虫歯のQ&A
Q:前から4番目、境目のムシ歯にレジンは無理?
現在、歯医者さんに通ってます。
前から4番目の歯は、保険内だと銀歯になるとの事です。
先生からはセラミックインレーを勧められました。
どうしても、保険内で白いプラスチックには
出来ないものか聞いたのですが、
歯の境目なので無理です・・と。
大きく削られるのと、費用が高い事に抵抗があるのですが、
別の歯医者さんに行ってもムダでしょうか?
4番目なので、多少の変色は気にしません。
ただ、銀歯だとキラキラするから目立つし・・
A:たしかに奥歯の境目では、
以前はプラスチック(コンポジットレジン)を
詰めても取れてしまうことが多かったです。
最近ではプラスチックの性能も向上してきて、
よほど大きい隙間でない限り、
取れなくなってきました。
当院では奥歯の境目でも大半はプラスチックを詰めて
治していますが、取れてきたことがほとんどありません。
Q:詰め物、かぶせものをつけたとき、
または仮のふた、つめものをしてもらったとき、
どのくらい時間が経てば飲んだり食べたりできるの?
A:金属の詰め物、かぶせものをつけたとき→1時間
仮のふた→30分
は食べないでください。飲み物は大丈夫です。
虫歯につめるプラスチック(コンポジットレジン)
は光で固めてありますから、すぐに食べても大丈夫です。
Q:神経の治療は何回通えばいいの?
A:一概には言えません。
前歯と奥歯で大きく違います。
前歯は太い根が1本ですが、
大臼歯ですと、3~4本の根があり、
細く曲がっています。
神経の治療は、細菌に侵された神経を掻き出し、
洗浄し、消毒して根管の中の細菌を殺すものです。
細菌が多かったり、奥のほうまで
入り込んでいるとなかなか死滅しません。
同じような治療が何度もかかってしまいますが
やむをえないことです。
おおざっぱに言うと、虫歯を放置していた期間が
長ければ長いほど回数がかかると思ってください。
Q:虫歯を治療するときに金属を詰める場合と
プラスチックを詰める場合がありますが、どう違うの?
A:虫歯の大きさ、場所によります。
当院ではほとんどコンポジットレジン、
いわゆるプラスチックで治すようにしています。
プラスチックのほうが見た目が歯の色に近いです。
歯を削る量も少なくてすみます。
治療も1回で終わります。
しかし、奥歯の歯と歯の間の虫歯で、
大きく広がっているようですと、
詰めたプラスチックが割れたり取れたりしやすくなります。
そういう場合は歯の型を取って金属で治します。
出来上がるまでに1週間程度かかります。
Q:歯が痛いのは全て虫歯が原因なの?
A:虫歯以外でも歯が痛くことがあります。
私達は、歯がズキズキと痛むと、
すぐに虫歯だと思います。
確かに最も多い原因はう蝕です。
しかしそれ以外でも痛みが出ることがあります。
歯周病
歯が浮いたような、
または鈍痛がある場合は
歯周病が考えられます。
咬むと痛みが出ます。
歯周病が進行して歯の根が
露出してくると、
冷たいものがしみやすくなります。
歯の根の病気
歯の根の先に細菌が繁殖して病巣を作り、
痛くなることがあります。
咬むと痛かったり、熱いものを食べたりすると
痛みが増します。
歯の根の部分が腫れたり、
押すと痛かったりします。
知覚過敏(象牙質知覚過敏症)
冷たいものを飲食したときや、
歯ブラシを当てるとしみる感じがします。
主に歯の根元に起こりやすいです。
咬合性外傷
咬み合わせが強すぎる、歯ぎしりなどで、
歯に過大な負担がかかると、
痛みが出ることがあります。
金属による原因
歯に詰めてある、あるいはかぶせてある金属が、
異なる種類の金属が入っていると、
痛みが出ることがあります。
ごくまれに金属アレルギーでも起こります。
Q:虫歯でも痛くないことがあるの?
A:虫歯は痛いもの。そう思っている人は多いと思いますが、
必ずしもそうではありません。
多くの虫歯はエナメル質から始まり、次に象牙質に進んで、
歯髄(歯の神経)に及びます。虫歯が象牙質に達すると、
冷たいものを食べたときにしみるようになりますが、
それより前の虫歯、つまり、エナメル質までの
早期の虫歯では痛みがないことがほとんどです。
もう1つ、痛みを感じない虫歯があります。
それは神経が死んでしまった虫歯です。
虫歯の細菌が神経を侵すと、
炎症が起きて痛みが出ますが、
知らないうちに神経が死んでしまい、
痛みが出ないこともあります。
ここまで来ますと、治療に時間も費用も大きくなります。
ですから、痛みが出る前に歯科医院で歯の検診をすることが大切なのです。
Q:虫歯の治療回数はどれくらい?
A.虫歯の場所や進行度によってまちまちです。
初期の虫歯なら、削らないで様子をみることもあります。
初期-中程度の虫歯なら、虫歯を削り取って
白いプラスチックをつめれば1回で終わります。
虫歯が隣同士あれば、麻酔も1回で済むので
2本1度にやることもあります。
中程度-深部までの虫歯で、虫歯の細菌が神経にまで侵入していますと、
神経の治療が必要です。
治療が順調に進んでも、根の治療には最低3回はかかると思います。
Q:かぶせ物にはどんな種類があるか教えて
A:様々な材料があり、それによって値段もかわります。
歯をまるまる覆うかぶせ物のことを「クラウン」といいます。
材料などにより健康保険が使えるものと、使えないものとがあります。
保険が使えるものは、
前歯では、「硬質レジン(プラスチック)」と
金属を組み合わせたクラウン、
奥歯では金属製のクラウン(いわゆる銀歯)。
近年ではCADCAM(カドカム)冠という、
硬いプラスチックを3Dプリンターで
削り出してかぶせるというものもあります。
保険が使えないものには、
セラミック、
セラミックとレジンを組み合わせた「ハイブリッド」、
中は金属で周囲にセラミックを貼り付けてある「メタルボンド」、
などがあります。
自然の歯に近い色ですが、保険が効かないため、
値段は高くなります。
Q:治療をしたのに歯がまだ痛い。どうして?
A:神経の治療をした場合、その後も痛みが残ることがあります。
痛みが残るのは歯の神経(歯髄)を取る治療、
「抜髄」をした時です。
神経を取るときは、根尖部(根の先の部分)で切断しますが、
この切断部に小さな傷ができるので、
傷が治るまでは痛みが残ることがあります。
また、残っている神経や、
細菌を殺すための薬剤の刺激も痛みの原因になります。
神経を取らなくても、虫歯が神経ぎりぎりまで進んでいますと、
虫歯を除去して詰め物をした後、
神経を刺激して炎症が起こり、
痛みが出ることがあります。
これは虫歯をきちんと除去しても起こります。
金属を接着剤でつけるときも、一時的にしみることがあります。
歯石を除去した後、歯石で覆われていた歯の根元の部分が露出して、
しみてくることがあります。
Q:妊娠中も虫歯になりやすい?
A:つわりなどで歯磨きができず、
それが原因でできやすいようです。
「妊娠すると女性ホルモンの影響で、
唾液の質が変わって、虫歯になりやすい」
このような説もありますが、
女性ホルモンによって虫歯になることは
基本的にはありません。
しかし、妊娠すると虫歯になりやすいのは事実です。
つわりなどがあると、歯ブラシを口に入れたり、
歯磨き剤のにおいをかいだりしただけで
気持ち悪くなってしまい、
歯磨きをしにくくなるためです。
また、嘔吐すると胃液の影響で
口の中が酸性に傾くので、
歯が溶けやすくなり、
虫歯になりやすいといえます。
いずれにせよ、歯磨きがおろそかになりやすい時期なので、
妊娠中は歯科検診に通うことが大事です。
なお、妊娠中でも虫歯の治療はできます。
レントゲンや投薬は控えますが、
麻酔は少量なら問題ないとされています。
妊娠中の方は、必ずお申し出ください。
Q:年をとると虫歯になりやすい?
A:そういわれています。
年を取ると、唾液が出にくくなる上、
入れ歯などで磨き残しがでて、
虫歯になりやすいとされています。
また、歯茎が下がってくるので、
若い頃にはあまりできなかった歯の根もとに
虫歯ができやすくなります。根面う蝕といいます。
逆に、かみ合わせは擦り減って
歯が平らになってくるので、かみ合わせの溝は浅くなり、
かみ合わせの虫歯は若い頃よりはできにくくなります。
Q:虫歯治療で神経を抜きました。 治療は痛くなかったのですが、今かなりの鈍痛です。
以前、反対の奥歯の神経を抜いた際は
全く痛みはありませんでした。
常に痛いのですが白い被せ物を
しているのですがそこを押すとすごく痛みます。
今日やったのでしょうがないのかもしれませんが普通ですか?
以前の場所は痛くなかったので不安です。
痛み止めはもらいましたが飲んでません。
だいたい神経抜いたのになぜ痛むのでしょうか?
A:心配いりません。
神経を抜いた部分は傷になっている状態です。
傷口が痛むことはありうることです。
本日の痛みはお薬でがまんしていただいて、
明日以降は徐々に引いていくと思います。
ご安心ください。
本日以降も咬むと痛みが出るかもしれませんので、
あまり硬いものはかまないようにしてください。
以前はたまたま痛みが出なかっただけです。
痛むほうが多いかもしれません。
Q:フッ素は虫歯予防に有効なの?
はい、有効です。
フッ素は歯を強くして虫歯にかかりにくくなります。
先進国中で日本は砂糖の消費が少ないにもかかわらず、かなり虫歯が多いのですが、
それはフッ素の利用が進んでいないためといわれています。
Q:虫歯予防にキシリトールがいいと聞きましたがキシリトールが含まれているならどんなガムでもいいのでしょうか?
また歯磨き後に噛んでも大丈夫ですか?
A:
ここのサイトがキシリトールについて詳しいです。