もし、あなたにとってかけがえのない人が突然の病気や事故に見舞われた時、自信を持って命を救う行動を起こせるでしょうか?
救急医療は、まさに「医の原点」そのものです。私たちは、内因性疾患(病気)であれ、外因性疾患(外傷・事故)であれ、その緊急度と重症度を瞬時に判断し、適切な対応をとる、「医の原点を体現した医師」である救急科専門医を目指します。本プログラムは、その使命を担うにふさわしい臨床能力を専攻医に提供します。
私たちの研修プログラムでは、患者さんの発症から回復、社会復帰に至るプロセス全体をシームレスに修練できます。具体的には、ドクターヘリ・カーでの現場から始まり、ER(救急外来)での初期診療、ICUでの集中治療管理、そして退院までの連携まで、患者管理の全フェーズを深く経験します。
専攻医一人ひとりのこれまでのバックグラウンドや到達度に合わせて、基本から応用、そして実践へと、着実にステップアップできる個別指導体制を確立しています。
高齢化の進展や、予測不能な大規模災害リスクが高まる現代において、救急医のニーズは極めて高く、社会からの期待は増す一方です。当プログラムでの研修は、社会貢献度の高い、誇りあるキャリアを約束します。
また、専攻医の皆様を支える体制も万全です。救急勤務手当(施設による)の支給があるほか、富山県からの手厚い研修助成制度を活用し、国内外の先進地研修への参加を積極的に支援します。
私たちの救急科専門研修プログラムは、「救急医」という枠を超えた、真の総合力と最先端の専門性を身につけることを目標としています。救急医療の現場には、多岐にわたるサブスペシャリティ領域が存在します。本プログラムでは、その多様なフィールドでのキャリアパスを、初期の研修段階から戦略的に支援します。
救急科専門研修期間中には、救急医としての核となる専門知識と手技を徹底的に修得していただきます。具体的には、集中治療(ICU管理)、重症熱傷、中毒(クリニカルトキシコロジスト)、重症外傷、航空医療(ドクターヘリ・フライトドクター)など、多岐にわたる領域において、将来のスペシャリストを見据えた症例経験、必須手技、高度な処置を経験します。これにより、救急科専門医を取得した後も、連続的かつスムーズに、各サブスペシャリティの専門医や認定医を取得できる確固たる基盤を築きます。
また、現代の救急医療に不可欠な専門領域については、学内の他診療科と強力に連携した研修体制を構築しています。例えば、感染症診療、消化器内視鏡、脳卒中、救急IVR(カテーテル治療)といった専門医・認定医、あるいは他の基本領域専門医の取得も視野に入れた研修が可能です。特に、他科の基本領域専門医取得を目指す方(ダブルボード)には、救急専門医との連携制度を活用することで、専門医取得までの期間を一部短縮できる制度があり、効率的なキャリア形成を支援します。
本プログラムが特に重視するのは、最先端の医学・医療に対する深い理解と、それを支える科学的思考法の体得です。単なる臨床医ではなく、「なぜそうなるのか」を追求し、医療の質の向上に貢献できる医師を養成します。
そのため、専門研修期間中に臨床医学研究、社会医学研究、あるいは基礎医学研究を行うことを積極的に推奨しています。臨床業務と並行して、社会人大学院に入学し、博士号(学位)を取得することも強力にサポートします。特に、本学の研究医養成プログラムを修了した方については、最短3年間で学位を取得できる集中的な体制を整えており、研究者としてのキャリアも同時に築くことが可能です。
富山県民100万人の命を守る県内中核病院はもちろん、県外の大学病院や救命救急センターとも連携を取っており、個人の志向に合わせた柔軟な質の高い救急科専門研修が可能です。
当プログラムの連携施設 (右記はローテーション例)
・富山県立中央病院
・厚生連高岡病院
・市立砺波総合病院
・黒部市民病院
・岐阜大学医学部附属病院
・公立豊岡病院組合立豊岡病院
・藤田医科大学病院
・中部国際医療センター
・麻生飯塚病院
あなたの情熱と探求心を、当プログラムで最大限に引き出し、
未来の救急医療をリードするスペシャリストとして共に成長しませんか。
金沢市から新幹線で通勤しています。救急科はシフト制のため院外の呼び出し対応はなく、変形労働制のため勤務時間を調整するなど、遠方在住でも働きやすい環境です。
現在大学院で腸内細菌叢に関する研究を行っています。この日は夜勤の前に大学院の実験を進めます。他に月2回程度、研究日を設けています。
夕方のカンファレンスに参加します。日勤のDrから、ECUおよび救急科入院患者の情報を申し送ってもらい、今後の方針を科内で検討しています。
挿管人工呼吸器管理やCV、Aラインの挿入といった患者管理を行います。
翌朝8時から朝カンファレンスで引き継ぎを行い終了です。
出勤前に朝食、お弁当の準備などの家事を済ませます。子供を保育園へ預けてから出勤します。
患者対応はもちろん、他のER当番医師へ診療の助言、コンフリクトマネジメント、研修医指導などを行います。
重症呼吸不全の患者に対し、手術室でV-V ECMOを導入します。限られた勤務時間内で効率的に知識経験を共有します。17時で日勤は終了します。
帰宅後は貴重な子供との時間を過ごします。緊張感のある仕事から解放され、子供の笑顔に癒されます。
A1. 必ずしもそうではありません。確かに急変時や夜勤など体力があるに越したことはありませんが、シフト制なので急な呼び出しはなく、オンオフのメリハリが保たれています。しっかり働き、しっかり休むことは重要です。
A2. 「専門性がない」は誤解です。救急医は、あらゆる疾患・年齢に対応する広範な知識と、一刻を争う状況で最善を尽くす即応力、そして診断・治療へと導く総合的な専門性を持つ、命の最前線のプロフェッショナルです。
A3. 上記の方々は特にニーズの高い特定の診療科に従事することや、僻地の医療を担うことが求められています。救急科は特定診療科に指定されており、制度の枠内で県内中核病院で勤務・研修することになります。院内他科研修については問題ありませんが、県外での研修、ダブルボード研修、大学院期間に際しては個別に相談いたします。
A4.こちらからご連絡をお願いします。→ CONTACT・LINKS