自ら判断し、自分の考えを表現できる生徒の育成
~主体的・対話的で深い学びを通して~
平成30年度より、学校教育目標を「夢へ明日へ向かいねばり強く前進する生徒の育成」とし、「生徒に分かる、できる喜びと意欲を」、「保護者には連絡、相談できる安心感を」、「地域には元気と活力を」、「教職員に達成感とやりがいを」を経営方針として教育活動を実践してきた。
本校は、自然環境に恵まれ、教室からは穏やかで静かな浦ノ内湾が一望できる。生徒たちは、明るく朗らかで素直に何事にも懸命に取り組む。一方で、自分の考えや思いを伝え、表現することや判断することにおいて、周囲の支援を必要とする弱い面も見られる。
これまで、生徒が「何を学んだのか」を実感できるよう、全授業で授業スタンダードを生かした授業づくりに徹底して取り組み、形としては定着してきた。「主体的で対話的な学び」の実践を推進する中で、徐々にではあるが、自分の気持ちを表現できるようになってきている。しかし、まだ学力向上には至っていないため、さらなる授業の改善と授業スタンダードの質的向上が求められる。
そこで、本年度も研究主題を 「自ら判断し、自分の考えを表現できる生徒の育成 ~ 主体的・対話的で深い学びを通して ~ 」と設定し、生徒が授業のゴールに向かう中で自ら考え、考えたことを仲間と共有し、自分の表現力を伸ばす「主体的・対話的な学び」、仲間の意見を聞いて自分の考えを再考したり広げたりする「深い学び」を学校全体で推進していきたいと考えた。
また、生徒の学力を高めるためには、学習意欲を向上させる必要がある。生徒会活動や学校行事、様々な地域行事、地域防災活動等への取り組みの中で、「生徒自らが目標を設定したり課題解決に向けて判断したりする」など主体的に活動できる場、「地域の人と関わり合う中で、コミュニケーション能力を育成し、互いを認め合いながら協力して課題解決に取り組む姿勢」を身につけられる場を適切に設定することで、学校での様々な活動を意欲的に取り組めるようにするとともに、学習意欲を向上させたい。学習意欲が高まることにより家庭学習の習慣化にもつながると考えた。
○すべての教育活動において生徒理解を基盤とし、教員が生徒一人ひとりの実態や学習定着度を的確に把握し、個に応じた授業形態や評価、授業内容の研究をすすめる。
○すべての教育活動において人権教育・道徳教育の視点を持ち、生きる力の育成につなげる。
○道徳を柱に、スタンダートに沿った授業や思考を深める発問について研究を進める。
○学習部会、生活部会の2つの部会を設置し、それぞれの部会が中心となって活動することにより教員全員が共通課題を認識し研究活動に携わり、校内研究を推進する。
○教員の授業力向上を図り、授業改善を推進するために、教科間連携を中心としたチームで取り組む。
○言語活動を充実させた授業を展開し、表現力の向上を図る。
○全教科で毎時間、振り返りの時間を設定する。(技能教科も振り返りシート等を作成する。)生徒の振り返りを持ち寄って、教科間連携の時間で確認し、授業改善のPDCAに生かす。
・最後の10分間はまとめと振り返り
・1時間の途中でのまとめ・振り返り
・単元全体での途中・最後の、まとめ・振り返り
○生徒会活動を含め様々な活動や行事を通して、多くの人やものと関わる機会をつくり、コミュニケーション能力を養う。
○保育園、小学校、地域や家庭等と連携をはかりながら、校内におけるさまざまな教育活動の充実をはかる。
○基礎学力の向上と定着
○言語活動を基盤とした適切な表現力の育成
○生徒理解を基盤とした個に応じた授業の展開と対応
○仲間づくりを基盤とした環境づくりと他者理解
○学習部会(学習規律と家庭学習習慣の確立)
・生徒が学びたくなる課題づくり、授業実践
・指導案検討、授業参観、事後研
・家庭学習の提案と振り返りの充実
・総合的な学習の時間の計画・進捗状況確認と見直し
○生活部会(生活リズムの確立と生徒理解)
・生徒が学びたくなる課題づくり、授業実践
・指導案検討、授業参観、事後研
・Q―Uアンケートの実施と分析→構成的グループエンカウンターの実践
・生活リズムチェックカード(5・9・1月)の実施
・二者面談の実施
一学期
・今年度の計画の確認と見直し(各部会)
・校内研究授業(道徳)
・授業改善プラン(各教科)
・標準学力調査および全国学力調査の結果分析(各教科、校内研)
・補充学習ならびに各種検定等の実施(学習部会、各学年)
・Q-Uの実施と結果分析(実施:生活部会、結果分析:各学年・支援委員会)
・地域ぐるみ教育合同研修会ならびに公開授業
・授業評価アンケートの実施
・1学期の反省と2学期の取組確認(各部会)
二学期
・校内研究授業
・Q-Uの実施と結果分析(実施:生活部会、結果分析:各学年・支援委員会)
・ICT活用研修(校内研)
・授業改善プラン(各教科)
・授業評価アンケートの実施
・2学期の反省と3学期の取組確認(各部会)
・高知県学力定着状況調査分析(各教科、校内研)
三学期
・研究集録原稿作成
・地域ぐるみ教育総会(合同研修会)
・支援訪問(総合)
・キャリア教育について(校内研)
・「学力向上、授業づくり」について(校内研)
・本年度の研究総括(各部会、校内研)
・来年度の計画の原案作成(各部会、研究推進委員会)