国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業です。
この事業では、大幅なCO2の排出削減に寄与する革新的な次世代火力発電技術の開発に取り組み、産業活動を通じて排出されるCO2を低コストで分離・回収する技術、そのCO2を炭素資源と捉え、多様な炭素化合物として再利用するカーボンリサイクルを推進します。これらの技術開発により、カーボンニュートラル社会の実現を目指します。
研究開発内容は以下のとおりです。
(1)石炭ガス化燃料電池複合発電技術開発 (2)火力発電負荷変動対応技術開発 (3)CO2分離・回収型ポリジェネレーションシステム (4)石炭利用環境対策 (5)CO2分離・回収技術の研究開発 (6)CO2有効利用拠点における技術開発 (7)カーボンリサイクル・次世代火力推進事業 (8)CO2排出削減・有効利用実用化技術開発
「海水中のカルシウムとアルカリを使用するCO2鉱物化プラントの実証化研究」
研究開発内容(8)CO2排出削減・有効利用実用化技術開発において、2050年カーボンニュートラル社会の実現に向け、各製品分野における技術確立、低コスト化、効率化、スケールアップを目的として、実用化を前提としたカーボンリサイクル技術の技術開発を推進するため、1)化学品へのCO2利用技術、2)気体燃料へのCO2利用技術、3)コンクリート、セメント、炭酸塩、炭素、炭化物などへのCO2利用技術における4つの事業を行うことになっています。そのうち、3)コンクリート、セメント、炭酸塩、炭素、炭化物などへのCO2利用技術 に 株式会社日本海水を代表機関とする「海水中のカルシウムとアルカリを使用するCO2鉱物化プラントの実証化研究」が採択され、本学は、環境への影響評価を担当するものです。
「海水中のカルシウムとアルカリを使用するCO2鉱物化プラントの実証化研究」では、海洋生物のバイオミネラリゼーション(生物による鉱物化)を模した新規のCO2鉱物化法の実証研究を行います。
研究項目①:実排ガスを用いたCaCO3製造方法の研究開発
研究項目②:アルカリ費用削減に向けた検討
研究項目③:連続的なCaCO3結晶晶析の検討
研究項目④:需要家へのCaCO3提供、その用途開発と市場適用性の検討
研究項目⑤:社会実装に向けたプラント設計
研究項目⑥:PJの安全性確認(環境への影響評価)
●実施体制
代表機関:株式会社日本海水、共同研究先:北里大学、東京大学、琉球大学、産業技術総合研究所