議会ウオッチ 一口メモ
市議会に興味があっても、敷居が高くて傍聴までは行ってないという方は多いのではないでしょうか。私は2024年12月議会から25年12月議会までモニターとして誰よりも多く傍聴しました。
私の感想では、宮古市議会の傍聴はとても簡単ですが、初心者が内容を理解するには要点のわかるガイド役がいるといいのではと思いました。
そこで、議会をモニターとして私が感じたコツを示し、議会の壁を少しでも低くできればと考えました。
この記事が、皆さまの参考になれば幸いです。
ここでは以下の話題について書いてみたいと思います。
宮古市議会の本会議場
初めて議会を見るなら、「一般質問」が良いと思います。一般質問は各議員が1人60分以内(答弁を含む)で市長へ質問するものです。
議員個人の問題意識が最もよく見えると思います。
一般質問は3,6,9,12月(3で割り切れる月)議会で2~4日間行われます。
誰が、何日に、どのような質問をするかは、「一般質問通告書」に記されており、質問の行われる一週間ぐらい前に公表されます。
市議会HPを見るか、市役所1、2階などで配布される冊子をもらうと良いと思います。ここから、興味のある議員や質問内容を選びます。
一般質問は午前10時から始まりますが、1人60分以内なので、予定よりも早く進行することがあるため注意してください。
議会のある議場は市役所最上階の5階ですが、エレベーターとスロープがあり車いすでも大丈夫です。また、傍聴対応の職員さんが常駐しているので、なんでも詳しく教えてくれます。
議会には、一般質問以外にも、予算委員会、条例の審査や議決、などがありますが、これらは事前に説明されたことを前提に議論することが多く、いきなり傍聴しても理解しにくいことがあります。
しかし、一般質問は各議員の持ち時間(60分以内)で完結しますので、初めて聞いても比較的分かりやすいです。
次回3月議会の一般質問は、2026年2月27日、3月2,3,4日に予定されています。
市役所5階 議会傍聴の受付
議場の入口
傍聴が簡単だと言っても誰でもすぐにできるものではないのが現状です。
どうして難しいのか、その要因を考えることは「市民に開かれた議会」を目指すために必要なことと思います。
要因1 議会は平日の昼間に行われる
私が平日の昼間に常勤職員として働いていたときは、議会を傍聴することはありませんでした。
夜間や休日に会議が開催されれば傍聴に行ったかもしれませんが、そうすると対応する市職員の超過勤務や休日出勤が発生すること、夜間や休日の会議でも傍聴者が増えるとは限らないことが、実施できない理由のようです。
💡この課題への対策
議会の本会議(一般質問や条例・予算の議決など)は、1週間ほどで動画が議会HPで公開されます。
一部の会議では会議録が公開されますが、数カ月を要するものもあり、傍聴の代替手段としては遅すぎます。
要因2 内容が難しい
私が傍聴した限りでは、議員や市職員とも分かりやすい議論に努めていることは事実だと思います。
しかし、議会での議論は、それ以前に行われた説明や共有する常識を土台にしているので、初めて聞く人にとっては理解できないことがあると思います。このような体験談が広がって「議会の議論は難しい、分からない」といった評価につながっているのではないでしょうか。
💡この課題への対策
議会の議論は積み上げていくものなので、いつも初めて聞く人にもわかるように、最初まで遡って話すことは難しいでしょう。
一番よいのは、関連する議論を最初から通して聴き続けることです。
ある議題が出てくる場合、まず、担当する常任委員会(総務、教育民生、産業建設)で背景なども含めて説明され、その後、関連する予算・条例案が本会議で話し合われるという流れが多いので、この流れに沿って傍聴するというものです。
でも時間のない人には難しいですよね。
あるいは、議会広報誌や各議員が行う議会報告が参考になるかもしれません。
宮古市議会は、私が見た県内他市よりは傍聴者への資料配布が充実していると思います。この資料だけ読んでも分からないことも多いですが、資料がない状態で話を聞くだけよりは、ずいぶん助かります。
傍聴者が増えると配布資料も充実するようなので、このような好循環が続くといいなと思います。
要因3 事前に会議の内容が分からない
会議の内容が分からないと、それを傍聴しようとは思わないのが普通でしょう。
議会HPでは、事前に議題のタイトルは把握できますが、その詳細な内容や重要度を知ることは難しいです。
しかし、私は時間があったときには、事前に詳細を知らずに会議に出てみたこともありましたが、予想外にとても興味のある話が聞けたこともありました。
でも、「何やっているのか分からないから傍聴しない」という意見は、潜在的な多数意見ではないかと私は推察しています。
💡この課題への対策
会議の内容を事前に分かるようになるのは、傍聴経験を積んでも難しいので、はっきりとしたことは言えないですが、HPで議会の開催案内をチェックして高い頻度で通うと、議会で何が問題となっているのかが、何となく見えてきます。しかし、ここまでやれる人は報道関係者のような専門家ぐらいではないでしょうか。
あるいは、関連分野に関心のある議員は事前に内容を把握して会議の準備をしているはずなので、こちらに問い合わせるのも一案かと思います。
議会への敷居が高いことと並んで、議員が何をやっているか見えない、という感想を聞くことはよくあります。
議場で傍聴していると、議員の中にも発言回数が多いとか、聞きたいことを聞いてくれることが多い、など、議員の特徴が見えてくることがあります。
それらが見えると、議会への興味も増してきます。
ここでは、その一例を紹介したいと思います。
上記で紹介した「一般質問」は、毎回実施する議員もそうでない方もいます。議会HPではその動画を公開していますので、2025年の4回の定例会でどれくらいの一般質問が行われたかを調べてみました。
議長を除く21人のうち、4回とも行ったのが7人、3回が4人、2回が5人、1回が3人で、一般質問をしなかったのは2人でした。
各議員の持ち時間は60分なので延時間は最大4時間ですが、質問時間と質問回数には相関関係がみられます。
質問時間や回数だけでは、その内容を評価することはできませんが、21名の議員の違いの一部が見えてくるのではないでしょうか?
簡単な集計作業でしたが、皆さまの参考になれば幸いです。
宮古市議会議会中継をもとに集計
議員の「一般質問」に市長(分野によっては教育長など)が答弁するのですが、質問通告書と異なり、市長答弁は傍聴者に配布されないので、それを聞くだけで理解するのはとても難しいです。
しかし、何回か答弁を聞くうちに、共通するパターンがあることが分かってきました。これを理解しておけば、市長答弁の一言一句を必死に聞きとらなくても、要点を把握できるようになったと思います。
市長答弁は主に3つのブロックで構成されています。私流にそれらをまとめると以下のようになります。
冒頭部:○○議員の▲▲▲(質問項目)について、お答えします
第1ブロック:▲▲▲についての市長の現状認識
第2ブロック:▲▲▲についての市の取り組み、あるいは課題となっていること
第3ブロック:▲▲▲について、市が今後どう取り扱うのか(結論部で一番大事)
市長が答弁を読み上げているときに、どのブロックなのか認識できれば、要点を把握することが容易になります。
第3ブロックの結論は、さらっと流れるように過ぎていくこともあるので、語尾に注意を払ってください。
各ブロックでよく使われる言い回しには、以下のようなものがあります。
第1ブロック:▲▲▲については、×××であり、重要であると認識しています。
第2ブロック:▲▲▲については、宮古市では□□□や◇◇◇に取り組んでいます。
第3ブロック:▲▲▲について、○○や△△との連携し、・・・すると共に、×××をします(×××は行いません)。
宮古市議会議場 傍聴席
市民交流センター設置の看板
議会傍聴のコツを4つに分けて書いてきましたが、お役に立てたでしょうか?
これ以外にも、議会傍聴のコツがありましたら、ご教示いただければ幸いです。
それではまた、議場でお会いしましょう。