人が美しいと感じる景色、物、感情は何色をしているのだろうか。自然も人間の感情も一つとして同じものは存在せず、それゆえか、私たちはいつも何かに心動かされ、その何かを次世代へと語り継いでいこうとする。美に内在されるそのような探求が私の制作の根源にある。
色とは、物体が反射した可視光線を見分けることという工学的な解釈もあるが、感情、こころの動きといった文化的な解釈もある。本展では、古くから日本の文化が大切にしてきたものごとを美しいと愛でる感覚、即ち「色」を、言葉の持つ力をもって呼び戻せられるような制作を試み、墨と書の技法による白と黒のせかいで、鑑賞者だけがイメージする「色」を感じ取ってもらうことを目的とした。
南 遥香 / Minami Haruka
青森県十和田市出身 / 青森県立十和田西高等学校 卒
2017年 八戸工業大学感性デザイン学部感性デザイン学科(現 創生デザイン学科)入学
ビジュアルデザインコース
指導教員:皆川俊平 / 宇野あずさ