松葉杖とフリーハンドで合格

Post date: Dec 29, 2023  7:38AM

【プロフィール】

 

・20代後半 男 関東在住

・1年目(R2) 学科不合格(S)

・2年目(R3) 学科不合格(独)

・3年目(R4) 学科合格(独)+ S短期(ランクⅢ)

・4年目(R5) フォーラム長期 ランクⅠ

 

製図試験初年度(R4事務所ビル)はSに通い結果はランクⅢでした。次年度もSで考えていましたが、友人の勧めでフォーラムを知りダブル受講を申し込みました。

 

フォーラム長期講義では、前半10コマと後半10コマに分かれています。

前半(課題発表前):過去問エスキス + 作図

後半(課題発表後):日建の市販問題集 + 作図力強化(図面密度向上)

 

【前半コマ】

課題が毎年異なるのに、過去問をやって意味があるのか?と最初は不安でした。しかし、過去問は作問者の意図を探ることができる貴重な材料であり、数をこなしていくと文章表現などから重要なポイントが分かり、統一的なルールに基づいて作問されているのだと気づくことが多くなりました。例えば、〇〇㎡「確保」するや、「屋外ファニチャー」など、その単語がでると反射のように必要条件が浮かび、エスキスが進むといった感じでしょうか。(フォーラム生以外にはまだ伝わらないと思いますが,,,)

フォーラムの前半コマは一級建築士試験の心臓部分を学習することができます。我流で軸がない状態でエスキスすると、ムラが生じます。フォーラム流で軸をもち、淡々とこなしていけば、間違いない図面が作成できます。小林先生は生徒の理解度に応じて取り残すことのなく丁寧に教えてくださるので心強いです。

 

【後半コマ】

課題発表後は図書館の基本的な機能などをインプットし、市販で販売されている日建問題集を3課題こなします。問題の質を意識するのではく、作図力を強化するイメージだと思います。過去問は一言ずつ意味があり、論理的である反対、市販の問題集は用語の定義があいまいで良問とは言えないと感じました。しかし、図書館用途の課題も数問実施すべく、この3課題に取り組みます。いつもどおりエスキス70分前後で終わらせ、作図に3時間以上時間を使います。密度が濃く、印象が良い図面をつくること、課題文の条件をすべて入れ込むこと(コメント補足など大量記載)を意識し、図面を完成させます。課題文が真っ黒になればランクⅠです。

 

【日建模試】

外部生として日建模試に申し込みました。しかし、スポーツで足を骨折し、手術、入院などにより教室で受講することはできませんでした。課題を自宅で解き、課題文の条件をすべて記載し、密度の濃い図面を書き上げることができました。採点されてはいないのでランクは不明です。この時点で本番2週間前。もう本番でも受かると思いました。どうせならこのタイミングで足の手術しようと思い、本番4日前に手術、入院しました。笑

 

 

【試験本番】

松葉杖での受験でした。両手は動くので答案作成に問題はありませんでした。エスキス約70分、計画の要点70分、作図3時間30分、見直し40分くらいの配分でした。フォーラムの特徴はエスキスの短縮化による作図密度の向上です。エスキス用紙は採点対象ではありません。フォーラム流の統一ルールに基づいてエスキスを進めるだけです。これを守れば60分前後でエスキス完成します。作図はフリーハンド(とは言っても製図版なしの定規づかい)でした。初めて集団の中で問題を解いた中で最も驚愕したことは教室内で一番エスキスがダントツで早かったことです。エスキスが終わって少し回りを確認するとチビコマ?倍コマ?などやっており、ここで改めて合格の可能性が高いことを実感し、安定した精神状態で要点、作図を進めることができました。要点が終了した時点でも1/400などをやっている受験生が多く、少し口元が緩んでしまったのは内緒にしておきたかったです。笑

 

受験終了後は合格したものだと考えておりましたが、合格発表日が近づくにつれて不安な気持ちになりました。2階、3階のEPS書いたかな(本番では3回以上確認してます。)、塔屋1/8ルール大丈夫だよな、異種用途区画してないけど、などあげたらキリがない。結果は合格でホッとしました。

 

【最後に】

コストに対する対価・価値が高く、一級建築士試験に特化した私塾であることは間違いないです。大手の数で圧倒するスタイルも良いですが、製図試験の本質から効率的に学習を進めるのも良いのではないでしょうか。小林先生、ご指導ありがとうございました。