AWARD WINNERS
■ HMC AWARD
学園長、教員、外部ゲスト審査員を加えたメンバーによる厳正な審査のもと、優秀な作品がコースごとに選出されました。今年度のHMC AWARDジュエリー部門は優秀作品多数により、グランプリ1作品・準グランプリ3作品、シューズ部門はグランプリ1作品の受賞となりました。
ジュエリー部門 ゲスト審査員
シューズ部門 ゲスト審査員
■ AWARD OF EXCELLENT WORKS - 特別賞 -
ご協賛いただいた大使館独自の観点から優秀な作品が選出されました。
ジュエリー部門 審査員
ニコラ セスティエ 様
ナタナエル ヴィヴァ 様
昆虫をモチーフにした作品はよく見かけますが、この作品は特に細部にまで丁寧かつ緻密に制作されており、思わず息を呑むほどに完成度が高められていました。羽根の部分に用いられた芝山細工の表現もとても美しく、目を見張るものがあります。各昆虫たちの「強くてカッコいい」華のあるイメージを、敢えて色数を抑えて表現したところにも作者のセンスを感じました。独特の存在感に不思議と惹きつけられる、素晴らしい作品です。
電子レンジでルビーを作る方法、アイディアに「そんなことできるのだろうか」と疑問を感じずにはいられませんでした。しかし、実際の作品を見て驚かされました。その色や雰囲気は、本物のルビーそのもの。一目みて、それが電子レンジで作られたものとは誰も思わないでしょう。作者が言うように、自分で宝石を作れるようになると環境破壊も減り、もっと面白い世界が広がるかもしれない。新たなる可能性を感じさせてくれる作品です。
過去に流行したスイーツをモチーフにしたという、ポップで可愛らしいキャラクターたち。それぞれのキャラクターが何をイメージしてデザインされたのか想像するのも楽しく、イマジネーションを掻き立てられました。カラーサンドのムラもまるで塗り絵のようで、見ていると不思議とエモーショナルな感覚を覚えます。アイディアやデザインだけでなく、素材と技術の使い方、使い分けもとても上手。構造的にもよく考えられていました。
アクリルの丸棒で構成された板を使い、とても美しく、エモーショナルに「水の流れ」が表現された作品です。表から見た時、裏のモチーフが見る角度によって揺れ動くようで美しく、確かに水の流れを感じることができます。その効果を先に想像し、見え方を調整しながら計算して作られているのが素晴らしい。着用に関しても、前の部分で開閉するマグネット式になっており、サイズの割に着用性が高いところも評価へと繋がりました。
HMC AWARD OF EXCELLENT WORKS
Jewelry Tokyo×在日フランス大使館自然にインスピレーションを受け、伝統的なエナメル技法と地金が融合した現代的な作品。漆黒の地金と蝶の青い羽根のコントラストが目に飛び込み、大小様々な大きさの蝶が自由に空を舞う様子がとても幻想的です。過去にも現代にもあり得るような時空を超越したジュエリーのようで、とても素敵で感動しました。最先端ファッションとこの作品をコーディネートし、ファッションマガジンで発表して欲しいほどの素晴らしい作品です。
この作品を拝見し「モノづくりへの新たなプロセス構築へのチャレンジ」が素晴らしいなと感銘を受けました。日々進化するテクノロジーを取り入れながら、そこに頼りきるのではなく敢えてアナログ(ヒトの力)を活用し全体の設計を緻密に行い、見事に作品へと昇華されていました。今後のクリエイションの現場では、デザインや制作だけでなくバリューチェーンなどに介入していくことも大切だと、改めて実感させられた作品でした。
HMC AWARD OF EXCELLENT WORKS
Shoes Tokyo×在日フランス大使館現代のモノづくりにおいて、最新テクノロジーの活用やイノベーションを生み出すことは大きな課題になっています。大澤さんは強い表現イメージを持ちながら、AIとデジタルに人の手仕事を加え、とても現実的な靴を作りあげました。制作にあたり、様々な分野のことを調べ、粘り強く勉強したことは容易に想像できます。また、様々な企業に協力を仰ぎ、実際に履くことを大事にして制作されていたことにも作者の強い決意を感じました。
■ TCD AWARD
学園長、教員、外部ゲスト審査員を加えたメンバーによる厳正な審査のもと、優秀な作品が選出されました。
■ AWARD OF EXCELLENT WORKS - 特別賞 -
ご協賛いただいた企業独自の観点から優秀な作品が選出されました。
TCD AWARD ゲスト審査員
特別賞 審査員
クルマでは合理的なFF(フロントエンジン・フロントドライブ)が、なぜ自転車では成り立たないかというのが出発点でしょう。ただ、一番の美点は何と言ってもオリジナリティと造形の美しさです。SF映画の主人公が乗っていそうなシャープな造形と、斬新な構造。フォークコラムがダウンチューブの中を貫通するというアイディアには脱帽しました。あと幾つかの課題がクリアできれば、画期的な前輪駆動車が実現するかもしれません。
折り畳まなくてもそのまま玄関に置けて、組み立てる必要もないというのは都会生活者にとって福音です。見た目こそ一輪車のようですが、ちゃんと自転車のように乗れて、乗り味が新鮮なのも面白いところ。近所の散歩すら楽しいものに思えてきます。ただ、リアブレーキのレイアウトなどはよく考えられている反面、シート処理などには一考の余地があります。細部をもっと煮詰めて完成度を高めれば、商品化も夢ではないと思います。
TCD AWARD OF EXCELLENT WORKS
Cycle Tokyo×トレック・ジャパン株式会社各ロードバイクメーカーが空力のために全てのケーブルを本体内に収めることに躍起になっている今、それを嘲笑うかのようなカラーコントラストが効いたケーブルが印象的。有機的なフレームと相まって血管のような力強さを感じます。ハンドルを傾けることでリアタイヤが切られるという複雑な構造から、実走には改良が必要とのこと。まだ完成形ではないですが、第二弾もぜひ見てみたい。今後の期待も込めて選出させて頂きました。