日常とは、私にとって「いつものこと」として確固たるものであったが、この数ヶ月の出来事で、脆く壊れやすいものであると知った。しかし、そのことでこれまでの日常について考えるようにもなった。
金属は固いと思っているが、実は曲げたり伸ばしたり柔軟に変形させることができる。鉄のように固く変わらないと思っていた日常への固定観念は、脆く壊れていっているのではなく、むしろ柔軟に変化しているのではないだろうか。日々は、まさにそのような変化が、些細に連続して続くことでできあがっているのであり、その変化に私たちは「気づかないフリ」をしてきたのだろう。
本展では、日常の中でのありふれた事象である「光と影」に着目し、視覚体験を伴うインスタレーションとすることを通じ、私たちの日常(これまで/いま/これから)の認識について考えた。
髙橋 祐賢 / Takahashi Yoshiyasu
青森県階上町出身 / 島根・立正大学淞南高等学校 卒
2017年 八戸工業大学感性デザイン学部感性デザイン学科(現 創生デザイン学科)入学
文化コミュニケーション(現 地域づくり)コース
卒業研究指導教員:皆川俊平 / 宇野あずさ