仏文学専攻は、1928年の正式な誕生からまもなく100年を迎えます。
外遊から帰国して間もない永井荷風が教壇に立ったのちに始まった仏文学専攻からは、昭和の時代には堀田善衛、遠藤周作といった文豪が、近年では福田和也や若松英輔といった批評家が輩出され、サルトルを中心とした現代哲学の日本における発信地のひとつとして知られてきました。
かつては多い年には1学年に100名を超える在学生がいましたが、現在は文学部のなかでも小規模な専攻として、時代にあったあり方を模索しています。
1890年 慶應義塾に大学部が設置されるにあたり法律科・理財科とともに文学科が設置される。
1910年 文学・史学・哲学の3専攻が設置され、永井荷風が文学科の教授に就任(1916年まで)する。
荷風は『三田文学』の創刊から編集兼発行人を務める(1915年まで)。
荷風のもとでは佐藤春夫や堀口大學らが学んだ。
1920年 大学令に準拠して文学部が設立される。
1928年 文学部のなかの15学科の一つとして「仏蘭西文学学科」が誕生し、1938年「仏蘭西文
学専攻」となる。
1945年 遠藤周作、文学部仏蘭西文学専攻に進学。
1951年 大学院として文学研究科が設置される。
藝文学会が発足し『藝文研究』の刊行が始まる。
1966年 サルトル、ボーヴォワール来日、三田で特別講演会が開かれる。(*)
1980年 専攻に進学する学生数が101名を記録(1984年も同じ)。
1991年 荻野アンナ(名誉教授、当時商学部助手)第105回芥川賞受賞。
2010年 専攻所属の教員による共著『フランス文学をひらく テーマ・技法・制度』(慶應義塾大学出版会)が出版
される。(**)
(*)
サルトル、ボーヴォワール:義塾を訪れた外国人|義塾を訪れた外国人|三田評論ONLINE
(**)
慶應義塾大学出版会 | フランス文学をひらく | 慶應義塾大学文学部フランス文学研究室
参考:『慶應義塾大学文学部創設125年』、慶應義塾大学文学部創設125年記念編集委員会(編)、2015年