校訓と由来

校 訓 「 修道創意 」

 本校は、明治40年4月「松江市立工業学校修道館」の名で、市内南田町に誕生した。校名の「修道館」は、旧松江藩藩校修道館を継承する誠に由緒深い名称で、工業高校としては全国にその例を見ない。本校の校訓は、昭和4年に制定され、その後昭和15年に改訂されたが、敗戦とともに自然消滅したままであった。昭和60年3月に新校訓として 「修道創意」が40年ぶりに制定された。「修道」の語は創立時の校名を継承し、そのもつ本義は中国古典「中庸」の自律自学の精神であり、「創意」は工業教育に不可欠な新たなものに取り組む進取高邁な精神をあらわす。

修道の由来

 「修道館」は、江戸時代、松江藩の藩校名「修道館」に由来するものである。「修道」の語は、中国古典「中庸」の冒頭に云う「天命之謂性、率性之謂道、修道之謂教、道也者、不可須臾離也」からで、「自からの意志で学ぶことが、生きていくことの真の道である」との意である。

 次の書は、本校で保管しているものである。維新政府の軍政の実力者前原(源一誠、先祖は大原郡の佐世氏、尼子氏家臣)の揮毫で、皇紀二年己巳(つちのとみ)とあるように明 治2年(1869)の藩校時代末期の書である。