いわき市公立学校教育事務研究協議会長
校庭の木々が青葉を深め、夏の訪れを告げる強い日差しを感じる季節となりました。会員の皆様におかれましては、日頃より各学校の経営を支え、子どもたちの教育環境の充実に多大なるご尽力をいただき、心より感謝申し上げます。学校事務の研究を深めてきた本会の会長を務めることに、身の引き締まる思いでおります。
振り返れば、私の教員人生は、常に事務の先生方の温かいサポートに支えられてきました。初任者の頃、出張の手続きに戸惑っていた私に、優しく声をかけ丁寧に教えてくださった事務の先生の笑顔を今でも鮮明に覚えています。教頭や校長となり、学校全体の予算や施設管理という重責を担った際にも、最も頼りになるのは事務の先生でした。「先生方がやりたい教育活動を、予算の面からどう実現するか一緒に考えていきましょう」と寄り添ってくれた言葉に、どれほど救われたか分かりません。
先日、本校の学区内に熊が出没するという事態が発生しました。児童の安全確保や登下校の対応など、学校全体が緊迫した空気に包まれ、次々と新たな課題が押し寄せる中、事務の先生から相談をいただきました。それは、万が一の事態に備えた「熊撃退スプレー」の購入でした。教職員が子どもたちの見守りや情報収集に追われる中、事務の先生は危機管理の視点から今何が必要かを適切に判断し、迅速に予算を工面して手配してくださいました。このような対応と危機管理意識に、大きな安心感を得ることができました。
学校事務という職務は、単なる「事務処理」の枠に留まるものではありません。今回のエピソードが示すように、学校の教育目標や児童の安全を具現化するための「学校経営の要」です。予算の適切な執行や安全な環境の維持管理は、子どもたちが日々の学びを豊かに進めるための強固な基盤となります。さらに、学校が抱える課題が複雑化する現代において、事務の先生方が持つ専門的な知見や柔軟な発想、および当事者意識は、組織的な学校運営に欠かせないものとなっています。
「事務の先生が輝けば、学校はもっと素敵になる。」
皆様の専門性と優しさこそが、いわきの子どもたちの未来を創る大きなエネルギーです。会員の皆様が、お互いに悩みを分かち合い、手を取り合って高め合えるような研究会を目指して微力ながら全力を尽くす所存です。一年間、どうぞよろしくお願いいたします。