2025.3.31News
坂本 宏 編著 『 近世ヒスパニック世界の諸相』を刊行
坂本 宏 編著 『 近世ヒスパニック世界の諸相』を刊行
『近世ヒスパニック世界の諸相』と題する本書は、スペイン史の枠組みを超え、「スペイン」「アメリカ」「日本」の視点から、近世ヒスパニック世界における宗教、社会、政治が交錯するダイナミックな歴史を描く。
第1部では、対抗宗教改革が進展する16世紀のスペインを舞台に、異端審問によって裁かれた人々を通じて、宗教と社会の交錯が考察される。
第2部では、アメリカのペルー副王領を中心に、スペイン本国のエリート官僚たちが植民地をどのように理解し、統治しようとしたのかが分析される。
第3部では、カトリック宣教師たちが日本の政体を複合国家論の視点からどのように捉えていたのかが解明される。
■主要目次
第Ⅰ部 スペイン
第1章 フランシスカ・デ・ロス・アポストレスの幻視 ―トレード大司教バルトロメ・カランサ釈放の予言―
第2章 16世紀スペインにおける民衆の結婚
第Ⅱ部 アメリカ
第3章 ポトシの不正鋳造と総巡察の分析 ―銀含有率の回復過程を中心に(1649-1652年)―
第4章 ペドロ・デ・バレンシアの『インディアス報告』(1607-1613年)
第Ⅲ部 日本
第5章 近世ヒスパニック世界から見た日本、近世日本人が見たヒスパニック世界
―統治者・統治領域・政体についての記述を中心に―
■執筆者紹介
<執筆者> (執筆順)
坂本 宏 (さかもと ひろし) 研究員 中央大学経済学部准教授
中島 聡子 (なかじま さとこ) 客員研究員 中央大学法学部兼任講師
佐藤 正樹 (さとう まさき) 客員研究員 慶応義塾大学経済学部専任講師
三潴 みづほ (みつま みづほ) 客員研究員 学習院大学文学部非常勤講師
椎名 浩 (しいな ひろし) 客員研究員 熊本学園大学商学部非常勤講師