宇宙線研究所

宇宙コース

2021年2月23日(火)~2月26日(金)

1.素粒子論的宇宙論の最前線

川崎 雅裕 教授 https://ja.icrr-theory-group.org

課題内容

現在の宇宙のエネルギーの約4分の1はダークマターと呼ばれる未知の物質で占められています。このダークマターの正体を解明することが素粒子物理・宇宙物理の大きな課題となっています。本プログラムでは宇宙論、素粒子論とダークマターの基礎を学び、ダークマターの候補として有力なWIMPと呼ばれる粒子についてその宇宙における存在量を自分で計算し、「WIMPの奇跡」を実感することを目指します。

キーワード

宇宙論、素粒子論、ダークマター、数値計算

2.最高エネルギー宇宙線の起源を探る

﨏 隆志 准教授 【 http://www-ta.icrr.u-tokyo.ac.jp http://www.icrr.u-tokyo.ac.jp/~sako/ 】

課題内容

宇宙では地上の⼈⼯加速器のエネルギーを1000万倍も上回る「最⾼エネルギ ー宇宙線」が⽣成されています。最⾼エネルギー宇宙線の起源を探るため、テ レスコープアレイ(TA)実験では、宇宙線が地球⼤気と反応して作る空気シ ャワーを観測しています。本課題では、TA実験で利⽤するプラスチックシン チレータと光電⼦増倍菅を利⽤して地上に到達する宇宙線を観測します。極 限宇宙観測と放射線検出の基礎を習得します。

キーワード

最⾼エネルギー宇宙線、空気シャワー、放射線検出器

参考図書

小山勝二他「シリーズ現代の天文学8-ブラックホールと高エネルギー現 象」(日本評論社) 井上一他「シリーズ現代の天文学 17-宇宙の観測 III」(日本評論社) 木舟正「宇宙高エネルギー粒子の物理学-宇宙線・ガンマ線天文学(新物理 学シリーズ)」(培風館) 小田稔「宇宙線」(裳華房) Malcolm S.Longair “High Energy Astrophysics” CAMBRIDGE UNIVERSITY PRESS