岡田 雄介
第30回定期総会・研究集会の開催にあたり、会長として一言ご挨拶申し上げます。
今大会の会場は、「文明開化」の地として常に新しい時代の風を取り込み、日本の近代化をリードしてきた横浜、その未来を象徴する「みなとみらい」に位置する神奈川大学みなとみらいキャンパスです。最先端の知と都市機能が融合する「進取の気性」に富んだ地で、本学会の節目となる第30回大会を開催できることを、心より嬉しく思います。
現在、日本の高等教育はかつてない激流の中にあります。少子化に伴う学生募集停止や大学廃止が現実のものとなり、財務省からは私立大学の大規模削減案が提示されるなど、存立基盤そのものが問われています。同時に、中等教育から続く文理分断教育の是正や生成AIの台頭など、構造的な大転換期にも立たされています。
しかし、私はこうした激動の時代だからこそ、この地に集う皆様に訴えたいことがあります。変化を「脅威」として忌避するのではなく、自らを「チェンジ(変革)」させ、新たなステージへ「成長するためのチャンス」と捉えようではありませんか。変化を恐れず、現状を打破して新たな価値を創造する姿勢こそが、今、私たち大学職員に求められている役割であり、職能としての真価なのではないでしょうか。
今大会のテーマは、「競争から共創へ~大共創時代の大学の役割、大学職員の役割と能力を再定義する~」です。これまでの大学界は、志願者獲得や偏差値など、個別大学の優位性を追求する「競争」に注力してきました。しかし、一大学の努力だけでは解決困難な課題が山積するこれからの時代においては、教育研究の質においては切磋琢磨するが、共通の運営基盤やプラットフォームでは相互に助け合う。こうした「競争」と「共創」の絶妙なバランスこそが、我が国の高等教育を支える強固な基盤になると確信しています。
本学会は、国公私立大学の大学職員を中心に、全国から約1,200名の熱意ある仲間が集い、実務と理論を架橋する場です。この横浜の地で、変化をチャンスと捉え、果敢に大学改革に挑む仲間たちと学び合い、新しい大学の姿を構想する時間を「愉しむ場」となることを願ってやみません。
皆様とともに、大学職員の役割を再定義し、未来への一歩を踏み出せることを心より楽しみにしております。
大学行政管理学会 会長 岡田 雄介
(龍谷大学 法人DX推進本部 情報メディアセンター事務部長)