紅麹問題
今回、問題となった紅麹を含む製品でお亡くなりになられた方々のご冥福を心よりお祈りすると共に、健康被害に遭われた方々のご心痛を心よりお察し申し上げます。(2024/3/28掲載)
2024/3/27の読売新聞に北市が3/26に取材を受けた結果のコメントが掲載されています。同コメントに関する補足情報です。
注意
新聞に掲載されたコメントおよび以下の記述は、岐阜薬科大学を代表したコメントでは無いことを予めご了承ください。
新聞に掲載されたコメントおよび以下の記述は、日本食品安全協会(https://www.jafsra.or.jp/)に対し、「紅麹問題に対し、リスクコミュニケーター養成機関の立場としてのコメント頂きたい」という取材要請に対し、リスクコミュニケーターである協会資格者(健康食品管理士/食の安全管理士)を養成する日本食品安全協会の理事長の立場として行ったものになります。
また、コメントは3/26夕方時点で知りうる報道、客観的情報と思われる情報を元に発出したものです。取材時にも「私のコメントは、その時点で出されている報道等を参考に出しますが、時々刻々と変わる小林製薬の情報や厚生労働省などの情報のすべてを把握した上でのコメントでは無いことをご了解ください」とした上でお話をしております。
取材時にお話ししたことの概要
問題把握から公表までに2カ月程度を要しているが、これは長いとは思わないか?
長い、短いと述べることは非常に難しい。これまでの報道を見ると、因果関係があることを把握するのが難しかったのではないかと思われる。一部のロットで問題が起きたと報道されているが、紅麹に含まれ、腎障害を引き起こすとされるシトリニンは検出されなかったとも報道されている。今は腎障害を引き起こしたのは、未知の物質とされているが、これを見出せなかったため、因果関係の把握に遅れが生じたと思われる。
厚生労働大臣が小林製薬の対応に不満を表明しているが、これに対してはどう思うか?
今、初めて聞いた事なので大臣がどのように述べられたのかを見ていないため明確には述べられないが、健康食品の健康被害に関する窓口は厚生労働省であり、何らかの形で早期にアクセスする必要性はあったと思われる。やはり因果関係の見極めがここにも影響したと思われる。機能性表示食品の所轄である消費者庁からのコメントが出ていないのであれば、そちらは法令に遵守した対応をしているのかもしれない(注:実際は3/26に消費者庁でも会見を行っていた)。明確なコメントはしにくい状況である。
この問題に対するその他のコメントをお願いします。
最も大切なことは消費者を守ること。それには、様々な情報から、正確な情報、科学的な根拠を持った情報を見極め、それを製造者、販売者のみならず消費者にも共有してもらうことが重要になる。今後も情勢は時々刻々と変わると思われるが、正確な情報をみんなで共有することがとても重要です。これがリスクコミュニケーションの核となります。リスクコミュニケーターを養成する当協会としてもそのようなことを意識しながら活動を行っていきたいと考えています。