石鎚山に登ってみよう

出発前日

準備はすべて出来ました。

2002年に気軽に登り途中で挫折したのです。しかし素晴らしく楽しかった。

こんど行くなら自然に敬意を示して、自分なりに再チャレンジをしたかったのです。やはり気持ちよく登りたい。

「石鎚山に登ってみよう」という単純な思想で登りたい。

最低限度の体力をつけて挑戦する。それだけです。自然を馬鹿にすつもりは最初からなかったのですが、安易に登ろうとしたことを反省します。多分普通の体力の人であればそれほど苦労しないでも登れるコースと思います。しかし私には前回の苦い経験と年齢が気になり、今のうちに登りたかったのです。(出来れば頂上に)

今回

  • 軽登山靴を購入しました。
  • 万歩計を購入しました。足の調子を7月10日にぴったり調整できたはずです。
  • 昼休みに小高い山(丘)に登って体力を付けてきました。3ヶ月前から準備をしてきました。

すべての準備は終了し明日は3時半起床で4時に友人宅へ行く予定です。!そこから先はおまかせしています。

良い報告をここでできるようにしたいです。(出発の前日記載)

2010年7月10日 頂上まで

3時前に起床:目覚ましは不要でした。準備は前日に済ませているのですぐに顔を洗い、友人宅へ移動開始。真っ暗だが、好天の予感。4時出発:すぐに高速道路で瀬戸大橋の夜明け前の景色を見て満足です。天気は最高。

高速インターチェンジ「いよ小松」を下車して国道142号線に入る。黒瀬湖の朝日はとても綺麗でした。出足は最高潮です。

下谷到着

下谷駅ロープウェー登山口に着きました。今日が催し物の最終日です。(7月1日から10日までそれ以外は無料で自力登山らしい)予想外にすぐにロープウェーに乗れて、あっという間に山頂成就駅に到着。石鎚神社で登山手続きを済ませてさあ出発です。やる気満々です。

石鎚神社成就社を出発

出足はすこぶる快調です。鎖を前に確認するとすでに5000歩でした。これでは今日は2万歩を遥かに越しそう。(若干不安が)

試しの鎖道

ここでは初心に帰り当然写真の右のコースへ行きました。(おそらく2度と登れないのではという気がしていたためです。)このルートの頂上からの眺めです。本当に天候に恵まれています。さてこれからしばらく歩くのですが、何かいると思い写した結果がこの写真です。何度か出会ったのですが、一番いい写真です。名前は知りません。アサギマダラらしいのですが、石鎚にいるかどうか全くわかりません。

これから進むコースほぼ全て見えます。なんとか行けそうな予感。

一の鎖

「一の鎖」登ります。軽登山靴のつま先が大きく、鎖の穴に入りません。しかし、雨もないし、靴も新しいので大丈夫のようです。友人や山伏の人が足袋を履いているのはそれなりの理由でしょう。恐怖心は全く無いのですが、ところどころ体力的にきついと感じるところがある。やはり年齢的にきつくなっているのかもしれない。前回の教訓からこの山は2つの靴が理想である。(登山靴と地下足袋)ただ靴を2つは厳しく、軽登山靴にしたのである。鎖以外の歩行(特に下り)には年取っている私には絶対と考えてきた。ここは予想が完全に的中であった。鎖の穴に靴が入らないのは、雨が降っていたらもう少し厳しかった気がする。私は鎖はもう辞めるのがベスト。

二の鎖

「二の鎖」迷わず左へ:悲しい思い出ですが、前回2002年はここで膝の痛みでここに来る前に断念しました。したがってすでにとても嬉しくなっています。登ろうかとおむといきなり足元に可愛いトンボがいます。このトンボ動かないので他の登山者に踏まれないよう少し見てあげた。色々とネットで見ると{ミヤマサナエ}に似ている。色と言い羽の先の黒い部分。そうであればレッドデータブックに記されているトンボである。愛媛県の人に知らせてあげたいが・・・・・

途中なんとか一度の休憩で上がれた。

三の鎖

「三の鎖」登りました。この時点が体調も気分も最高!登りきりいきなり絶景です。すぐに手をあわせて感謝。実はこの時に足に違和感があったのです。

石鎚神社

写真は多くの信者の方の顔が判別できるので、掲載しません。

天狗岳まで

私は足の違和感を軽く見て、石鎚山頂に向かうことをここで決めました。友人とはスタートしてすぐにはぐれ迷惑を掛けるかもしれませんが、長年の信頼で甘えさせてもらいました。(足の痛みの怖さに気がついていない情け無さ!)

途中は怖い感じがするのですが、意外にも小さな木が生えているところは大きな安心です。

大好きな生命の感動がやはりここにはありました。しばらくはのめり込みました。これが悪かったのか嬉しさのあまり結構狭いところを動き回りながら写真を撮っていたのです。名前を調べる楽しさもある。

とても多くある植物」「これも」「これも」「神社も見える」「ここまで来たらどうしても行きたい。」

こんなところに派手な虫くんが」「写真では表現できない恐怖の一枚」「こちらの方がまだ怖くない」「少し周囲が暗くなる:山の怖さ!」

目的達成の満足から、慌てないで帰ることを優先する。

植物たち」「植物たち」「植物」「なんと派手な葉っぱ

山頂のハエ

足がおかしい。左足の膝に激痛が来た。一気に余裕がなくなった。落ち着くことと痛いという気持ちを、他に向けるために写真を何枚も取ることにした。ただこれからしばらくは写真の九割近くがピンボケや何も写っていない状態。わずかに残った写真は今ではとても大切なものに見える。フィルムの写真ではありえないこと。

ここまでこれたことに感謝し、なんども自分に「落ち着け!」といい聞かせて移動する。

帰っています。」「足の痛みでこの写真覚えていないが気に入っている。かなりモヤもではじめている。」「山頂に戻る:少しほっとした一枚です。」

ここにも小さな生き物がいた。」「痛みで我慢しているとき一枚」「その数分後動き出した一枚」山の変化の激しさ(山男にすればなんとも無いかも)

感謝! 足の痛みはあるが、満足です。とにかく自然と友人に感謝したい。これから鎖は利用せずに下山します。下りのほうが膝の負担が大きいことは十分承知しています。

{下山してからの正直な反省}正直なところ、2002年のときの痛みに近く我慢できるが歩きたくない。こんな頂上で人に頼るのは最後の手段だとの恐怖感が先にでたようです。実際に3ヶ月間の苦労や自分なりの準備があり、とにかくもっと早く自分のペース(ゆっくりが全て)を実践していればここまでのパニック状態にはならなかったと後から思う。

左足が5cmほどしか痛みで上がらなかった。休憩したり動作をとにかくゆっくりにするともっと痛みを伴わずに足は動いていたと思う。未熟であったと認めるしか無い。

2010年7月10日 下山

万歩計を見てビックリ。こんな歩数であるはずがない。壊れた?まあいいや!

鎖は完全に断念し下山しています。

このあたり全く足が進みません。真面目に救助をお願いすることも考えました。(かなり大げさに考えるものだと今笑っております。)高校時代を思い出し自分できることを考え、実行しました。次の4つをなんども復唱してやってみたら痛みが収まる。

休む・水分補給

マッサージする

冷やす

少しづつ進む

とにかく若いうちに経験したことは役に立つ。体のどこかで覚えているのだろう。考えずに体に染み込むことも多い。この年になって気がつくとは私も立派?なものだ。

左側を通るっていたのに、全く恐怖心がなかった。写真を見て驚く。あまり高所は好きな方ではないので冷静に考えると右を遠慮して通過させてもらっているはず。少し下ったら足もずいぶん楽になった。歩幅を極端に小さくしたことが大きな成果のようである。たいしたことはないような気がしてきた。少し急ぐとてきめんに痛みが増す。

一の鎖のあたりにモヤが近づく 一瞬である。ここまですでに下山出来ていることは、私にはとても幸運と割り切る。

ブナの大木に感謝し少しづつ下山する。何人にも抜かれるが、これは普段の私の車の運転と同じである。

足元に蛍のような生き物が!全く見たことがない気がする。よくこの虫に気がついた。少し余裕が出てきた。調べてみたい。

おや!もしかして!ワンちゃんが登っている。「我家の愛犬チョコよこれから特訓ですよ!君より足が短いのに頑張っている友達がいた!」

このあたりからかなり意識して歩幅を狭く、ゆっくり歩くことに慣れると自分の気持ちに余裕ができた。痛みはあるがとにかく写真で気持ちが落ち着く「サルノコシカケ?」「サルスベリ:太くてまっすぐ上に」「アジサイの花みたいだがお花畑に」

これは何?」「感動です。とにかく気に入りました。」「なぜ泥がこんなに」

気持ちが安らぎます。」「焦る必要はありません:ずいぶん余裕が」「台風の被害」「やっとここまで:足の痛みがあってもゆっくりです。」

自然の力?」「大きなサルスベリ」「ここにも感動が」

いよいよ石鎚にさようならをいうころ、なんともいえない充実感と名残惜しさがでた。出発してすぐの時には気がつかなかったが石鎚では大きな木が眼に入った。素敵な大木である。私にとっての夢物語がここにありそう:この大木からいろんな想像ができそうです。勝手に名前をつけさせてもらいました。

石鎚の長老」この木におかしいと感じたのは私だけなのか休んでいても写真を撮っていても誰も気がつかない。私も出発の時に見ているはずなのだから後者の方であろう。表面のでこぼこは石鎚をとことん知り尽くしている長老を思う。更に左の奥に何かがいるのである。

「ここまでアップすると気がつく。」両方共正式な名前も知らない。「長老に頼る天を目指す龍:しっかり石鎚の長老に頼り天を目指しているのです。」「目立たない

遂に成就社に着きました

この場所で唯一の公衆電話から必死で友人に連絡をつけようとする。すぐには連絡できなく、我が家に連絡を依頼する。友人を信じてひとりで下山することにした。ここには公衆電話は1台しか無く、あまり利用されないとのことです。変な話、私が個人的に携帯電話を入手したのは7月11日です。しかも簡易防水らしい。

ロープウェイ乗り場へ」ほんの僅かで「ガス発生」しかし「またすぐに晴れる。」

降りますまた来てみたい気持ちがあるがこの足の痛みで誓うことができませんでした。途中で登戸すれ違う。記念に

ロープウェーが到着寸前に写真を写す。快晴である。駅に到着しました。友人を2時間半待たせてしまいました。申し訳ない。

お礼

2010年7月10日 サプライズ

帰り道:こんな感じです。

私の足の痛みを自然の力で和らげてくれるというのです。

これは素晴らしい。見るだけで気持ちが・・・・ここまで万歩計の確認も出来ていませんでした。どう考えてもカウンタがおかしい、上りプラス天狗岳往復で6000歩です。(半分以上のはずなのです。)下って、更に皮に降りたときに16000歩です。4000歩以上の誤差がどこで生じたか?まあ、気にしないことにします。

痛む足を冷水に付けると冷たい、綺麗、素晴らしい。若い頃を思いだします。友人の勧めでこの河原まで降りて来てよかった。

痛む足をこの冷水に入れると本当に気持ちがいい。また近くで子供たちが水遊びをしているのを見て心が洗われる。目の悪い私でも子供の動きがいきいきしているのは感じる。こんなにきれいな水が年中ここでは流れている。

「おい!ハヤがいる!」と友人がいう。私は、 「そんなバカな!ここにはハヤはいないはず!」

あれいっぱいいる。 「アマゴだ!」渓流釣りの血が騒ぐが今日は見るだけで無常の喜びです。アマゴ!もう一度渓流釣りにチャレンジしたくなる。渓流用の釣り道具は10年近く使っていない。

素晴らしい一日はあっという間に終わりです。いよいよ車で帰路に着きます。私の席に最後のお客さまがいた。元気でね!

友人や石鎚山や周囲の自然や登山者も含めてありがとう!またこれから元気が出そうです。 足の痛みもすぐにいい思い出になると期待します。

2010年7月10日 石鎚の思い出

*最後に翌日以降の感想。

翌日

朝早くから起床。サッカー(ワールドカップ)の放送もなく、雨が激しい。写真や石鎚の記録を残したくてパソコンに向かう。!

膝の痛みは「バンデリンエアロゲル」でかなり緩和された。翌日はそれ以外にも筋肉痛。筋肉痛は案外楽しい。交通事故の後遺症の方がよっぽどである。膝はどれくらいで痛みが収まるのか心配であるが、日頃から足を使う必要を改めて感じる。

ただ、明日からウォーキングを中止する予定に関しては何も考えが及ばない。したほうがいいのは分かっているが。

実は今回のことで1つ忘れ物がありました。石鎚の上でタバコを吸いたかったのですが、自分の車には準備していたのに、友人宅で下ろすのを忘れ、石鎚には持っていけなかったようである。この最タバコも本気で中止してみるか!(2月からお休みし、5月に1度それ以来味わっていない。)

3日後

足の痛みは筋肉痛が中心になる。膝はずいぶん楽になる。医者に行かないことに決める。若い時に痛めているところで私の人生が続くかぎり、左膝は注意が必要なようだ。

靴を見てビックリ:写真に残すつもり。1月間近くの山で足を慣らしていたときには傷がなかったのに、つま先に結構傷が入っている。靴の選択は正しかったようだ。

7/15 足に痛みがない。バンデリンもやめる。お昼に練習用の山を散歩する。おっかなびっくりで少し歩くがとても足が軽い。

石鎚の神は何かを私にくれたのかもしれない。

-----2010年の石鎚登山はやはり最高の一日になりました。--また登ってみたい気持ちはあります。---