現地情報(モルドバ・ルーマニア・ブルガリア)【3月21日更新】
現地情報(モルドバ・ルーマニア・ブルガリア)【3月21日更新】
ISSモルドバ支部
【現地の状況】
3月21日現在、モルドバに流入したウクライナ人難民322,000人のうち、およそ221,000人が主にヨーロッパ諸国へ向けて出国しています。避難民の中には、生後数日の赤ん坊を連れた母親、透析が必要な人、パーキンソン病や癌を患う人もいます。
2月24日から首都キシナウをはじめ、モルドバ全土の都市(キャンプ、入所施設)でウクライナ避難民たちへ支援が行われていますが、食料品、医薬品、寝具、生理用品等を至急調達しなければならない状態です。
難民センターの設置
先週、労働・社会保護省は102の難民センターを認定し、合計9,245人を入所できるようにしましたが、このうち難民が利用しているのは46%に過ぎません。多くの難民が、無償で家を提供してくれたモルドバ人の家族のもとで暮らしています。
同伴者のいない未成年者への対応
同伴者のいない子どもの数は、公式には9人です。いくつかの子どもたちのグループがモルドバを通過し、その多くはイスラエルに向かい、そのほかドイツ、ポーランドなどヨーロッパの国々にも向かっています。
家族と分離された子どもたち(法的代理権を証明する書類を持たない大人と一緒に入国した子どもたち)の数は不明です。地元当局に登録されていない子どもや、出生証明書だけを持って入国した子どももいます。また、非正規滞在の子どもたちの報告もあります。モルドバ国境警察が16歳未満の家族と分離された児童の出国を許可するケースも出てきています。例えば、付き添いの人が法的代理権を証明する書類を持っていなくても、国境警察は親とオンラインで話をし、疑いがなければ国境通過を認めるだけで十分なのです。
【AVE Copiii(ISSモルドバ支部)の活動】(2022年3月より最大6ヶ月間の活動予定)
子どもの居場所特定:モルドバの難民の子どもたちの居場所を特定し、データベースを作成する予定です。6人のソーシャルワーカーが地元の行政機関と協力して、難民の子どもたち、特に同伴者のいない子ども、分離された子ども、身分証明書のない子どもなどをすべて確認します。
現地専門家への研修: 現地の児童保護専門家へ、児童保護に関する研修を実施します。
直接支援:家族のニーズに応じた個別の支援を施します。
AVE Copiiiの敷地内に、母親と子どものためのデイケアセンターを開設し、毎日25人の子どもとその母親がセラピーや個人およびグループカウンセリングを受けられます。
キシナウのウクライナ領事館では、毎日2人のソーシャルワーカーによるアウトリーチ活動が行われ、児童保護施設やその他子どもや家族に関連する情報が提供されます。さらに、子どもたちには食事が配られます。 この活動は、ウクライナ領事館とパートナーシップを結んで実施しています。
ISSルーマニア支部
Generatie Tanara Romania(ISSルーマニア支部)はウクライナとの国境の状況を監視し、同伴者のいない未成年者や危険な状態にある人々を特定しようとしています。また、玩具や食料の提供、翻訳、宿泊施設探しのための案内などを行っています。ここ数年間は、人身売買被害者が尊厳のある生活を取り戻すための支援をしてきたため、今回の活動ではその経験が活きています。
Generatie Tanara Romaniaでは、独自の寄付金ページ(英語)を開設しています。
ISSブルガリア支部
3月5日時点で25,000人のウクライナ難民が流入しました。市民は積極的に支援を行っています。ブルガリア支部は無料相談を行い、難民申請の方法や子どもの教育へのアクセス、ブルガリア市民権取得のための手続きなどについて法的助言を提供しています。
ISSブルガリア支部 公式HP (英語)