信州大学工学部物質化学科
是津 研究室
つぎを創る,未来につながる蓄電材料・技術
現状性能の限界を阻む課題に対して知恵を絞る,そこから新たな学術研究の原点が生まれる
現状性能の限界を阻む課題に対して知恵を絞る,そこから新たな学術研究の原点が生まれる
電極と電解液(電解質)界面に形成される相間イオン拡散場のエネルギーランドスケープの可視化と自在制御
『準安定相界面の活用』と『連続体媒体の活用』を指導原理に,新しい蓄電材料・界面技術開発に挑戦
電気化学相界面の多階層構造制御
イオン拡散場に形成されるエネルギーランドスケープを自在制御
原子・分子技術に立脚した蓄電材料・界面技術
-超イオン伝導経路形成により,エネルギー密度,急速充放電特性,長期サイクル特性を共立-
2021年10月1日
2021年度 JST-CREST「自在配列システム」に採択されました。
課題名:「固液電気化学相界面の多階層構造制御」
研究概要:
(1)多元素化、複合化によってもたらされる『配置エントロピーの増大による準安定相界面の活用』と、(2)液晶性高分子の動的連続体媒体としての特徴や多分子性、配向制御によりもたらされる『安定化された異方的ポテンシャルや階層構造の周期性が連続的に変化する動的な連続体媒体の活用』を指導原理とする、エネルギーランドスケープを制御した多階固液電気化学相界面の形成と、その相間イオン拡散のダイナミクス制御に取り組みます。
本プロジェクトは,古山通久教授@信州大学,長尾祐樹教授@JAISTとの共同研究になります。
2025年2月28日
2025年度 科学研究費補助金 基盤研究 (A)
課題名:「ハイエントロピー固固界面イオニクスの学理構築」
研究概要:
固体電解質のイオン伝導度は構成元素,組成,原子配列,結晶構造により最適化される。結晶構造の崩壊や原子配列の乱れを伴う固固界面領域では,バルク領域と比べて伝導度は2桁以上低下する。また,イオン拡散を伴う動的固固界面では,イオン濃度の変調等により,抵抗層が継続的に生成し,最終的にイオン伝導は絶縁される。本研究では,多元素ハイエントロピー効果による固固界面イオニクスの自在制御を主眼に置き,革新的固体電解質の開発と高速イオン輸送固固界面形成のための指導原理構築を目的とする。多元素置換ガーネット型固体電解質をモデル材料とし,電子顕微鏡や量子ビームを駆使した先端界面計測,大規模界面シミュレーションにより蓄積したデータから,構成元素の歪場とその空間変動(平均原子変位)を用いて固固界面イオン輸送特性を記述することで,ハイエントロピー固固界面イオニクスの理論体系を構築する。
本プロジェクトは,古山通久教授@信州大学,須田耕平博士@名古屋大学との共同研究になります。
2024年12月26日
2024年度「新エネルギー等のシーズ発掘・事業化に向けた技術研究開発事業」フェーズC
課題名:「次世代蓄電池の容量を従来比30%向上シリコン系負極用ポリイミドバインダーの実用化」
研究概要:
Si負極は電池高容量化に有効だが充放電によるSi膨張収縮に起因する寿命劣化課題があった。本事業では、当社固有の「低温イミド化、機能性付与の可溶性ポリイミド合成技術」を基に、現行電池製造設備(160℃以下)においてもSi膨張・収縮を抑制する高強度バインダーを開発し、導電性を有しないSi負極の導電ネットワーク強化、電池試作でSi系負極材における300回超(容量保持:80%以上)のサイクル寿命を実証する。設備、他材料変更なく適用可能なバインダー製品化により、次世代電池の実用化と電池産業の高度化に寄与する。
本プロジェクトは,ウィンゴーテクノロジー株式会社との共同研究になります。
2023年9月21日
2023年度 科学研究費補助金 国際共同研究加速基金(海外連携研究)
課題名:「複合アニオン化による電解液/電極界面のイオン拡散ダイナミクスの能動的制御」
研究概要:
安全性,耐久性,過酷な温度域においても急速充電受入性能をそなえ,あらゆる環境でもハイパワーを実現する,高エネルギー密度型リチウムイオン二次電池の実現に有効な電極活物質粒子の表面加工技術として「複合アニオン化技術」を提案してきた。リチウムイオン電池の限界性能の実現を阻む損失の多くは固体電解質界面層であり,その構造制御技術の開発は極めて重要である。本研究では,複合アニオン化により,溶媒和イオンや電解液分子の特異吸着や吸着配向を制御し,所望の組成や厚さ,多孔質構造をもつ固体電解質界面層形成プロトコルを構築する。国際連携先の保有するオペランドマルチフィジックス計測技術により,未踏開拓領域であった,電場が印加された動的過程におけるイオン交換反応ダイナミクスと固体電解質界面層形成過程の理解を深めることで,従リチウムイオン電池の限界性能突破に資する固液電気化学相界面設計の指導原理の獲得を目指す。
本プロジェクトは,Prof. Nicolas Louvain @モンペリエ国立高等化学大学院 シャルル・ジェラール研究所 との共同研究になります。
2025年11月18-20日 ウィンクあいちで開催される「第66回電池討論会」に参加し,民間企業との共同研究成果を含む,8件の発表を行う予定です。
2025年10月3日
是津教授が参加します。10月2日から4日にかけて大阪万博で開催されるピエモンテ州ウィーク期間中,トリノ工科大学はイタリア館にて「Aironeプロジェクト」を展示します。持続可能な民間航空モビリティの未来を体現する革新的な取り組み(航空機とドローンの融合)に関する内容です。これにあわせて,最先端の研究と開発に焦点を当てた科学講演が開催される予定です。
2025年9月28-10月1日 カインホア(ベトナム)で開催される「The 9th Academic Conference on Natural Science for Young Scientists, Masters, and PhD Students from ASEAN Countries (CASEAN)」に参加し,3件の発表を行う予定です。
(1) Phase stability tuning in high-Na P2-Na₀.₆₇₊ₓNi₀.₃₃Mn₀.₆₇₋ᵧTmᵧO₂ through multi-elemental substitution: Y. Tomioka, K. Nishikawa, M. Nagamine, N. Zettsu
(2) Multi-element Substitution Strategy Aimed at Controlling the Charge–Discharge Reaction Mechanism of Lithium-Ion Battery Cathode Materials: S. Narumi, T-Q. Nguyen,K. Nishikawa, M. Nagamine, N. Zettsu
(3) Innovating Battery Cathode Materials with Modeling and Machine Learning: Insights from Simulation-Experiment Synergy: T-Q. Nguyen,M. Koyama, N. Zettsu
2025年9月17-19日 群馬大学荒牧キャンパスで開催される「第38回秋季シンポジウム」に参加し,4件の発表を行う予定です。
(1) Na0.985Y0.005Fe0.4Ni0.3Mn0.3O2の形態制御合成とその電気化学特性:小出 大登,西川慶,永峰政幸,是津信行
(2) LiMnO2のサイクル特性に及ぼす直方晶/単斜晶存在比の効果:(鵜沼 憲矢,西川 慶,永峰 政幸,Quang Nguyen,是津 信行
(3) LiNi0.5Mn1.4SixTiyGezO4の充放電反応機構に与える置換元素組成比の効果:加藤優希,成實俊介,西川慶,永峰政幸,Quang Nguyen,是津信行
(4) 三元系複合アニオン化LiNi0.5Mn1.5O4-x-ySxFyの合成と充放電反応解析:鈴木幸恵,脇本詩織,西川慶,永峰政幸,Quang Nguyen,是津信行
2025年9月4-5日 鳥取大学鳥取キャンパスで開催された「 2025年電気化学会秋季大会」に参加し,柳さんが口頭発表をおこないました。
多元素置換ガーネット型固体電解質のリチウムイオン伝導経路に及ぼす支配因子の探索:
柳仙妹,寺岡努,福本浩,豊田直之,山田康太郎,成實俊介,向田志保,是津信行
2025年8月1日
今年も「ZTS」合同ゼミ開催しました。ナノ空間へのイオン等の物質移動を共通の興味として,電池や吸着をテーマに
田中秀樹先生,清水雅裕先生の研究グループ,小川先生の研究グループ@諏訪東京理科大学と合同ゼミをおこないました。
全部で27件のポスター発表があり,午前2時間と午後2時間の4時間の超白熱した議論が繰り広げられました。
夜は懇親会と,今年も楽しいイベントでした。
2025年6月1日
NasKar Pappu 博士が博士研究員として是津研究室に加わりました。Naskar博士は,これまで,金属有機構造体(MOF)をベースとするナトリウムイオン電池,特に水系電解液に対応する正極活物質の研究に従事されてきました。アクア・リジェネレーション機構是津PIユニットの博士研究員として,MOFの多元素ハイエントロピー化や,廃電池の水電解用電極触媒応用に関する研究に深くかかわっていただきます。
2025年3月22日
クロスアポイントメント制度により,横浜国立大学大学院工学研究院 機能の創生部門の 薮内直明 教授が是津研究室に加わります。薮内教授は,リチウムイオン電池やナトリウムイオン電池の正極材料に関する世界有数の実績を挙げられてこられました。アクア・リジェネレーション機構是津PIユニットの特任教授として,ユニットならびに研究室の運営に深くかかわっていただきます。特に,水系電池,プロトン電池に関する研究において,その実力を存分に発揮くださることを期待しています。
2025年1月6日
清水 特任教授が着任されました。液晶材料を専門とし,世界で初めてディスコチック液晶の光導電性を明らかにされました。その後もディスコチック液晶を中心に液晶性有機半導体とそのデバイス応用など主として電子伝導の世界で研究をされてきました。 液晶における分子の運動性とそれに基づく新機能創発に関する研究で業績が認められ,日本液晶学会業績賞はじめ,多くの栄誉ある賞を受章されています。アクア・リジェネレーション機構是津PIユニットの特任教授として,ユニットならびに研究室の運営に深くかかわっていただきます。特に,リオトロピック液晶性電解質(分子ゲート効果)に関する研究において,その実力を存分に発揮くださることを期待しています。
2025年8月18日
Y. He, T. Chen, N. Zettsu, "Conductive 3D SW-/MW-CNTs Hybrid Frameworks for Ultra-High-Contented Prussian White Cathodes in Sodium-Ion Batteries", Materials Advances, 2025 accepted [RSC] DOI: 10.1039/D5MA00698H
N. Kawabe, Y. Nakata, S. Kashiki, S. Narumi, M. Nagamine, K. Nishikawa, N. Zettsu, "Low-Elasticity SW-/MW-CNT Hybrid Binder for Enhanced Cycling Stability in SiOx-Based Lithium-Ion Battery Anodes", ACS Applied Energy Materials, 2025, 8, 14, 10717–10728 [ACS] : DOI: 10.1021/acsaem.5c01494 [ACS]
R. Almeida Galvão, S. Nandy, C. Gu, T. Takata, T. Hisatomi, N. Zettsu, K. Domen, Kazunari "Enhancement of Z-scheme water splitting using photocatalyst sheets fabricated by simple filtration of long-wavelength visible-light-responsive non-oxides and carbon nanotubes", ACS Applied Energy Materials, 2025, 8, 2, 746–750 [ACS]
2025年6月16日
「機械学習的アプローチによるガーネット型固体電解質のリチウムイオン伝導度に及ぼすLi/La/Zr サイト多元素置換効果 」
柳仙妹,寺岡努,福本浩,豊田直之,西村悠斗,山田康太郎,成實俊介,向田志保,是津信行
研究概要:
当研究室では,ハイエントロピー効果を新機軸とする新たな固体電解質材料開発の中で,多元素置換による効果が粒界抵抗の低抵抗化と異相界面の化学的安定性の向上に効果があることを見出した。例えば,Zrサイトのみを多元素置換化合物において顕著な効果が見られ,Li/Laサイトを多元素置換した化合物ではバルク領域の伝導度の顕著な向上が認められた。本発表では,多元素置換ガーネット型固体電解質をモデル材料とし,多元素ハイエントロピー効果による固固界面イオニクスの自在制御を主眼に置いた,革新的固体電解質の開発に関する最新の取組内容について発表する。独自に作成した機械学習モデルにより,バルクや粒界におけるイオン伝導度,活性化エネルギーに対する各説明因子の寄与率を明らかにすることで,全イオン伝導度は世界最高レベルに到達した。
2025年7月24日 公開
モバイルコンピューティング推進コンソーシアム,KDDIからの依頼を受け,表題の内容について記事を作成しました。
今年も暑い夏となっています! スマートフォン,モバイルバッテリー,ポータブル電源,携帯扇風機などモバイルデバイスは精密機械ですが,持ち運びが可能であり,外気温があがる夏には注意すべき点があります。夏に気をつけたい注意ポイントを纏めました。参考にしていただき,大切な機器の故障や事故が発生しないようにして,暑い夏を乗り切っていきましょう!
*高温環境下での利用・放置はできるだけ避けてください。夏は外気温があがり,利用機器の使用環境温度(スマートフォンであれば5~35°Cが一般的)以上の高温環境となる場所が増えます。モバイルデバイスにはリチウムイオン電池が利用されており,リチウムイオン電池は熱の影響を受けやすい特性をもっております。
詳細はリンク先の記事でご確認ください(7/24公開)
また,この記事が日経新聞(電子版),めざましテレビ (フジテレビ),NHK webで引用されました
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC178K00X10C25A7000000/
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250813/k10014892751000.html
2025年7月11日
岡山大学 高等先鋭研究院主催で開催された国際シンポジウム「International Symposium on Advanced Polymers and Functional Materials」で発表しました。本シンポジムでは、高分子化学と機能性材料科学の分野をリードする世界の研究者が一堂に会し,分子設計やナノ構造材料,そして環境に配慮したポリマーまで,幅広いテーマについて議論しました。持続可能性,革新性,そして分野を越えた連携を重視し,知識の共有と国際的な交流を深めることができました。
Advanced Battery Materials for Design and Evaluation of Ion Diffusion Dynamics at Electrochemical Interfaces :N. Zettsu (invited talk)
Multi-Element Substitution Strategy for Controlling Charge–Discharge Reaction Mechanisms in Lithium-Ion Battery Cathode Materials :S. Narumi
Exploring the Governing Factors of Lithium-Ion Conduction Pathways in Multi-Element Substituted Garnet-Type Solid Electrolytes Using Machine Learning : Liu Xianmei
2025年6月14日
北海道大学工学部フロンティア応用科学研究棟で開催された「電気化学会北海道支部・東海支部合同シンポジウム」に参加し,5件のポスター発表をおこないました。写真は,打ち上げ@だるま(ジンギスカン)。
ニッケルマンガン酸リチウム電極の充放電反応機構制御に向けた多元素置換戦略:成實俊介,向田志保,西川慶,永峰政幸,是津信行
LiFePO4電極の高エネルギー密度化に向けた電極設計:阪田智哉,西川慶,永峰政幸,是津信行
層状岩塩型 Ni-rich 正極材料の充放電特性に及ぼす多元素置換効果 SUN YINXU,Quang Nguyen,古山通久,是津信行
機械学習的アプローチによるガーネット型固体電解質のリチウムイオン伝導度に及ぼすLi/La/Zr サイト多元素置換効果:柳仙妹,寺岡努,福本浩,豊田直之,西村悠斗,山田康太郎,成實俊介,向田志保,是津信行
多元素置換によるP2型ニッケルマンガン酸ナトリウム正極の高容量化:冨岡陽一郎,西川慶,永峰政幸,是津信行
2025年5月30日 (三井住友ファイナンス&リース)
電池の歴史から,電力貯蔵システムがもたらす効果,導入・運用時のポイント,蓄電技術の展望について取材された記事が掲載されました。
記事の内容:詳細はリンク先で。
2025年3月5日 静岡大学浜松キャンパスで開催された「 日本セラミックス協会2025年年会」に参加し,柳さんが口頭発表をおこないました。
機械学習的アプローチによるガーネット型固体電解質のリチウムイオン伝導度に及ぼすLi/La/Zr サイト多元素置換効果:
柳仙妹,寺岡努,福本浩,豊田直之,西村悠斗,山田康太郎,成實俊介,向田志保,是津信行
2025年4月8日
今年も元気な4年生が4名が研究室のメンバーに加わりました。
塩月さん,須田さん,山野邊さん,吉田さん
いっしょに超長寿命の電池材料開発しましょう!
2025年3月22日
M25名。本日修士号(工学)の授与を受けました。おめでとうございます。本当によくがんばってくれました。
2025年3月3日
M2の皆さんと慰労会。見事な修士論文研究と発表でした。修論最終版の提出も無事に終え,一息といったところ。本当によくがんばってくれました。
2024年11月20日-22日
京都国際会議場で開催された電池討論会に参加し,5件の口頭発表をおこないました。
SiOx/CNTバインダー複合負極の弾性変形特性とサイクル特性に関する研究,栢木 沙耶,永峰 政幸,西川 慶,是津 信行
規則配列型LiNi0.5Mn1.5O4の結晶構造や電気化学特性に及ぼすハロゲン化物イオン置換効果,脇本詩織, 永峰政幸,西川慶,是津信行
ニッケルマンガン酸リチウムの結晶構造及び電気化学特性に及ぼす多元素ハイエントロピー効果 ,成實俊介,向田志保,西川慶,永峰政幸,是津信行
多元素置換によりTi/Nb占有率を制御したTiNb2O7の合成とその電気化学特性 ,今井駿,永峰政幸,西川慶,是津信行
Enhancing Stability of Sodium-Ion Battery Cathodes: Insights from Y-Doping and Multi-Phase Stacking Simulations, T. Q. NGUYEN, T. CHEN, S. NARUMI, N. ZETTSU, M. KOYAMA
2025年1月27日
次世代電池としての全固体電池の可能性,ナトリウムイオン電池の開発状況,中国BYDの開発状況,欧州における「水素」の取組について意見交換してきました。入交氏は本田技研工業副社長退任後は,セガの社長を歴任され,「サクラ大戦」の製作総指揮,プロデューサー代表を担当されたことは有名な話。セガサターン世代としては,サクラ大戦開発秘話も聞きたかった。
2024年10月30日
是津教授が,実行委員会副委員長として企画・運営に関わりました。また,実行委員会講演として,下記題目で講演いたしました。講演者様,スポンサー様,ご来場いただきました皆様ありがとうございました。是津が講演で使用した資料は,下記よりご覧いただけます。当日参加された方でPDFファイルがご入用の方は,事務局までお問い合わせください。
2024年10月22日
「CNTバインダーとの複合化による高エネルギー密度型LiFePO4電極の開発 」
阪田 智哉,姜 柱昊,永峰 政幸,是津 信行
研究概要:
リチウムイオン電池にはパワー型とエネルギー型があり,用途にあわせて使い分けている。パワーとエネルギーの両立は既存の電池技術では実現が難しいと言われてきた。本研究では,カーボンナノチューブ(CNT)を電池材料に分散・結合し,蜘蛛の巣状の導電ネットワークを形成する技術を開発した。CNTを導電助剤として電池材料に混合する技術は数多く報告されているが,複数種のCNTを同時に用い,活物質粒子単体だけではなく,活物質粒子間をCNTで結合することは本研究の独自性を特徴づけている。CNTを電極活物質と複合化し,蜘蛛の巣状にCNTを張り巡らせ,極板内には三次元的に均一広がったCNTネットワークを形成することで,三次元電子導電網の機能に加えて,バインダー機能が発現することを明らかにした。リン酸鉄リチウムLiFePO4(LFP)とCNTバインダーを複合化した電極をあらたに開発することで,LFP濃度を重量比を83%から98%にまで高濃度化した電極においても,高放電容量,高作動電圧化を実現した。試作したリチウムイオン電池のエネルギー密度は汎用的な電池と比べて最大で1.7倍高密度化した。
2024年9月10日-12日
名古屋大学で開催された研究発表会にシンポジウムに参加し,2件の口頭発表と3件のポスター発表をおこないました。
CNTバインダーとの複合化による高エネルギー密度型LiFePO4電極の開発 ,阪田智哉・姜 柱昊・永峰政幸・是津信行*
P2型ニッケルマンガン酸ナトリウム正極の高比容量化に与えるハイエントロピー効果,冨岡陽一郎・Chen Tingru・永峰政幸・是津信行
ハイエントロピーニッケルマンガン酸リチウムの充放電反応過程における構造変化解析,成實俊介・Eugenio. H. Otal・向田志保・永峰政幸・是津信行
Li7La3Zr2O12/電極活物質異相界面安定性に及ぼす多元素ハイエントロピー効果,山田康太郎・西村悠斗・永峰政幸・是津信行*,寺岡努・柳仙妹・福本浩・豊田直之
単粒子LiNi0.92Co0.04Mn0.04O2正極のサイクル特性に及ぼすフッ化物イオン置換効果,窪田結衣・永峰政幸・是津信行*
2024年9月14日
信州大学STEAM教育プログラム高校生講座で講義しました。STEAM教育プログラム第2段階受講生も数名参加してくれました。是津教授の講座と,電気自動車の抱える「3つの課題」について議論し,発表してもらいました。 さらに,テスターを使わずに3つの電池の残量を比べる実験 をおこないました。TAとして参加した皆さん,ありがとうございました。
2024年9月3日-4日
信州大学工学部(長野(工学)キャンパス) で開催された研究発表会に参加し,3件の口頭発表をおこないました。
O3型NaFe0.4Mn0.3Ni0.3O2の電気化学特性に及ぼすイットリウムイオン,硫化物イオン共置換効果,和田瑞輝,Chen Tingru,相澤李沙,永峰政幸,是津信行
Li7La3Zr1.00-χCeχSn0.25Nb0.25Sb0.25Ta0.25O12のリチウムイオン伝導度におよぼすCe組成比の影響,山田康太郎,西村悠斗,永峰政幸,是津信行
高エネルギー密度型NCM523/CNT正極の入出力特性とサイクル特性の両立に向けたCNTネットワーク構造の設計,八名拓実,姜柱昊,是津信行
2024年8月2日
信州大学の田中秀樹先生,清水先生との合同ゼミを実施しました。今年で3回目です。今回から,諏訪東京理科大学の小川研究室も加わりました。非常に多くの学生の皆さんに発表いただき,大変盛り上がりました。
信州大学繊維学学部の杉本先生をお招きして,特別講演いただきました。
夜の懇親会も楽しかった!
2024年4月25日
JAISTの長尾研究室,立教大学の永野研究室の皆さんと合同ゼミを実施しました。
名古屋工業大学の山本先生をお招きして,小角X線散乱測定に関して講演いただきました。
2024年4月8日
今年も元気な4年生が5名,研究生(留学生)1名が研究室のメンバーに加わりました。
鵜沼さん,加藤さん,小出さん,古閑さん,鈴木さん,Shaoさん
いっしょに未来の電池材料開発しましょう!
2024年6月1日
地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS) の採択を受けて,これらを実施する研究組織として,令和6年3月にアクアリジェネレーション(ARG)機構が設置されました。本事業の推進を担う中核PIの拝命を受けました。工学部は兼務となりますが,引きつづき長野工学キャンパスを拠点として,物質化学科および物質化学分野の学生達と一緒に研究・教育に取組ます。
2024年3月22日
修士課程2年生の3名(姜,中田,西村)と学部4年生の5名(窪田,阪田,冨岡,山田,和田)が修士号(工学),あるいは学士号(工学)を取得しました。修了・卒業おめでとう!!!!!!
本当によくがんばりました。楽しかった。ありがとう。
今年もたくさんの研究成果が創出されました。これらの成果を原資に,さらなる発展につなげていきます。信大で身に着けた基礎学力と応用する力を発揮しすれば,企業にいっても怖いもんなしです!
今年は,追いコンもできて楽しかったです(笑)
2023年12月7日
今年も元気な4年生が5名,研究室のメンバーに加わりました。
4月に配属されて,半年が経過しました。5名とも大学院に進学することが決まっています。すでにたくさんの成果が出ています。期待の新人たち。これも,M2とM1の先輩達の超強力サポートのたまものです。
2024年2月6日
公益社団法人電気化学会より,2024年「功績賞」が永峰政幸特任教授に授与されました。おめでとうございます! 電気化学会功績賞は,電気化学会正会員として永年にわたって学会活動を行い,かつ,電気化学および工業物理化学の進歩・発展に顕著な功績をあげた者に授与されます。
2023年11月28日-30日
第64回電池討論会
大阪府立国際会議場
3F03
Enhancing structural stabilization and electrochemical performance of NaNi0.3Fe0.4Mn0.3O2 by Yttrium doping
(信州大学)○C. Tingru, E. H. Otal, T. Q. Nguyen, M. Koyama, and N. Zettsu
3F14
XAS and in-situ XAS study of Na1-xFe0.4Mn0.3Ni0.3YxO2 (FNM-Y) cathode material for sodium-ion batteries
(信州大学)○E. H. Otal, C. Tingru, T. Q. Nguyen, M. Koyama, and N. Zettsu
3D03
LiNi0.8Co0.1Mn0.1O2-xFx/EC-DMC電解液界面の相間イオン拡散ダイナミクス
(信州大学)○是津信行,角田健輔,近藤碧海,Otal Eugenio H.,Nguyen Quang,Taboroshi Attila,Louvain Nicolas, 古山 通久
3A06
ガーネット型固体電解質のリチウムイオン伝導度に及ぼすLi/Laサイトの多元素化効果
(信州大学)○西村悠斗,今井駿,山田康太郎,Otal H. Eugenio,向田志保,永峰政幸,寺岡努,柳仙妹,豊田 直之,是津信行
2A18
cis型F-Mn-F配位構造を持つLiNi0.5Mn1.5O4-xFxの合成と充放電特性解析
(信州大学)○脇本詩織,Otal H. Eugenio, 永峰政幸,是津信行
2A17
ニッケルマンガン酸リチウムの充放電反応機構と電池特性に与えるハイエントロピー効果
(信州大学)○成實俊介,Eugenio H. Otal,永峰政幸,是津信行
#ハイエントロピー酸化物,#複合アニオン化
2023年11月17日
北陸地区講演会と研究発表会
2P014
ニッケルマンガン酸リチウムの充放電反応機構に及ぼすハイエントロピー効果
(信州大学)○成實 俊介,永峰 政幸,是津 信行
2P041
SiOx負極/CNT バインダー複合電極の電気化学特性に及ぼすカルボジイミド架橋効果
(信州大学)○栢木 沙耶,河辺 奈津実,永峰 政幸,是津 信行
2P042
TiNb2O7 負極の充放電サイクル特性に及ぼす Ta 置換の影響
(信州大学)○今井 駿,永峰 政幸,是津 信行
#ハイエントロピー酸化物,#ナノカーボンバッテリー
2023年10月25日-11月5日
ジャパンモビリティショーに出展しました。プライムアースEVエナジー様との共同研究成果の一部が展示されます。
#ナノカーボンバッテリー
2023年10月14日
オープンキャンパス
研究室紹介用のポスターを作成しました。
高校生向けに,研究室を紹介。研究紹介ではないので,こんな感じがよいのかと。
ワクワク感伝わるといいな。
電気自動車用リチウムイオン電池,ロボット用リチウムイオン電池も展示。
#ハイエントロピー酸化物,#複合アニオン化合物,#ナノカーボンバッテリー
2023年7月17日
東北大学総合地球環境学研究所 金本圭一朗 先生
「グローバルサプライチェーンを通じた都市,企業,家庭の環境影響評価」に関する研究
CO2排出量などの「環境負荷」といったデータ活用を通じて,特定国のサプライチェーンが生物多様性に及ぼす影響の視覚化に関する話をお伺いしました。
腸内環境と健康
Jリーグの浦和レッズや日本代表で活躍された,鈴木啓太さんが設立された『AuB(オーブ)』でおこなわれている,アスリートの腸内細菌の研究について話をお伺いました。
#J3 長野パルセイロ,#ACNP
栢木さんが電気化学会秋季大会で成果発表
2023年9月11日
「SiOx負極/CNT バインダー複合電極のサイクル特性に及ぼすカルボジイミド架橋効果 」
@九州大学
#ナノカーボンバッテリー
姜君が電気化学会秋季大会で成果発表
2023年9月12日
「交流インピーダンス法によるNCM523/CNTスラリーの状態解析とその電気化学特性評価」
@九州大学
#ナノカーボンバッテリー
2023年10月3日
「ニッケルマンガン酸リチウムの充放電反応機構に与える多元素置換効果 」
成實俊介・永峰政幸・是津信行
研究概要:
ハイエントロピー酸化物は、新しいタイプの無機材料として、2020年あたりから注目を集めはじめています。私たちの研究グループでは、世界にさきがけて、リチウムイオン電池やナトリウムイオン電池の電極活物質のハイエントロピー化に着手してきました。これまでに、多用な構成原子間の非線形相互作用により、単純固溶則では実現できない、電気的、力学的、化学的、電気化学的機能が発現することを明らかにしてきました。多元素化にともなう副格子の乱雑性の導入を新機軸とする材料開発は、これまでの電池材料開発に大きな変化をもたらす可能性があります。
充放電反応機構は活物質の電池特性を特徴づけます。大きく分けると、反応機構は二相共存反応および固溶体反応に分類されます。充放電反応における二相共存領域および固溶体反応領域を自在制御することは、電極活物質の性能設計の新しい戦略になると言えます。本研究では、充放電反応機構の自在制御を主眼においた、ハイエントロピーを新機軸とする活物質材料探索を目的としています。スピネル型ニッケルマンガン酸リチウムをモデル化合物として、Mnサイトに複数の金属元素を置換したLiNi0.5Mn1.4M0.1O4関連化合物を合成し、充放電反応機構及び電池特性に多元素置換効果について詳細に調査した結果を報告しました。ハイエントロピー効果によって、Li1-x中間組成が安定化されることを世界で初めて明らかにしました。 なお、本成果はJST-CREST「固液電気化学相界面の多階層構造制御」の助成を受けたものです 。
成實君がセラミックス協会 第36回秋季シンポジウムで成果発表
2023年9月6日
「ニッケルマンガン酸リチウムの充放電反応機構に与える他元素置換効果」
@京都工芸繊維大学
#ハイエントロピー酸化物
中田君がセラミックス協会 第36回秋季シンポジウムで成果発表
2023年9月7日
「低弾性CNTバインダーを用いたポーラスナノシリコン電極のサイクル特性に及ぼすナノシート導入効果」
@京都工芸繊維大学
#ナノカーボンバッテリー
中田君がセラミックス協会 第36回秋季シンポジウムで成果発表
2023年9月7日
「TiNb2-xTaxO7の合成と充放電特性に及ぼすTi/Nb(Ta)占有率の影響 」
@京都工芸繊維大学
#ハイエントロピー酸化物
是津教授がICANM2 Sapporoで基調講演
2023年5月16日
「Electrochemical Interface Engineering for advanced lithium-ion batteries」
@北海道大学
#ハイエントロピー酸化物#複合アニオン化合物#ナノカーボンバッテリー#分子ゲート効果#理論計算
2023年5月15日
2023 International Conference on Advanced Nano-Micro Materialsにて,
西村君が Silver Poster Award を受賞
「The Effects of Multiple Elemental Substitutions at Zr site on the Grain Boundary Resistance for Garnet-Li7La3Zr2O12 Solid Electrolyte」
Yuto Nishimura, Shun Imai, Masayuki Nagamine, Nobuyuki Zettsu
研究概要:
本研究では、多元素化にともなう副格子の乱雑性の導入(ハイエントロピー化)による、高イオン伝導性の実現と粒界や異相界面構造の安定化による酸化物型全固体電池の高性能化に取組みました。結晶学的に等価なサイトに複数の元素を同時に導入することにより、固体電解質の結晶構造を維持したまま、原子配列を無秩序化し、格子ひずみや構造のゆがみに対応する柔軟性を高めることで、バルク領域と比較して、原子配列変化の小さな準安定粒界や異相界面を形成できることを明らかにしました。なお、本成果はNEDO官民による若手研究者発掘支援事業(共同研究フェーズ)、ならびにJST-CREST「固液電気化学相界面の多階層構造制御」、科学研究費補助金基盤研究(A)「17H01322」 の助成を受けたものです 。
2023年5月15日
2023 International Conference on Advanced Nano-Micro Materialsにて,
脇本さんが Broze Poster Award を受賞
「Synthesis and Electrochemical Analysis of LiNi0.5Mn1.5O4-xFx with Different Local Symmetries」
Shiori Wakimoto, Yu Muraki, Masayuki Nagamine, Nobuyuki Zettsu
研究概要:
本研究では、これまでに推進してきた置換するアニオン種の種類だけではなく、その局所配位構造 (trans-, cis-)の制御された複合アニオン化合物に材料探査範囲を拡張しました。2価の酸化物イオンを1価のフッ化物イオンで置換したことにより、電荷補償による遷移金属の酸化還元電位や、リチウム空孔の生成、アニオン種による結合性の変化から、局所的な格子空間の大きさや電解密度分布が変化することがわかりました。本成果はJST-CREST「固液電気化学相界面の多階層構造制御」、科学研究費補助金新学術領域研究「19H04693」 の助成を受けたものです。
■大容量で耐久性高い製品に
信州大発ベンチャー「信州ボルタ」(長野市)がリチウムイオン電池の新たな正極材料を製品化した。同大工学部(同)の是津(ぜっつ)信行教授の研究室が開発。電池の大容量化などを実現する「ハイニッケル系」材料で、耐久性などを改善した。研究用試薬販売も始めており、スマートフォンやドローンなどの電池開発に活用してもらい、材料の評価につなげたいという。
https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2023041300161
2023/4/13
信濃毎日新聞でとりあげていただきました。
#複合アニオン化
信州大学工学部学部長補佐(教育改革担当)を拝命しました。
2023/4/1
地域活性化人材育成事業 (SPARC) を担当します
#地域活性化人材育成事業 ,SPARC
信州大学工学部学部長補佐を拝命しました。
2022/10/4
地域活性化人材育成事業 (SPARC) を担当します
#地域活性化人材育成事業 ,SPARC
2022年度 卒業式
2023/3/22
修士課程2年生の7名(相澤,今井,河辺,齋藤,澤田,角田,村木)と学部4年生の5名(今井,栢木,成實,藤,脇本)が修士号(工学),あるいは学士号(工学)を取得しました。修了・卒業おめでとう!!!!!! よくがんばった。最高のメンバーでした。最高の1年でした。みんなと過ごした1年,本当に楽しかった。ありがとう。
今年もたくさんの研究成果が創出されました。これらの成果を原資に,さらなる発展につなげていきます。電池材料技術に関する基礎研究をアカデミックにとことん突き止めていきます。
信大で身に着けた基礎学力と応用する力を発揮しすれば,企業にいっても怖いもんなしです!
今年は泣きました(笑)
M2とランチパーティ
2023年3月21日
みなさんと過ごした時間と,創出された研究成果は宝物です。
#複合アニオン化合物#ハイエントロピー酸化物#ナノカーボンバッテリー#理論計算
成實さんがセミラックス協会で成果発表
2022年3月9日
「ニッケルマンガン酸リチウムのカチオン配列と電気化学特性に及ぼす多元素置換効果 」
#ハイエントロピー酸化物
1年間で477化合物を合成し,解析した SUPER 4年生 成實君の学会デビュー!
(最近,500を超えたそうです)
JSPS二国間交流事業(フランス)の一環で,是津教授が CNRS-ICGM (モンペリエ,フランス)を訪問し,セミナーでレクチャー。
2022年3月5-10日
現地でのセミナー,学部生向け講義,予算申請やMOUの締結にむけた打合せ等をおこないました。非常に濃密な滞在でした。写真は,休憩時間に卓球でエクセサイズ。日本vsモロッコvsメキシコvsフランス。
ICGMの建物,かっこいい! グラフェンがいっぱい。
#複合アニオン化合物#オペランド計測#理論計算
是津教授がセミナーで講演(招待講演)
2023年1月13日
『eモビリティ社会のリチウムイオン電池開発と加速させるデジタル活用とは』
~xEV,電動ヘリコプター,電動建機,月周回衛星まで~
@Siemens Samurai DX セミナー,新橋スタジオからオンライン生配信
#複合アニオン化合物#ナノカーボンバッテリー#分子ゲート効果#理論計算
修論発表会,卒論発表会,M1中間発表会 が行われました
卒論発表会:2023年2月3日
修論発表会:2023年2月9-10日(写真は今年のM2メンバー)
M1中間発表会:2023年2月21日
みなさん素晴らしい発表でした。発表会後には,永峰先生の講話もありました。
是津教授がセミナーで講演(招待講演)
2023年1月13日
産学連携は耳学問の場,下学上達のすすめ:
「電池材料表面加工とその計測・評価・シミュレーション技術」
@東濃地科学センター
#複合アニオン化合物#ナノカーボンバッテリー#分子ゲート効果#理論計算
Mirabbos先生が研究室を訪問してくださいました
2023年1月9日
サプライズ訪問でした。お互いの最近の研究の話をしました。古い友達とは,いつあっても昔の関係に戻れるからいいですな。
CRESTで導入した,SAXS装置の前での記念写真
令和4年度 年末研究報告会
2022年12月23日
学生全員(電池討論会発表メンバーは免除)による,研究報告会。
今年度は,EPSON の研究員の皆様を招待し,午前と午後で開催しました。
#複合アニオン化合物#ハイエントロピー酸化物#ナノカーボンバッテリー#分子ゲート効果#理論計算
是津教授が学会で基調講演
2022年12月13-15日
「Research on advanced lithium-ion batteries enabling high-energy density, -power density, and cyclabilities 」
@ISAVT, Thai land
#ナノカーボンバッテリー
JSPS二国間交流事業(フランス)の一環で,Prof. Louvain先生と Hatim さんが来校
2022年12月12-16日
相互の研究成果を報告し,次年度の活動にむけたロードマップを作成しました。
#複合アニオン化合物
是津教授が学会で招待講演
2022年12月6日
「データ駆動型アプローチによる5Vスピネルカソード材料の高機能化に向けた新設計」
@日本MRS 年次大会
*当日は当初予定の内容の一部を変更して講演しました
#ハイエントロピー酸化物
是津教授がCREST「自在制御」第4回領域会議で成果報告
2022年12月3-4日
「電気化学相界面の多階層構造制御」@JST本部別館
#複合アニオン化合物#ハイエントロピー酸化物#分子ゲート効果
是津教授がシンポジウムで招待講演
2022年11月22日
「つぎを創る,未来につながる蓄電池材料・技術」
@電気化学会九州支部シンポジウム
#複合アニオン化合物#ナノカーボンバッテリー
是津教授がSIP研究開発検討会で招待講演
2022年11月18日
「これからのエネルギーデバイス」@SIPプロジェクト超軽量材料検討会
#複合アニオン化合物#ナノカーボンバッテリー#分子ゲート効果
河辺さんが電池討論会で成果発表
2022年11月8日
「SiOx負極のサイクル特性に及ぼす単層/多層カーボンナノチューブバインダ―の効果」
#ナノカーボンバッテリー
相澤さんが電池討論会で成果発表
2022年11月9日
「ナトリウムイオン二次電池用層状正極材料の充放電特性に及ぼす表面酸硫化効果 」
#複合アニオン化合物
今井さんが電池討論会で成果発表
2022年11月10日
「Zrサイト置換型多元系不規則固溶体LLZOの合成と材料特性に及ぼす多元素置換効果」
#ハイエントロピー酸化物
村木さんが電池討論会で成果発表
2022年11月8日@福岡国際会議場
「Li系層状遷移金属酸化物の表面原子配列とイオン化ポテンシャルの相関解析」
#理論計算
相澤さん,今井さん,河辺さん,村木さんが電池討論会で成果発表
2022年11月8-10日@福岡国際会議場
#複合アニオン化合物#ハイエントロピー酸化物#ナノカーボンバッテリー#理論計算
是津教授が工学部を紹介
2022年10月1日
工学部の説明をおこないました@福井高専
#工学部
是津教授がカンファレンスで講演(招待講演)
2022年9月30日
「電池材料表面加工とその計測・評価・シミュレーション技術」
@ xEVテスティング・イニシアティブ2022 オンラインカンファレンス
#複合アニオン化合物#ナノカーボンバッテリー#分子ゲート効果
M1 西村さんが学会発表
2022年9月16日
「ハイエントロピー効果によるガーネット型固体電解質Li7La3ZraCebHfcNbdSbeTafO12の粒界抵抗の低抵抗化」@日本セラミックス協会第35回秋季シンポジウム
#固体電解質#ハイエントロピー酸化物
是津教授が学会発表(招待講演)
2022年9月16日
「固液電気化学相界面の多階層構造制御」@日本セラミックス協会第35回秋季シンポジウム
#複合アニオン化合物#分子ゲート効果
M1 姜さんが学会発表
2022年9月9日
「NCM523/CNT複合バインダーレス電極の電気化学特性におよぼすMW-,SW-CNTの混合比の影響 」@電気化学秋季大会
#CNT#ナノカーボンバッテリー
博士研究員 Marium 博士が学会発表
2022年9月9日
「The effect of lyotropic liquid crystal electrolyte coating on the electrochemical properties of NCM523 cathodes 」@電気化学秋季大会
#分子ゲート効果
B4 中田さんが学会発表
2022年3月17日
「ポーラスシリコン電極の充放電サイクル特性に及ぼすカーボンナノチューブバインダーの効果」@電気化学会第89回
#Si負極#CNTバインダー
2022年7月7日
相田先生(東京大学 卓越教授)が信州大学繊維学部の来られるということで,上田キャンパスに行ってきました。
タイトル:超分子ポリマーがつくる持続可能性社会とその先(Supramolecular Polymers for Sustainable Future and Beyond)
ビビッときました。分子技術のトップランナーの講演はおもしろかった。また,教育研究に対する取り組み方などもお聞きすることができた。研究テーマの立て方など,目から鱗でした。アカデミックな環境の作り方,実践方法ためになる話ばかり。人はなぜ教育が必要なのか。そういった根本的な問題に向き合うことができた気がする。
とにかく,楽しい1日でした。
相田先生の講演会を企画,運営いただいた木村先生と佐野先生にも感謝。
2022年6月7日
2018年修了生の堀川さん(現:TDK株式会社)が研究室に来てくれました。
研究室を訪問し,TDK株式会社の会社案内や,現在の職務内容や研究環境についてご紹介いただきました。修了して,もう4年。立派な企業戦士になっていました。在校生にとって,非常に刺激的な内容だったと思います。
それにしても,TDK いい会社だなぁ。
TDK株式会社様とは,長野県「地域内バリューチェーン構築支援事業」を通して,共同開発に取り組みます。
「次世代リチウムイオン電池材料の開発」
https://www.pref.nagano.lg.jp/mono/happyou/202204press_value_chain.html
2022年5月25日
記者会見をおこないました。
新たな知識や技術を備えたエンジニアの育成に向けて,信州大学工学部と県内の製造業が相互に学びの機会を設ける取り組みを始めます。 2021年4月に企画し,多くの関係者皆様のご支援のもと,2022年9月27日に開講します。全8回で構成されており,エプソンの経営者や技術者が登壇し,インクジェットプリンターやプロジェクターの構造原理などについて講義します。物質化学科や機械システム工学科のカリキュラムと関連させることで,大学で学ぶ座学が社会でどのように活かされているか理解することで,学生諸君の学びを支援します。 信州・長野版 STEAM教育,GX教育に向けた取組です。
2022年6月1日
客員教授として,永峰政幸先生 が研究室のメンバーに加わりました。
リチウムイオン伝導性酸化物系固体電解質および異相界面接合を中心に,是津研究室の電池材料開発研究に取り組みます。これからの蓄電池のあるべき姿を一緒に探していきます。
2022年6月1日
研究員として,八名拓実さん が研究室のメンバーに加わりました。
ナノカーボンバッテリーを中心に,是津研究室の電池材料開発研究に取り組みます。
2022年4月1日
工学部客員准教授として,向田志保先生 (三井化学) が研究室のメンバーに加わりました。
プロセスインフォマティックスの視点から,是津研究室の電池材料開発研究に取り組みます。
その他,大学院の講義(15回)を担当いただきます。
2022年5月30日
令和4年度の研究室のメンバーで写真撮影おこないました。新年度はじまって,既に2カ月。研究室はよりアカデミックな雰囲気に包まれています。また,メンバーが日常的に英語で話す環境に慣れてきたのか,メンバーの英会話能力が目に見えて向上してきた。
研究スタッフ:9名,秘書:2名
M2:7名,M1:4名,B4:4名
あと1名研究生(留学生)が増える予定。
にぎやかになってきました。
是津 CREST
2022年5月9日
信州大学長野工学キャンパス国際科学イノベーションセンターにて,第3回CREST是津チームミーティングを開催しました。是津グループ,長尾グループ@JAIST,古山グループ@信州大学による進捗報告報告および,チーム内連携戦略に関する打ち合わせをおこないました。チーム内連携により,これまで各チームが単独で推進していた研究は非線形的に発展しています。プレゼンは全て英語で行います。是津グループからは,是津,Eugeni,Omar,Chen,村木君が発表しました。長尾グループからは,長尾先生,Rahulさん,Zhaohanさん,古山グループからは,古山先生,Attilaさん,Quangさん,久間先生にご発表いただきました。皆さん,長時間ありがとうございました。
まずは,この1年
2022年4月7日
今井君,栢木さん,成實君,藤君,脇本さんの5名が,卒研生として配属されました。
Otal先生,Omarさん,Mayeeshaさん,Chenさん,石井さんも同じ部屋。アカデミックな雰囲気に包まれていていい感じ。最高のスタートを切ることができました。
M1による後輩への熱心な指導,M2によるゼミやセミナーの企画など,学生主導でラボが動いています。
教員も負けてられないです。
2022年3月23日
修士課程2年生の3名(安達,内村,近藤)と学部4年生の6名(天野,姜,北田,久保,中田,西村)が修士号(工学),あるいは学士号(工学)を取得しました。修了・卒業おめでとう!!!!!! よくがんばった。
コロナ禍での制限のあるなかで,たくさんの研究成果を創出してくれました。彼らの成果を基に,JST-CRESTやNEDO,民間企業様との大型共同研究費獲得に至りました。これらの成果を原資に,電池材料技術に関する基礎研究をアカデミックにとことん突き止めていきます。
安達君,内村君,近藤君,北田君はこれから社会の荒波にもまれることになりますが,何も恐れることはありません。信大で身に着けた基礎学力と応用する力を発揮しすれば怖いもんなしです!
今年はなんとか泣かずに済みました(笑)
2022年3月23日
安達君,内村君,近藤君,修士号(工学)の取得おめでとう!
君たちが世界で活躍できないわけがない。博士号もとらない?
2022年3月23日
B4 久保君 ,学士号(工学)の取得おめでとう!
高出力・高耐久性 TiNbO系 負極材料開発うまくいったね。あと2年いて欲しかったな
M1 村木佑宇さんが学会発表
2021/12/15
「Effect of cation ordering in lithium-based layered transition metal oxides on their ionization potentials」
@第31回日本MRS年次大会
#理論計算(DFT)#インフォマティックス
M1 河辺奈津実さんが学会発表
2021/12/2
「SiOx電極内に形成した三次元電子伝導網の堅牢性に及ぼすSW-CNT混合効果」
@第15回日本フラックス成長研究発表会
#SiO負極#CNTバインダー