Member(2021)

B4 垣地 陽希

研究テーマ:筋電義手普及に向けた訓練支援システムの開発

筋電義手は、利用患者の半年後の復職率は80%と高く社会復帰のきっかけとして有効である。そのため、アメリカでは25~40%、ドイツでは70%と海外諸国では普及率が非常に高い。しかし、日本では訓練施設が少ないため、普及率は2%程度と非常に低い。

そこで、IoTを活用することで、在宅訓練の実現と訓練期間の短縮を図る訓練システムを提案する。筋電センサ、Arduino、PCからなる筋電義手訓練シミュレータを開発し、センサを装着した腕の動きで画面上の義手のグラフィックが動くようにした。

B4 金田 知也

研究テーマ:防災意識向上を目的とするLINEを利用した突発訓練サービスの提案

日本では数年に一度の頻度で大きな地震が発生している。地震はいつ起こるかわからないため常に防災意識を持つことが必要である。しかし時間とともに危機感は薄れ、現状の訓練は有効に機能しない。そこで防災意識の向上のために、事前通知をしない訓練サービスを提案する。LINEを使用して被験者が訓練を行えるタイミングを調整しLINEメッセージを送信する。LINEメッセージに従って操作をすることで適した避難行動を学ぶことができる。結果として、訓練後のアンケートで防災意識が向上したと答えた人が約73%いたことから有効性が確認できた。

B4 櫻井 貴也

研究テーマ:発酵食品製造におけるベイズ推定を用いた発酵管理の自動化

近年、味噌・醤油等の発酵食品製造業も、大手はIoTを導入し課題とし ている労働環境改善を解決している。 一方で、石川県の中小発酵食品会社では、知識不足やSEを雇うだけの費用対効果が保証できない理由からIoT導入が進まず、労働改善がなされていない。 そこで特別なメンテナンスを必要としないワイヤレスセンサによるデータ収集と、PC操作なく製造工程での問題点を指摘するデータ分析によって、専門技術を必要としないIoTシステムの導入で労働環境を改善することを提案する。 パンを使ったベイズ推定モデルの作成と検証により、システムの有効性を示した。

B4 笹川 国之

研究テーマ:電柱のメンテナンス効率化に向けた写真測量技術を用いた変状検知・閲覧システムの提案

近年、インフラ整備に携わる人員不足を解消するために、写真を使った遠隔診断が行われている。しかし、その手法では現場の状況を正確に判断できないという問題がある。そこで本研究では、コンクリート電柱を対象に、写真測量によって構築される3Dモデルの閲覧の容易さに着目したシステムを提案する。このシステムによって、技術者の負担を減らして安全なインフラの提供を可能にする。

B4 柴田 成輝

研究テーマ:あおり運転の撲滅 ~ベイジアンネットワークを用いたあおり予測器の開発~

近年、あおり運転が人々の安心安全を脅かす社会問題となっている。そこで本研究では、あおり運転が起こる前に加害者の怒りを抑え、被害者が相手を怒らせないよう注意喚起を行うために、EDRデータを用いたあおり予測器の開発を提案する。EDRは実際の速度、車の操作状況などを記録する装置である。タクシーのEDRデータを集めたヒヤリハットデータベースの映像データをもとに、ベイズ推定によるあおり運転の予測モデルを作成する。10人の被験者を使ったあおり運転評価と予測モデルの比較結果から、あおり予測器の効果を確認することが出来た。

B4 松矢 直

研究テーマ:無人除雪機と地域住民による共同除雪作業の効率化

積雪が原因による救急搬送の遅延が問題となっている。大きな道は自治体が除雪を行っているが、一方、地域住民が普段利用している生活道の除雪は、住民に頼っている部分が大きい。また、人手不足により除雪が進まない場所も多く、小型無人除雪機の開発が急がれている。本研究では、小型無人除雪機の導入を踏まえ、無人除雪機と人が共同で除雪作業を行う事で、より効率的な除雪方法について提案を行い、パスプランニングとスケジュール管理を用いた除雪指示システムを構築し、「いつ」「どこ」で除雪を行えばよいかを効率的に把握できるようになった。