2024.03.15News
斎藤 孝 著 『「憲法上の権利」の体系 権利構造論を手がかりに』を刊行
斎藤 孝 著 『「憲法上の権利」の体系 権利構造論を手がかりに』を刊行
憲法により国民に保障された「権利」(憲法上の権利)について、権利の規範構造論を手がかりに体系的に論じたものである。
権利の規範構造論によると、「権利」とは権利の三要件〈担い手、名宛人、対象〉が憲法規範(規定)上満たされたものである。
三要件が満たされない権利は「権能」に分類されるとする。
憲法上の権利は、「権利」と「権能」そしてこの権能を求める権利(「権能への権利」)に三分される。
この三要件のほかに、総則的権利と個別的権利、権利と原則規範、実体権と手続権、第一次的権利と第二次的権利、不作為権と作為権などの分類も「憲法上の権利」の体系論には必要であるとする。
最後に権利の主体と性質についても論ずる。
■主要目次
序(問題意識と論述手順)
第一章 権利の規範構造 ―権利命題の考察から―
第二章 総則的権利
第三章 個別的権利
終章 ―「憲法上の権利」の体系図―
■著者紹介
斎藤 孝(さいとう たかし) 岐阜聖徳学園大学教育学部教授
1980年 中央大学法学部卒業
1983年 中央大学大学院法学研究科博士課程退学
1995年 聖徳学園岐阜教育大学(現岐阜聖徳学園大学)教育学部講師 その後、助教授を経て、現職
<主な業績>
畑尻剛・工藤達朗編『ドイツの憲法裁判〔第二版〕』(中央大学出版部)2013年、「自治体の憲法異議」
(362頁以下)担当
古野豊秋・畑尻剛編『新・スタンダード憲法〔第四版補訂版〕』(尚学社)2021年、「第19章地方自治」担当