。シドが逝去した今、誰かが『テンプテーション・ポーカー』を再び製品化することを望む。
ニック・サウアー
Copyright © 2002, all rights reserved.
シド・サクソン特別号のために
INTERSECTION/CORNER インターセクション/コーナー (Aladdin, 1974/Ravensburger, 1980)
2人用アブストラクト・ゲームのデザインは全てのゲーム・デザイナーにとって最も難しい挑戦の1つである。理由は次の通り。多人数プレイのゲームとは異なり、2人用ゲームは正確な数学的分析に容易にさらされてしまうのだ。これはコンピュータが集中するこの時代においては特に顕著である。これによってそのようなゲームは長い時間をかけずとも「解かれ」てしまうことになり得るのだ。もちろん、あるゲームに対する解法は、その解法が簡単に覚えてしまえるようなつまらないものでない限り、そのゲーム・プレイを破壊してしまうものではないだろう。しかし残念なことに多くのアブストラクト・ゲームにおいて、解法は実際のところゲーム・プレイをつまらなくしてしまうものなのである。最初は楽しくプレイし、後にはこのことによってプレイできない状態に陥ったゲームを私はたくさん見てきた。
シド・サクソンの途方もなくそして豊富なデザインの中には、多くの2人用アブストラクトが存在する。あの素晴らしい『フィールド・オブ・アクション』が、彼のアブストラクト・デザインのうちではおそらく最も有名だろう。私はこれに加え、1974年にアラジン社から出版され、後には1980年にラベンズバーガー社から『コーナー』として発売された『インターセクション』が、アブストラクト・ゲームのデザインにおけるシドの凄腕を証明するゲームの1つであるということを主張したい。
アラジン社から出版された他のゲームと異なり、『インターセクション』は大きな箱(およそ17×14インチ)に収納されており、中にはやや頑丈で台紙に乗っている厚紙製ボード、厚紙製の色付きディスク25枚、プラスチック製の矢印4枚(赤2枚と黒2枚だが、プレイに必要なのは各1枚ずつのみ)が入っている。
ラベンズバーガー社による『インターセクション』の再版である『コーナー』は全ての側面で異なるものとなっている。まず、ゲームはファミリー・スタイルの小さいサイズの箱に収納されている。ゲームそのものは、フェルトによるプレイフィールドがある特製プラスチック製ボード内でガラス玉を使用するものである。フィールドの縁には溝があり、これによってプレイ・エリアを指し示すための特製プラスチック製矢印が固定され、そしてボード縁に沿って滑らかにスライドする。総じて、『コーナー』はこのゲームの非常に魅力的なパッケージのバージョンとなっている。
『インターセクション』では、ゲームは5×5マスのゲーム・フィールド上でプレイし、マスにはディスク25枚をランダムに配置する。『コーナー』も似たような方法で開始するが、このリメイク版では、6×6マスのゲーム・フィールド上で駒36個をランダムに配置することによってプレイする。『インターセクション』では、駒は5色で少ないものは3枚から多いものは7枚まである。『コーナー』では、駒は7色で少ないものは3個(このような色は2色ある)から多いものは8個まである。駒をマス上に配置したら、どちらのゲームも同様に、1人のプレイヤーが水平または垂直の縁に自分の矢印を配置することで開始する。矢印を配置したら、その矢印はフィールド上にある駒による特定の縦列または横列を1列指し示すことになる。次に2人目のプレイヤーが、1人目のプレイヤーが選ばなかった軸に自分の矢印を配置する。同様に、この矢印も特定の縦列または横列を指し示していなければならない。両方の矢印はここで、ボード上にある特定の駒を指し示していることになる。2人目のプレイヤーはその駒を取り除き、ゲーム終了時における得点とするためにこれを持っておく。これ以降、プレイヤーは交代でボード上の自分の縁にある自分の矢印をスライドさせ、それが交差する場所にある駒を獲得する。唯一の制約は、プレイヤーは手番において駒を必ず1個取得しなければならないという点である。駒を取り除けばプレイ・エリア上に空白の場所が生まれる。プレイヤーは手番において駒を1個取得しなければならないため、この空白は将来の行動に対する障害となる。さらに『コーナー』では、駒が3個しかない2色のセットのうち1つは獲得することができず、これは同様の障害として機能する。最終的に1人のプレイヤーが行動することができない状態(つまり駒が1つも残っていないか、獲得することができる縦列または横列に残っている駒が障害駒だけという状態)となる。この状況になったら、ゲームは終了しプレイヤーは自分の得点を計算する。
得点計算表(『インターセクション』『コーナー』両方とも、便利なことにボード上に印刷されている)はかなりシンプルなものである。同色の駒を獲得すればするほど、より高得点を獲得する。『インターセクション』では、ある色の駒をより多く持てば得点が増える(1色の駒1個による1点から、その色の駒7個全部を苦労して獲得した場合の28点まで)。『コーナー』では、この曲線はよりなだらかな4段階となっており、ある色における4個目の駒の獲得は最終得点に4点のプラスとなるが、5個目の駒を獲得しても3点の追加にしかならない。これはプレイヤーがゲームにおいて攻撃する手法に影響を与える、興味深い得点計算システムである。
『インターセクション』におけるゲーム・プレイはシンプルだが、同時に非常に深いものである。自分の敗北に繋がる一連の移動を相手プレイヤーに準備されてしまうことを避けるために、ボードに対する長期的な視野を持つことが必要となる。獲得した駒の内容は両プレイヤーから見えており、また得点計算システムは相当にシンプルであることから、どの瞬間においても誰がリードしているのかを確認することは簡単である。よって逆に、リードしているプレイヤーは自分の勝利を確実なものにするために、ゲーム終了に通じる移動を相手プレイヤーに強いるように試みることができる。ユニークなプレイ・システムを持つゲームであり、また良い長期的視野を持つプレイヤーが報われるゲームでもある。
さて、アブストラクト・ゲームにさらに望むものがあるとしたら何だろう?『インターセクション』『コーナー』には小さな問題が1つあり、これは幸運なことにかなり簡単に修正することができる。その問題とは、ゲーム中に可能な移動回数(または既定のマス数)が少なすぎるという点である。この点は『コーナー』において対処されており、プレイ・エリアがオリジナルの5×5から6×6へと拡張されている。しかしながら6×6の格子だけではまだ少し簡単すぎであり、あまりにも早く分析できてしまう。熟練したプレイヤーが簡単にパターンを認識し、その結果そのボードに対してどのようにプレイすればよいか直観的にわかってしまうさまが想像できる。またこの既定のマス数は、完全なゲーム・ツリー(全ての可能なゲーム展開)をゲームの準備中に分析することができ、それによって人間プレイヤーが勝利するための貴重なチャンスがほとんど失われてしまうような完璧なAIがすぐにも構築されてしまいそうなほど少ないものである。前述の通り、修正はかなり簡単なものだが、今すぐ使用してみたいと考える人にとっては集中的な手作業が必要となるだろう。
修正内容にはゲームを7×7マスにすることが含まれている。これによってゲームの既定マス数が増え、このリアル・タイム分析問題を防ぐことができる。これはまた、前述した完璧なAIを走行させるためのコンピュータ性能を凌駕するだろう(少なくとも現在の標準においては)。7×7マスにおいては駒の数を増やす必要があるが、これには『コーナー』における色別の個数を流用して、1番数の多い駒の数を10個、以後は順番に個数を減らしていくという明白な方法がある。同様に、得点計算方法も、5個が得点計算時に「スイート・スポット」となるように修正する必要がある。もしこのゲームが再版されることがあるのならば(私は大いにその価値があると感じている)、私は未来の出版者に対してこの変更を強く推奨する。
カジュアルなゲーマーにとって、上記の問題はあまり関心を呼ばないかもしれない。私の経験によれば(確かにそれは限られた経験だが)、この問題はまだこのゲームに対する楽しみを減らす事態にはなっていない。よって、そういった事態になるためには、このゲームに対して真剣な生徒になる必要があるのかもしれない。いずれにしても、『インターセクション』『コーナー』は美しくユニークなアブストラクト・ゲームであり、ゲームに飢えたアブストラクト・ゲームのファンのために市場に戻ってくるべきものである。
ニック・サウアー&ハーブ・レヴィ