プロフィール
プロフィール
私の研究は、近代フランス文学、とりわけ19世紀文学を文化史的に読む、というのが基本的なスタンスです。個別の作家を論じることはありますが、そして個別の作品と作家から入っていくのが文学研究の基本ですが、それを突き抜けて、文学をとおして時代の精神を浮き彫りにしたいと考えています。
文化史的な研究をしているので、文学のみならず、フランスの歴史、美術、社会について原稿を求められることは少なくありません。美術展覧会の図録への寄稿、展覧会に関係しての公演、オペラ上演パンフレットへの寄稿などもします。また論文や著作のほかに、現代フランスを代表する歴史家アラン・コルバンの著作など、歴史書の翻訳にも携わってきました。
書評するのも好きで、かなり以前からさまざまなジャンルの本について新聞(『日本経済新聞』『東京新聞』『北海道新聞』、共同通信配信)、研究誌や雑誌(『ふらんす』など)に定期的に書評を寄せています。
これまで行なってきた研究をカテゴリーに分類すれば、およそ以下のようになります。
1)社会や歴史の現象と文学表象のつながりを問いかけるカルチュラル・スタディーズに属する一連の著作 :『19世紀フランス 夢と創造』、『パリとセーヌ川』、『写真家ナダール』など。
2)文学における身体表象とジェンダー性の研究:『〈女らしさ〉の文化史』、『身体の文化史ーー病・官能・感覚』、『逸脱の文化史』など。
3)文学と歴史(学)の関わりを論じた研究:『歴史と表象ーー近代フランスの歴史小説を読む』、『革命と反動の図像学』など。
4)文学における愛の表象:『愛の情景ーー出会いから別れまでを読み解く』、『恋するフランス文学』など。
5)文学・犯罪・メディア:『近代フランスの事件簿』、『推理小説の源流』、『犯罪者の自伝を読む』など。
6)以上のテーマを中心に体系的に論じた作家としてはフロベール、ゾラ、ウジェーヌ・シュー:『「感情教育」歴史・パリ・恋愛』、『「パリの秘密」の社会史』、『ゾラと近代フランス』など。
著作や翻訳書の詳しいリストは、本サイトの業績欄をご覧いただければ幸いです。
また自伝、回想録、日記、書簡集など、自己を語るエクリチュールにも以前から関心があり、いつか研究にまとめたいと思っています。
学歴
1974年4月
京都大学文学部入学
1978年3月
京都大学文学部卒業(仏文学科)
1978年4月
東京大学人文科学研究科修士課程入学(仏語仏文学)
1980年9月~1982年7月
フランス、リヨン第2大学留学(国際ロータリー財団奨学生)
1983年3月
東京大学人文科学研究科修士課程修了(仏語仏文学)
1983年4月
東京大学人文科学研究科博士課程進学(仏語仏文学)
1983年9月~1987年5月
フランス、パリ第4大学(ソルボンヌ)、およびパリ高等師範学校留学(フランス政府給費留学生)
1988年3月
東京大学人文科学研究科博士課程中退
学位
1983年3月
文学修士(東京大学)
1987年5月
Docteur ès lettres 文学博士(パリ・ソルボンヌ大学)
職歴
1988年4月
東京大学文学部助手
1989年4月
東京都立大学人文学部助教授
1989年4月〜2002年3月
東京女子大学、学習院大学、明治学院大学、東京大学、成城大学、京都大学、青山学院大学などの非常勤講師、および都民カレッジ、NHK文化センターなどの講師を務める。
2003年4月~2021年3月
慶應義塾大学文学部教授(この間、京都大学、東北大学、愛媛大学、大阪大学、成城大学などで非常勤講師を務める。)
2021年4月~
慶應義塾大学教授(シニアB)
受賞歴
1995年6月
渋沢・クローデル賞(『19世紀フランス 夢と創造』人文書院、1995年、にたいして)
2006年10月
義塾賞(『身体の文化史』中央公論新社、2006年、『近代フランスの誘惑』慶應義塾大学出版会、2006年、にたいして)
2011年10月
日本翻訳出版文化賞(アラン・コルバンほか監修『身体の歴史』全3巻、共同監訳、藤原書店、2010年、にたいして)
2018年11月
福澤賞(「近代フランスの文学と文化史の研究」にたいして)
所属学会
日本フランス語フランス文学会
日仏歴史学会
日仏美術史学会
日本ケベック学会
Association pour l’autobiographie et le patrimoine autobiographique(自伝学会、フランス)
Société littéraire des Amis d’Émile Zola(エミール・ゾラ文学会、フランス、日本側通信会員)
Société des études romantiques et dix-neuviémistes(ロマン主義・19世紀研究学会、フランス、日本側通信会員)
塾外活動・学会活動
2004年6月~2005年5月
日本フランス語フランス文学会 幹事長
2005年6月~2006年5月
日本フランス語フランス文学会 総務
2006年4月~
自然主義文学研究会世話人。年2~3度の研究集会を実施。
2009年4月~2011年5月
日本フランス語フランス文学会関東支部 支部長
2011年5月~2015年5月
日本フランス語フランス文学会 副会長
2014年10月~2020年9月
日本学術会議連携会員
2017年5月~2021年5月
日本フランス語フランス文学会 副会長
2018年1月~2020年9月
日本学術会議 言語・文学委員会「古典文化と言語」分科会委員長。分科会として提言「高校国語教育の改善に向けて」(2020年6月30日発出)をまとめる。
2021年5月24日~
日本フランス語フランス文学会 会長