朝河貫一博士は、英単語を覚えるため英英辞典を1ページずつ覚えては食べ、覚えては食べを繰り返しました。辞書1冊をすべて暗記した後、食べられない革の表紙を、校庭西側の桜の若木の根元に埋めたという伝説があります。博士は卒業生を代表して全文英語の答辞を述べましたが、その英文の見事さから当時の英語教師であったハリファックスをして「やがて世界はこの人を知るであろう」と言わしめた人物です。 後に大隈重信、勝海舟らの援助を受け渡米し、イエール大学の歴史学の教授になりました。今でも、校庭脇にたたずむ桜の老木は、「朝河桜」と呼ばれ、後輩たちを見守っています。