固体地球科学は、地球の構造や歴史、地震や火山、岩石や鉱物など、さまざまな研究対象をカバーしており、地球型惑星の起源に関する研究にも及びます。 そのため、研究手法としては、フィールドでの物理・化学的観測や地質調査、実験室での物理実験や化学分析、理論的考察・数値モデリングなど多岐にわたります。さらに、対象とする空間スケールは原子から地球全体まで、時間スケールはフェムト秒から数十億年まで、幅広い時空間スケールが扱われています。私たちは、地殻・マントル・コアからなる固体地球の組成・状態・構造を明らかにすること、すなわち、現在の地球の進化の過程をスナップショットとして示すことに挑戦してきました。そこから地球の進化を理解し未来を予測するためには、地表に残された地質学的記録を調べ、各時代の地球内部状態を反映した物理化学的情報を記録する岩石を岩石学的・地球化学的手法で分析するとともに,理論的・数値的モデル化を検討することが必要です。こうした研究を行う研究者が属しているのが固体地球科学セクションです。
固体地球科学セクションは、JpGUの他のセクションの研究活動とも密接に関わっています。地球人間圏科学セクションの主要テーマである地表の環境変化の理解を深めるには、地質時代を通しての岩石や地層の調査が不可欠です。さらに、資源探査や自然災害の軽減といったテーマも二つのセクションが連携して取り組む課題でしょう。一方、大気水圏科学セクションの主要テーマである大気・水圏環境の理解には、両セクションが連携して揮発性成分の輸送・循環を解明することが必要です。さらに、地球の起源、初期地球における中心核の形成、ジャイアント・インパクトと地球-月系の形成との関係などの理解には、固体地球科学セクションと宇宙惑星科学セクションとが連携して多角的な視点で地球を捉えることも不可欠です。
固体地球科学セクションでは、既存の学会の枠組みに当てはまらない研究分野を構築するため,新しいフォーカスグループの設立を推奨しております。これらは、固体地球に関わる多様なセッション提案を促し、研究推進や情報交換の機会を提供するだけでなく、AGU、IUGG、EGU、AOGSなどの国際学会への窓口としての機能も持っています。現在、5つのフォーカスグループとして、地球内部科学、ハードロック掘削科学、表層熱年代学、海底地球科学、スロー地震とファスト地震の科学があり、精力的に活動を行っています。
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[2025.08.06] 固体地球科学セクションが協賛したEMIW2024の報告書が公表されました
[2025.07.18] 「固体地球科学セクションとは」の説明を更新しました
[2025.06.26] フォーカスグループ規則を公開、セクションボードメンバーを更新しました
[2025.06.24] 議事録を更新しました
[2024.06.28] 「フォーカスグループ設立要件」を追記しました
[2024.06.23] 議事録を更新しました
[2024.06.04] セクションボードメンバーを更新しました
[2024.03.02] 英語サイトを公開しました
[2024.03.02] 「固体地球科学セクションとは」の説明を更新しました
[2023.12.20] 固体地球科学セクション国際化に関するアンケート集計結果を掲載しました
[2023.07.27] 海洋底地球科学フォーカスグループを追加しました。
[2023.07.21] 議事録を更新しました
[2022.09.28] セクションボードメンバーを更新しました
[2021.06.07] セクションボードメンバーを更新しました
[2019.12.17] 表層変動熱年代学フォーカスグループを追加しました
[2019.05.12] セクションボードメンバーの役員を更新しました
[2016.04.17] The 2016 International Symposium on the Earth’s Deep Interiorをニュースに掲載しました
[2016.09.22] セクションボードメンバーの役員を更新しました
[2016.04.17] Deep Carbon Observatory(DCO)横浜シンポジウムをニュースに掲載しました
[2015.04.10] セクションボードメンバーを更新しました
[2014.04.08] 関連ウェブサイトにThe 14th Symposium of SEDI, Study of the Earth’s Deep Interiorを追加しました
[2013.12.02] 固体地球科学セクションに「マントル君」が登場しました.マントル君は固体地球科学セクションを応援します
[2013.11.30] 地球内部科学小委員会がたちあがりました
[2013.11.30] ウェブサイトの移行作業を開始しました