シミュレーション班:計算機で、地球と惑星を「診る」
1940年代にノイマン型コンピュータが登場してから、計算機によるシミュレーションは私たちに多くの知見をもたらしてきました。気象予報や、よく報道される太陽フレアの理解など、日常生活にも恩恵をもたらしています。
私たちシミュレーション班は、そのように日常に深く関わりながらもその仕組みが案外知られていない数値シミュレーションをさらに身近に感じていただくため、体験しながら学べる企画をご用意しました。
五月祭2025では「二重振り子」「地震波の伝播」「重力マイクロレンズ法」の3つを展示しています。
いずれのシミュレーションも子供から大人まで、コンピュータのことがよく分からなくても楽しめる企画になっていると我々は自負しております。ぜひとも一度「騙されたと思って」ご来場ください。
なお、シミュレーション班公式専用サイトについてはこちら(https://chiwaku-simulation-2025.vercel.app/)をご覧ください。
ブランコや時計など、日常でも見かける振り子運動。これが2個つながったものは「二重振り子」と呼ばれていて、最初の条件が少し違うと、その後の動きが予想もつかない全く違ったものになることで知られています。この予測できない動きは気象学者エドワード・ローレンツによって「カオス」として提唱されました。今回のこの二重振り子のシミュレーションを通して、シミュレーションの計算の考え方や、カオスの面白さを体験していただけたら嬉しいです!
みなさんの足元の地面、その中はどんな構造になっているでしょうか?実は、地下は場所や深さによって地質や圧力・温度が違うため、地震波の速度が異なります。逆に言えば、地震波の伝わり方が分かれば地下の構造が分かるのです。今回は、みなさんにも条件設定を操作してもらいながら地震波の伝わり方をシミュレートすることで、地下構造探査や面白い地震の現象を説明していきます!
遠くの恒星のまわりにある系外惑星は、その光がとても弱いため、普通の方法ではなかなか見つけられません。
しかし、たまたま明るい天体の前を別の天体が通ると、重力によって光が曲がり明るさが変化する「重力マイクロレンズ現象」を使えば、直接見えない惑星の存在を推定することができるのです。
今回は、この不思議な現象をシミュレーションで再現し、どうやって系外惑星を見つけるのかを体験できます。
シミュレーション班 外部サイト
シミュレーション班では五月祭で展示するシミュレーションのお試し版・解説記事や、それを再現するソースコードを以下のページに公開しています。是非ご覧ください。
【外部サイト】https://chiwaku-simulation-2025.vercel.app/
【GitHubページ】 https://github.com/chiwaku-wakwak