以下、文部科学省が公式に用いている「学校基本調査」における帰国児童生徒(帰国子女と同義)の正式な定義です。
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『海外勤務者等の子供で、引き続き1年を超える期間海外に在留し、前年4月1日から当年3月31日までの間に帰国した児童生徒。』
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つまり、日本社会で「帰国子女」と呼ばれる条件は二つ。①親の仕事の都合で、海外での生活を余儀なくされたこと、②一年以上継続して海外滞在を続けて既に本帰国していることです。自らの意思で単身渡航した「海外留学経験者」は、この定義には含まれません。
私は小学2年生で米国から帰国して以降、初めて帰国子女となってからは7年間、頑張って日本の学校や友人関係に馴染もうと努力してきました。時間は大分かかりましたが、ようやく日本社会に「同調」し始めた矢先、高校受験を目前にして二度目の海外移住が決まりました。その後、現地の学校で出会った日本人留学生は、期限付きの滞在に希望を膨らませており、親の都合で連れてこられた私とは出発点の境遇が根底から異なっていました。
あえて冒頭に定義を掲げたのは、海外渡航前の悲壮感や終わりの見えない試練を乗り越えてきた帰国子女を、留学と一緒くたにして欲しくないという切実な思いがあるからです。これまで「留学帰り=英語ができて羨ましい」と言われるたびに違和感を覚えてきました。私達は留学とは異なり、異国の地に深く根付き、現地の人々に近い心持ちで生活していたのです。帰国子女の語学力や対人スキルは、過酷な環境を生き抜くための武器として、絶え間ない努力の果てに必然的に身に付いた結果に過ぎません。
多感な時期に不本意ながら異文化適応を強いられ、逆境を乗り越えてきた私達には、帰国子女としての確固たる自負があります。そんな多くの帰国子女に共通する特有の強みこそ、「逆境を乗り越えて結果を出せる力」と「新しい環境への高い適応能力」なのです。