物体の像を捉えるには通常,COMS イメージセンサなど,受光素子が2次元に並んだアレイセンサが使われます.一方,シングルピクセルイメージング (SPI) では,フォトダイオードなどの空間分解能を持たない単一画素検出器が使われます.センサが空間分解能を持たない代わりに,物体を照明する光を空間的に変調することで空間分解を行います.
受光面積の大きな単一画素検出器を用いることから,感度および耐ノイズ性が高く,メージセンサが未成熟な波長帯域へも適用が可能です.このような特徴から,SPIは バイオイメージング,3次元イメージング,テラヘルツイメージング,マルチ/ハイパースペクトルイメージング,散乱イメージング,水中イメージング,画像分類,リモートセンシング,光暗号,偏光イメージングなど,幅広い分野に応用されています.
SPI ではデジタルマイクロミラーデバイス (DMD) や液晶空間光変調器 (LC-SLM) を用いて空間的に変調した光を物体に照射し,その反射光や透過光の強度を単一画素検出器で測定します.物体に照射する光の空間パターンを変えながら強度を測定し,空間パターンと光強度から物体の像を再構成します.
空間パターン A,物体像 x,光強度 y の関係は y = Ax という線形方程式系で表せるので,A と y の相関から x を求めたり,圧縮センシングを適用して線形方程式系を解くことで x を求めることができます.
ディジタルホログラフィのシングルピクセルイメージングへの応用による波面計測
圧縮センシングの適用による計測の効率化とイメージング品質の向上
物体の照射する空間パターンの検討
微弱光計測への応用