皆さんは国会中継を見たことがありますか?また、見た上でどのような感想を抱いたでしょうか?
このような感想を抱いた人も多いのでは、と思います。日常的に使われることのない難解な単語(例えば「忖度」とか…)や、回りくどい話し方によってそのような印象を受けるのでしょう。
そこで「言論の府」と呼ばれる国会の言語運用について考えてみることにしました。
今回は、冒頭に掲げた音声の6:10からはじまる「2月5日衆議院予算委員会、共産党宮本徹議員と安倍総理大臣とのやり取りで、桜を見る会の安倍事務所が具体的に人々を募集した、いや募った過程のプロセスについて宮本徹議員がただして」いる場面を取り上げます。
やり取りの問題について、わかりやすいようにポ〇モン風の動画にしました。どうぞ、ごらんください。
この動画では、ポケ○ンのバトルによせて、国会答弁の様子を分かりやすくまとめています。
安倍総理の答弁の内容を「シュショーのアベシンゾー」に、宮本議員の答弁を「ツイキュートーベン」というキャラクターにしました。ポケモ〇では、交互に技を繰り出しダメージが発生しますが、今回はオリジナルルールで両者のやり取りが一応の完了をしたときに、技の効果として答弁が成立していたのかがわかるようになっています。
安倍事務所に参加申し込みがあった人で、断った人はいると安倍総理は主張しています。しかし、その具体的な人数や人、立場等は不明です。それは招待者名簿がない。つまり根拠となる書類のないことに端を発します。質問する宮本議員も書類がないために「事務所スタッフの記憶を確認してください」というあやふやな追及になっている。文脈上、答弁は成立していますが、実のない答弁といえるでしょう。
宮本議員は招待を断る連絡をしなかったことから全員が招待されたのではと追及します。しかし、国会議員にとって、断り連絡をすることが常識であるという根拠を示していません。例えば、抽選などであれば落選の連絡が必須でない場合もあります。そのため、安倍総理は宮本議員の追及を「想像をたくましくしている」と否定しています。しかし安倍総理も書類がないという一点で答弁への具体的回答から逃げ切ろうとしているように映ってしまいます。
以上が、「桜を見る会」に関する答弁の言語運用における問題点です。
動画を作成するにあたって、答弁の内容を整理しました。国会での立場や主張を抜きにして言葉に注目すると、やりとりに論理性を欠いている(根拠の欠落、話の飛躍)ため、理解が難しくなっているということに気づきます。難しく聞こえるやりとりや内容も、言葉に着目して考えると理解の助けになると分かりました。
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