Research Topic

地域総がかりの文化財保全

過疎化・少子高齢化等を背景に文化財継承の担い手が不足している状況の中,所有者等の努力だけで各地域の文化財を維持・継承していくには限界があり,各地域の歴史文化を支える多種多様な文化財,特に未指定のものについては滅失・散逸等の危機が迫っています。文化財の滅失・散逸等は,地域ひいては国のアイデンティティ・文化力等の低下につながるだけでなく,社会面・経済面での損失につながる可能性もあります。そのため,未指定を含めた文化財をまちづくり等に生かしつつ,文化財の担い手を確保し,地域社会総がかりで文化財の維持・継承に取り組んでいく必要があります。本研究では、スマホとアプリを使い、地域住民が自発的に保全活動に参加が可能な仕組みの実現可能性について検証しています。
JSPS 萌芽研究 分担者:災害対策としての歴史的・文化的資産の利用可能性

バイオ炭の活用による温暖化対策

生物資源から作られる土壌改良材「バイオ炭」が、農作物の収穫量を増やし、土壌や水の汚染を抑制するとして、世界的に研究が進んでいます。古くから籾殻を炭化して燻炭と呼び活用してきた日本人にとっては馴染み深いものですが、世界に知られるようになったのはごく最近です。近年は、バイオ炭を農地にすき込むことが温暖化対策としても認められました。食品残渣や竹、蕎麦殻、籾殻など、地域の未利用バイオマス資源をバイオ炭にかえ、土壌・水質改良などで直接的に、熱源として間接的に活用することで、地域の実情に沿った環境負荷の少ない循環型社会を作ることができるかもしれません。
JSPS 基盤研究(C) 代表者: カーボンニュートラルと地域課題の解決に向けたバイオ炭の活用に関する包括的検討

遊牧民と農業政策@ジブチ共和国

世界で最も暑いと言われている国はどこでしょう?それは、四国の1.3倍ほどの小さな国、アフリカ北東部にあるジブチ共和国です。食糧の自給率がわずか3%と非常に低く,失業率40~50%と高いこの国では、港湾交易で得た利益は食糧の輸入に回ってしまうため,インフラの整備などは他国の援助に頼らざるを得ない状況が続いています。本研究では、この国で遊牧を生業としている人々を対象に、農業支援による自給率と付加価値の向上に関する研究をしています。

関連リンク:SATREPS