学科からでも初年度突破!

Post date: Dec 28, 2020 10:05:22 PM

 皆さん、こんにちは。


 今年、令和二年は、私にとってコロナと一級建築士試験という記憶に残る一年になりました。

というか、この二つ以外の記憶がほとんどありません(笑)


 体験談を、という事でこの一年間を振り返ってみたいと思います。少しでも、皆さんの

参考になれば幸いです。


●フォーラムとの出会い


 私は地方の建築会社に在籍する40代の受験生です。建築学科の出身ではないので、実務経験を経たうえで4年前に二級建築士試験を受けました。その時は製図試験のために通信講座を利用していましたが、書いた図面を送付してから添削されて戻ってくるまでのタイムラグがあり、リアルタイムに聞きたいことを聞けないため、試験勉強にはだいぶ苦労した記憶があります。


 それでも二級はなんとか合格することが出来ましたが、「通信教育では一級は厳しいな」とも感じており…二級合格直後から、一級の製図はどういった形で試験勉強をしようかなと夜な夜なネットサーフィンをしていました。そこでたまたまたどり着いたのが、フォーラムだったという訳です。


 最初にHPを見たときには合格率80%とか90%という数字がバーンと出ており、私は単純に「おお、すごい!ここがいいんじゃないか!?」とピンとくるものがありました。

「でも新潟か~、通うのはちょっと厳しいな~」と思ったらスカイプで講義を行うとのこと。「ここでいこう!」とその時に決め、ブックマークをしておき、3年越しでいざ受験となった時には迷わず申し込みました。


 今回なんとか一発で合格することが出来たので、当時の私のカンは当たっていたという事になると思います。


 最初の面談では、先生は紹介でもなくいきなり申し込んできた私が不思議だったようで、「ウチのHPはかなり探さないと出てこないんだけどね」と仰っていたのを覚えております。


 他の受験生の多くは製図の受験経験がある方のようですが、私は初受験で、いわゆる資格学校に通った経験もないので、試験に対する先入観が全くなかったのが良かったのかもしれません。


●試験まで


 こうして1月から受講をスタートしたわけですが、私は初受験のため当然学科から受けなければならず、どうしても日々の勉強は学科優先となりました。


 正直、製図の方は土日になんとか、講義で作成したエスキスを週に一枚仕上げるという感じにならざるをえませんでした。最初の頃は「ゴールデンウィークまではどれだけ時間をかけてもいいから、製図の精度をあげなさい」と先生に言われ続けましたが、なかなかその時間がとれないのが実際のところで、非常に苦しい時期でした。


 そんなこんなでなんとか学科をクリアして、課題が発表された時点から製図の本格的なスタートとなりました。しかし、エスキス・製図ともにまだまだレベルが低く、エスキスはなかなかまとまらないし、製図は4時間以上かかっていました。また、製図の精度が低く「書き込みが全然足りない」と最後までお叱りを受けました。


 ようやくなんとか形になってきたなと思ったのが、講義も後半の半ばを過ぎたあたりでした。つまり、残り一カ月ぐらいの時点で、ようやくエスキスがなんとかまとめられるようになり、製図も50枚ぐらい書いたあたりから、3時間から3時間半程度までになってきました。この頃、先生に、「う~ん、まだちょっと足りないね。一日一枚ぐらいかかないと厳しいね」と言われたので、最後の2カ月で50枚近く書いたように思います。(この一年でトータル70~80枚程度書いたと思います)


 しかし最後まで講義のエスキスではスムーズにいったためしがなく、毎回、読み落としや思い込みでエスキスをしてしまい、「そんなこと、課題文に書いてあった?ちゃんと文章を読んで!自分の都合のいいように勝手に解釈しない!」とお叱りを受けるのが常でした。


 そして、極めつけは最後のN学院の模擬試験です。資格学校の模擬を受けるのははじめてだったのですが、ここで一発アウト!の大失敗をやってしまいました。その図面を正直に見せると先生に怒られることは目に見えているので、書き直したものを見てもらおうかと、ちらっと思いましたが、結局正直に見せて「何やってんの!」と叱られました(笑)


 しかし非常に幸運な事に、この模擬の課題に近いものが本試験で出題されました。試験問題を最初に見たときに、「おっ!これ模試ににてるじゃん!」と思ったのを覚えております。

模擬を受けた時、「これ、本番で出るかもな~」と思ったので、模擬試験が終わった後に何度か解きなおしていたので、模試を受けてみるものですね。


 また、この模擬試験の失敗によって一発アウトの失敗がいかに致命的なのかを身に染みて感じました。この時から、まず課題文は流し読みではなくじっくり2回読んでから重要な部分の読み落としがないように確認する習慣づけを行うようにしました。(本当に試験直前でしたが)


 そして、いよいよ試験の日が迫ってきたわけですが、実力的には合格する可能性は良く言って半分あるかな~?と、自分では思っていました。先生もおそらく「こいつ、今年はちょっと厳しいような気がするな」的な感じでしたが(笑)、最後の講義ではやさしく試験に対する心構えを訥々と教えていただきました。


 その時に「受かったら体験談書いてね」と言われ、あまり試験に自信がなかった私は「合格出来るなら体験談ぐらいいくらでも書きます!」と思い、実際に現在こうやって書いているのでありがたい限りです(笑)


 そして試験にあたっては、ここまできたらジタバタしてもはじまらないのでとりあえず、「今年は合否の結果よりも、自分の持てる力を出し切る事に集中しよう」と心を切り替えて試験に挑みました。


 試験当日は、模擬に似ていたこともありエスキスは1時間程度で終わったので「先生に鍛えられたおかげだな」と思ったのですが、製図の段階で細かい修正に時間をとられ、なんとか製図を終わらせた段階で残り1時間半、そこから大慌てで記述を1時間強、そしてさらっと見直しを行ってタイムアップです。


 先生に鍛えられたおかげでエスキスはわりとスムーズでしたが、あらためて自分の作図力のなさに泣かされた6時間半でした。


●試験およびフォーラムの強みについて


 製図試験について、私なりの考えを簡単に述べてみます。皆さんもよくお分かりだと思いますが、この試験は①エスキス力、②作図力、③記述力の大きく分けると3つの力が必要な試験だと思います。


 そして、かつては③記述がなく、①のエスキス力が試験において非常に高いウェイトを占めていたようですが、近年はこれら3つのうち、どれをおろそかにしても受からない試験になってきています。


 先生もよく仰っていましたが、「最初に与えられた100点からいかに減点を最小限に抑えるか」という試験だと思います。


 そして私がどのような方にフォーラムをお勧めしたいかというと、①のエスキス力が不安な方、自信がない方、安定しない方だと思いますし、そこがフォーラムというか小林先生の強みだと思います。


 どのような指導をされるのかは他の方がすでに多くを語っているので、あえてここで言及しません。回数を重ねるごとに、エスキスをしていると頭の中に先生の声が聞こえてくるようになります(笑)「これは管理側でしょう!」「一番いい南側になんでこの居室をもってくるの?」「九州ではトイレは外壁に面しているの!?」などなど(ちなみに私は九州の人間ではありません(笑))(注:すみません。なぜかくまモンのイメージがあって(笑))


 つまり、一度、あるいは数度受験経験があり、「作図や記述はある程度出来るけど、今一つエスキスに自信がない」という方、あるいは新制度で学科を受かった翌年に製図を初受験される方がフォーラムにジャストミートではないかと思います。


 私の場合すべてがゼロからのスタートで、しかも本格的に取り組んだのが学科試験終了後だったので、全てが中途半端になってしまったのが最後まで苦戦した理由だと思います。


 作図力や記述力をある程度お持ちの方が時間をかけてフォーラムでエスキス力と作図力を磨けば、まさに「鬼に金棒!」ではないでしょうか?


 この条件にピッタリのあなた、迷っている時間があったらさっさと申し込みのボタンをポチッと押してしまいましょう!


 なにより、普通の資格学校だと先生の当たりはずれがありますが、フォーラムは小林先生を直にご指名なので、その心配もありません。また、現在まだコロナが落ち着いておりませんが、ネット講座なので感染や学校が封鎖される心配がありません!


 ちなみに、講義中に私の作図精度の低さをなんとか底上げしようと、チラ見せで今お話ししたような「鬼に金棒」的な他の受講生の方の図面を見せていただきましたが、これがまあ、なんと申しますか、間取りはワタクシのものと確かに似ているのですが、まるで違う課題を書いているかのようなレベルの違いがありました。最後まであのレベルまでは到底、到達できませんでした・・


●最後に


 長々と書いてきましたが、最後に少しだけ付け加えて終わりたいと思います。


 他の体験談にもありましたが、以前に比べて試験に求められているものが変わってきてるように思います。

 と申しますのも、令和元年および令和二年とランクⅢとランクⅣが合わせて約6割となり、その理由として試験元のHPに次のように載せられております。


・設計条件に関する基礎的な不適合:


「各ユニットのゾーニング等が不適切」、「要求している室の欠落」、「要求している主要な室等の床面積の不適合」等


・法令への重大な不適合:


「延焼のおそれのある部分の位置(延焼ライン)と防火設備の設置」、「道路高さ制限」や「直通階段に至る重複区間の長さ」等


 つまり、以前に比べて採点基準や欠格基準を明確にすることにより、誰が採点しても同じような結果になるようにしてきているのだろうと思います。


 今までのように合格者を選ぶというよりは不合格者を明確な理由をもってばっさり落とすという試験に変わってきているように思います。


 逆にいうと、これらの一発アウト的な不適合さえ避けることが出来れば(つまりランクⅢ、Ⅳに入らなければ)80%以上の確率でランクⅠに入ることが出来るという事だと思います。(令和二年はランクⅠ 34.4% ランクⅡ 5.6%)


 ちなみに私は一発アウトのチェック項目を15項目ぐらいにまとめて、毎回、図面や課題文のスミに書き込んでチェックする練習をしました。


 ただし、これらはあくまで今までの要素にプラスされてきたという事であり(足きりみたいなものですかね)、先ほど述べた3つの要素が重要なのは今後も変わりないと思います。


 むしろ、エスキス力や作図力を磨くことにより、この各種のチェックを行う時間的余裕が生まれてくると思います。


 以上、この一年間を私なりにまとめてみました。

 小林先生、1年間、大変お世話になりました。

 また、これをお読みの皆様、是非、ご興味があれば共に小林先生によるあの熱い講義時間を共有しましょう!


 それでは皆様のご健闘を心より願っております。