2026.4.3News
天田 城介 編著『生をめぐる問い 別様な世界を生きることを可能とする社会』を刊行
天田 城介 編著『生をめぐる問い 別様な世界を生きることを可能とする社会』を刊行
本書は、ハンセン病療養所退所者、希少未診断患者、ターナー症候群の当事者と家族、知的障害者家族、併存性障害の当事者を対象に、また、中国地方都市における老親扶養、中国中小企業経営者の事業承継、アフリカ地域の精神障害者の社会運動、そして、H.スペンサーの生存手段への請求権をめぐる思想的前提、家族計画と同和対策との接続を主題に、さまざまな空間において、いかに人びとが生存・生活をしてきたのか、それらはいかなる歴史的・時代的な文脈のもとでどのような変容を遂げてきたのかを社会学的に解明するものである。それらの成果をプロジェクト全体で共有しつつ、上記の視座のもとで全体を通約する形で編んだものが本書となる。
■主要目次
第一部 日常の生を捉え直す
第1章 ハンセン病療養所退所者のパッシング実践ー多様な文脈の中で生きるということー
第2章 労働による“強い”自分の自己呈示 ー希少未診断患者Oさんのパッシングに関する分析を通じてー
第3章 誰かを経由して語られる「生きづらさ」 ー出生女児のみに発現する疾患を生きる当事者とその家族の人生ー
第4章 母親の経験から探る知的障害者の「自立生活」 ー支援者とのやりとりの間に抱える解釈の相違ー
第5章 併存性障害を有する人のアジール ーIARSAでのフィールドワークを通じた考察ー
第二部 世界の生を展望する
第6章 中国地方都市における老親扶養をめぐる夫婦間の非対称性 ー実親と義親をダブルで扶養する中年夫婦の「語り」の分析ー
第7章 中国中小企業経営者の事業承継 ー社会ネットワークと信頼関係の継続と変革に着目してー
第8章 西洋的精神医療のグローバル化とアフリカにおける当事者運動
第三部 生の歴史を理論化する
第9章 H.スペンサーの生存手段への請求権をめぐる思想的前提
ー『政治の適正領域』(1843)におけるW.ペイリー批判を手がかりにしてー
第10章 家族計画から同和対策へ
第11章 マジョリティを描くことの難しさ ー予めの排除の効果として産出される主体としての当事者ー
■執筆者紹介
<編著者紹介>(執筆順)
千歩 弥生 (せんぶ やよい) 中央大学大学院文学研究科博士課程後期課程
上野 彩 (うえの あや) 株式会社エフェクチュアルリサーチャー
髙口 僚太朗(こうぐち りょうたろう) 国立大学法人長岡技術科学大学専任講師
染谷 莉奈子(そめや りなこ) 法政大学日本学術振興会特別研究員(PD)
相良 翔 (さがら しょう) 埼玉県立大学准教授
青木 彩香 (あおき あやか) 国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部科研費研究員
李 姝 (り しゅ) 中央大学社会科学研究所準研究員
北 蕾 (ほく らい) 早稲田大学大学院トランスナショナル研究所招聘研究員
鄧 英琪 (とう えいき) 中国遼寧省瀋陽市中小企業サービスセンターシニアアドバイザー
伊東 香純 (いとう かすみ) 立命館大学衣笠総合研究機構生存学研究所特別招聘准教授
高森 明 (こうもり あきら) 中央大学大学院文学研究科博士課程後期課程
矢野 亮 (やの りょう) 公立大学法人長野大学教授
天田 城介 (あまだ じょうすけ) 中央大学文学部教授