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M1 赤嶺 伶於 

   研究テーマ:仮想TPVにおける死角解消のための視点制御技術

インフラ設備は今後20年で急速に老朽化が進む1). 現在, 主な方法である目視点検では, 時間的・金銭的・人的に全ての設備に対して実施することは難しく, メンテナンスが追い付かなくなる. このような課題に対し, Mobile Mapping System(MMS)を用いて移動しながら設備を自動で撮影する手法と,ドローンによる空撮を組み合わせることで, 遠隔点検を効率化する研究が進められている2). しかし, 空撮用ドローンの連続飛行時間は約20分から40分と短く, バッテリー交換や給電時ごとに時間・費用・労働力が必要な点が実用上の課題である.

そこで, 本研究ではドローンの連続飛行時間を延長する方法を提案し, 従来の給電方法にかかる時間・費用・労働力を削減することを目的とする.

M1 山岸 功治  

   研究テーマ:電柱遠隔点検の効率化に向けた撮影経路とカメラアングルの最適化 

近年、日本ではインフラ設備の老朽化が問題になっている。人手不足などですべての施設の点検が追いつかなくなると考えられている。これは身近でありながら設備数が多い電柱でも同じである。そのため、効率的な電柱の点検システムが求められている。この課題を解決するために、ドローンとMMS(Mobile Mapping System)と呼ばれる、車両を用いて地形等の3次元データを取得するものを組み合わせたデータ収集手法と高精細3Dモデルの活用を提案した。本研究では、ドローンを用いた効率的な飛行ルートの検証を行った。そしていくつかの飛行パターン、撮影パターンで効率と精度を評価した。その結果、電柱を画角の中心に置きながら直線的に飛行する方法が、最も効率的に詳細な3Dモデルを作成できることが判明した。

B4 淺地 蒼志  

   研究テーマ:並走車両からドローンへの継続的な無線給電へ向けた走行時の振動及び給電ビームの制御 

インフラ設備は今後20年で急速に老朽化が進む1). 現在, 主な方法である目視点検では, 時間的・金銭的・人的に全ての設備に対して実施することは難しく, メンテナンスが追い付かなくなる. このような課題に対し, Mobile Mapping System(MMS)を用いて移動しながら設備を自動で撮影する手法と,ドローンによる空撮を組み合わせることで, 遠隔点検を効率化する研究が進められている2). しかし, 空撮用ドローンの連続飛行時間は約20分から40分と短く, バッテリー交換や給電時ごとに時間・費用・労働力が必要な点が実用上の課題である.

そこで, 本研究ではドローンの連続飛行時間を延長する方法を提案し, 従来の給電方法にかかる時間・費用・労働力を削減することを目的とする.

B4 石井 怜惟  

   研究テーマ:飲食業の就労問題における不平等な評価を改善する評価可視化ツール

 飲食業界では,人手不足による就労問題が発生している.原因として,多忙かつ変化に乏しい単純作業が多いため,苦痛な仕事であるというイメージの浸透が挙げられる1).解決案として,ゲームコンテンツの持つ娯楽性が有効であると注目されている2).作業量を数値化し,ゲーム内で対戦に勝利するなどの目標を達成するのに使用可能なポイントとする事で,作業への目的意識が生まれ,苦痛が緩和されるという試みである.しかし,自身の得たポイントが作業量のみに依存した結果,内容が評価されないままユーザー間で格差が生まれ,モチベーション低下を招く.そこで,飲食業界の就労問題解決に向け,作業がどの程度役立ったかを,客が店員に評価するシステムを改善案とし,欠点である客からの評価が特定の店員に集中する公平性の欠如を解決することを目的とする.

B4 金森 修映  

   研究テーマ:解体工事業における熟練技術の継承を目的とした訓練シミュレータの改善 

現在,解体工事業の就業者は,全産業平均と比較して高齢化が進行している.今後,高齢技能者の大量離職が見込まれており,次世代への技術承継が大きな課題となっている1.長崎の研究2では技術継承の短期化を目指しVR技能訓練シミュレータを開発したが,床面の段差・状態の再現性が低く,大まかな現場の把握はできるが,仕上がりの品質を判断するに至らず,技術継承としては不十分であった.そこで,陰影表現を用いた強調表示から床面の品質がわかるように,VR上での表現力を強化し,技術継承に利用できる訓練シミュレータを目指す.

B4 吉島 慧  

   研究テーマ:高速道路の多重事故回避を実現する現場把握と伝達の提案

高速道路での事故件数は先進安全自動車の推進や道路の機能向上により,減少傾向にあるが¹⁾,毎年,多重衝突事故が発生しており,件数が横ばいである.多重衝突事故は,一次事故を発端に衝突事故が波及していく現象で,発端事故から短時間で被害が発生する玉突き事故,順次事故と呼ばれるものや時間を空けて二次事故が発生し,衝突が波及していく場合がある.多重衝突事故による人的,物的ならびに経済的損失は甚大にも関わらず,そのデータ取得や分析の困難性から先行研究が少ない現状にある²⁾.また突発的に発生する多重衝突事故は様々な車両の安全機能でも直前の回避に限りがあるため,事前に車線変更等で事故現場を回避することが必要となってくるが,流れの速さや前方車両に視界を遮られることにより的確に回避することは困難である.

そこで本研究は,多重衝突事故に波及させないために,事故現場を後続車両が安全に回避するためのドライバーへの情報伝達の方法を導出することを目的とする.

B4 草開 真弘  

   研究テーマ:在宅勤務におけるコミュニケーションの質の向上 

近年の日本では地方の過疎化が進行している.一方で,新型コロナウイルスの影響によりWeb会議システムが普及し,在宅勤務が可能になったことで地方移住の動きがみられる.これは過疎化対策の1つとして注目されている.しかし,在宅勤務には簡単な質問や雑談の減少から,仕事のノウハウが継承されないことや,職場の一体感やチームワークが低下することなど,コミュニケーションの質が低下する課題がある1).これらは仕事効率の低下につながるため,企業は在宅勤務を廃止し,対面でコミュニケーションを取ろうとする動きが拡大している.そこで在宅勤務による地方移住効果を推進するため,在宅勤務の課題であるコミュニケーションの質を改善することを研究目的とする.

B4  田谷 勇貴  

   研究テーマ:歩行者との接触事故削減に向けた自転車回避支援システムの開発

近年は技術の発達や法律などの規制により交通事故の発生件数は年々減少傾向にある1.その一方で自転車対歩行者の交通事故件数は年々によって増減しており,減少傾向にあるとは言い難い.自動車に関する交通事故では様々な企業が安全対策に取り組んでいることと比較し,自転車対歩行者の事故に取り組んでいる事例が少ないことも,事故件数が減らない理由と考えられる.そこで,本研究では自転車対歩行者事故に焦点を当てることとした.

自転車対歩行者の事故現場として多い場所は歩道や交差点内であり,事故原因として多いものは前方不注意や安全不確認である1.歩道上での危険行動の原因は速度の出し過ぎと,無理な割り込みや他者の進路遮断であるとされている2.これらは自転車に事前に注意を促すことによって対策が可能であると考えられる.以上から本研究は自転車へ適切な回避策を提示し,対象の自転車が周囲の危険から安全に回避出来ることを目的とする. 

B4  馬場 優太  

   研究テーマ:並走車両からドローンへの無線給電を予測するシミュレータの開発

高度経済成長期に整備したインフラ設備は今後20年間で老朽化が加速度的に進む1.対してインフラを整備する人手は人員不足・高齢化が進んでいる.対策として,ドローンによる効率的なインフラ点検の研究が行われている.しかし,ドローンはバッテリの性能と機体重量の兼ね合いがあり,バッテリ交換が効率を落とすという問題点がある.ドローンへミリ波やレーザーを照射し無線給電を行う試みがある.これを応用し,点検車両とドローンを並走させ,点検車両から無線給電を行うことを提案する.本提案の課題は,ドローンを給電できるほど強い照射は万が一照射が外れ人に当たった場合,人体に悪影響を及ぼすため市街地での照射による無線給電は危険なことである.

本研究では走行中に安全条件が確保できた時に給電照射しそれ以外は照射を停止する場合に,バッテリ交換なくドローンが飛行できるか評価し,並走車両からの無線給電という提案の実現性について評価することを目的とする.

B4  小堀 仁稜  

   研究テーマ:雰囲気工学を活用したオフィス環境の改善

日本では,早期離職が社会問題となっている. 初職後3年以内に中卒の7割,高卒の5割,大卒の3割が離職する七五三問題に代表されるように,若年者の早期離職は再雇用や収入の面で不安定になりやすいことで問題となっている.離職理由として人間関係が挙げられる.特に,職場などの日々生活する場の雰囲気がネガティブであると,仕事のモチベーションが下がり,結果として離職率も増加する1).

そこで本研究は場の雰囲気をポジティブにすることを目標に,雰囲気を形成する要因を明確にし,オフィス環境を改善するための提案と検証を行う.

B4  渡邊 勇人 

   研究テーマ:倉庫型店舗おける店内レイアウト改善の研究

 小売業界は,急速なデジタル化と顧客行動の変化により個別最適化が進んでいる.小型の小売店舗は,地域コミュニティに密着したアプローチを進め,大型倉庫型店舗は効率的な在庫管理や拡大した商品ラインナップで集客力を向上させている1).一方で,これらの小売店では消費者の店内行動について深く理解することが共通の課題となっている.顧客の購買行動や嗜好が急速に変化し,従来の店内レイアウトや商品陳列だけでは顧客を引きつけ難くなっている.本研究では行動分析を通じて消費者の購買意欲の促進や店内の滞在時間を延ばすレイアウトを提案することを目的とする.

B4  板垣 滉大

   研究テーマ:遠隔ライブストリーミングデータからの三次元物体推定

ドローンが国内でも身近な存在になりつつある。普及を続けるドローンであるが低スペックのドローンではGPS環境の届かない時の自動操縦また遠隔操縦で電線、樹木など低空の障害物のデータを届けて障害物を目視することが難しい現状にある。飛行機のコクピットの自動操縦は人が周りの状況を目視して最終的な判断を行っているためドローンの遠隔操縦でも周りの状況を目視して判断できる環境が必要となる。ドローンの操縦では周りの状況を判断するときに低空の障害物を目視する必要がある。そのため低空の障害物を即席でデータ化し、遠隔システムに障害物として認識させ人がドローン遠隔操縦時に周りを目視して安全飛行できる遠隔自律航行システムの実現を目指す。