吉田松陰の言葉に,「僕は君たちの師ではない.僕も君たちとともに学ぶ同士だ」という言葉があります.私は,研究室に配属された学生さんとは対等な立場で研究をすることを心がけています.ですから,一方的に指示したり,教え込むことはありません.お互いの意見を尊重し,ゼミを通して共に考える姿勢を貫いています.
仲間を大切にすること
研究(計測データ)と真摯に向き合うこと
本質を大切にすること.こだわりを持つこと
考える習慣を身に着け,自分の意見を持ち相手に正確に伝えられること
飲み会で楽しく会話できること(お酒が苦手でもOK)
一生つきあえる(ような)関係を築くこと
研究だけが研究室のすべてではないと思っています.卒業後に生きていける力(会話力,企画力,人間力)も身に着けてほしいと思っています.
大学4年生の1年間は,それまでの3年間とは全く異なる能力が求められます.答えがあらかじめ用意されていない問題(卒業研究テーマ)について,調査し,自分なりに仮説を立て,それを立証するための実験を計画し,実験を行い,その結果を考察し,次の仮説を立て,実験する…の繰り返しです.
これらの能力は,新規事業を開拓するなどに必要な能力ですが,卒業研究の1年間では十分な時間が取れないのが現状です.「なぜだろう」「どうしてだろう」と試行錯誤を繰り返しながら,これらの能力をさらに伸ばしたい人,さらに専門分野を極めたい人には大学院への進学をお勧めします.
研究が一段落したら,ぜひ学外で発表して欲しいと思っています.学外の同級生や先輩などがどのような研究をしてどのような成果を挙げているのかを知るのはとても刺激的です.同じ趣味や興味を持つ一生涯の友達ができるかもしれません.
また,自分の研究成果を他人に聞いてもらい意見をもらうことで,研究を俯瞰的に見ることができるようになります.
研究活動として,ゼミを重視しています.ゼミを通して,自分の考えをまとめ,整理し,自分の現状を相手に分かりやすく説明する能力が身に付きます.
さらに,質疑応答を通して,自分では気づかなかった様々な視点(解釈)を知ることができ,思考をさらに深くすることができます.
研究室ゼミを通して,これらの能力を身につけてほしいと思います.私はそのお手伝いができればと思っています.