<研究の方向性>
ゼロカーボン社会では高炉法からクリーン電力を用いた電炉へのシフトが必須である。現状電炉厚板は店売りなどかなり限定されたマーケットに制限されており、高機能材料製造への設備投資も進んでいない。この状況を突破するために、まずは電炉材特有のトランプエレメントによる弊害に関する調査が必要である。本研究では特にSnやCuなど精錬での分離が困難なトランプエレメントに着目し、耐破壊特性に及ぼす影響を定量化するとともに、特定の高級鋼マーケットである大入熱用建築ボックス柱用鋼材を題材とし残留許容値を求める。また、その許容値にコントロールするための先進的なスクラップ選鉱技術を開発する。完成すれば大きな成果となる、機械学習を用いた画像のみでの選鉱法確立に挑戦する。
これらの研究は社会実装の最短ルートを目指し電炉厚板国内最王手である中部鋼鈑㈱との共同研究フォーメーションの下実行する。