3. 新しいオーケストラのポリシー
ずいぶん長い間5人で議論した記憶があります。そこで採りいれられた基本ポリシーは、次のようなものでした。
1. オーケストラには指揮者を含まない。あくまでもオーケストラ活動を担う主体はオーケストラで、オーケストラと指揮者は契約による関係とする。
2. 演奏の向上に貢献する意思をもつ者だけでオーケストラを構成する。そのために、メンバーの資格認定には時間をかけ、厳格な手続きを設ける。
3. 一人一人のメンバーが演奏に責任を持ち、それが実感できる室内オーケストラのサイズを維持する。
4. バロック、古典派、現代の作品を中心レパートリーとし、優れた作品を見つけ出して演奏することを目指す。
5. オーケストラの運営は、創立メンバーの5人による「幹事会」が行い、財政を含むすべての責任を幹事会が負う。
6. 自己満足のための演奏活動を排し、音楽的良心と聴衆の満足を第一とする。そして最後は、「幹事会」の一人でもこのオーケストラの存在意義が失われたと主張したら、その時点でシンフォニエッタは解散すること。