刊行物

東北宗教学




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第19号  2023年12月31日発行

論文

徳増平、杉浦元亮、谷山洋三

経文聴取による不安低減効果―宗教的要素が与える影響―


及川ひな

地震神話にみられる闘争と退治の二者対立

久保大生
諸井慶徳の宗教論―「神的存在」と「宗教的信」

東浦 拓
土井善晴における「和食の伝統」に関する考察―フォークロリズムの観点から―

資料紹介
高橋原
岸本能武太同志社時代の日誌

特集号  20233月31日発行


Sébastien Boret Penmellen, Toshiaki Kimura, Elisabeth Anstett
「災害で残されたもの」に向き合う─遺体・魂・遺産

論文
Elisabeth Anstett
大量死後の不完全な遺体や遺体の断片という難題


問芝志保
関東大震災と遺灰・納骨堂・墓

Sébastien Boret Penmellen、佐々木宏之、木村敏明
3.11での大量死への対応〜学際的な視点からの予備的な教訓

大村哲夫
子どもの死と卒業証書─東日本大震災における慰霊と癒しの形─

Suhadi Cholil
ムバ・マリジャンのペティラサン─インドネシアの現代ジャワ社会における災害後の聖地と世界観の変化─


谷山洋三
東日本大震災によって生まれた臨床宗教師運動


小谷竜介
用具を通して伝える無形文化遺産の被災とその意味


工藤さくら
無人の再定住地とその活用をめぐるレジリエンス─ネパール・ゴルカ地震、モデルヴィレッジ・プロジェクトを事例に─

第18号  2022年12月31日発行

論文
問芝志保
明治期ジャパノロジストと祖先崇拝概念―実証研究の前夜―

馬場裕美
アイヌ口承説話における「熊送り」の検討――「互酬性の物語」の理解を目指して

金田諦晃
医師が患者に臨床宗教師を繋ぐプロセスからみえてくるもの―インタビューデータのM-GTAによる分析―

方東岳
戦後台湾仏教の発展と変遷から臨床仏教宗教師の誕生に関する考察

廣田 香
広島平和記念資料館対話ノートから見る原爆の記憶と死者

伊藤瑞恵
羽黒山における開山伝説の歴史的変遷

岡本美憂
揺れる戦死者慰霊・顕彰運動―『忠霊塔物語』と能「忠霊」に着目して―

研究ノート
佐藤亜美
タカラガイ形土製品が意味するもの

第17号  2021年12月31日発行

論文
大村哲夫
恋するグァテマラ

勝丸浩之
倫理の進化-狩猟採集時代にみられる倫理と民族誌、近現代、および災害時にみられる倫理の類似性-

馬場裕美
日本におけるアニミズム研究史概観

宮川耕次
神話から見る琉球弧・宮古集団の由来~新しい「神話学」のパラダイムを通して~


物部 朋子
「甚六」の役割―格差問題の理解のために―



佐﨑愛
書評 松村一男著『神話思考   世界の構造』

第16号  2020年12月31日発行

論文
谷山洋三山本佳世子森田敬史柴田実・葛西賢太打本弘祐
医療施設における宗教的背景と宗教家の活動形態:質問紙による実態調査

木村敏明
ファン・デル・レーウにおける宗教現象学方法論の形成過程

朴 炳道
近世飢饉災害における宗教者の救済活動:施行と水陸会―享保の飢饉と『天下太平豊年記』を中心に―

勝丸浩之
宗教的倫理の進化—教典の分析を中心に—

方 東岳
宗教者によるスピリチュアルケアの制度と実態―台湾の臨床仏教宗教師と日本の臨床宗教師の比較を通して―

佐藤亜美
家庭祭壇に置かれる「モノ」の物質性
――日本の正教徒宅にある家庭祭壇の比較を通して――

佐藤亜美
仏像胎内に納められたタカラガイの意味—三重県津市四天王寺の薬師如来坐像の事例から—

宮崎裕子
インドネシア ジャワにおけるHantuについて: Nyai Ratu Kidulの概略と変貌

奥堀亜紀子
土地の記憶とともにある石巻研究 ――序論的考察

門脇 郁
「学び」の場としての仏教寺院―寺子屋活動の展開を事例に


第15号  2019年12月31日発行

論文
華園聰麿
ロバート・N・ベラ―の「軸の時代」考
――カール・ヤスパースからの展開を視点にして――

木村敏明
ファン・デル・レーウにおける宗教現象学方法論の形成過程

楊利慧 (山田仁史 訳)
世界の壊滅と再生――中国神話における自然災害

及川宏幸
岩手県江刺人首のキリスト教(二)
――教会消滅の現実に潜む地域人口の減少と過疎化問題――

工藤さくら
酒づくりと邪視(Evil Eye)
――ネワールの酒文化と失敗の説明論――

佐﨑愛
家庭祭壇に置かれる「モノ」の物質性
――日本の正教徒宅にある家庭祭壇の比較を通して――

佐藤亜美
『海上の道』に見る柳田國男のタカラガイ観

佐々木謙一
20世紀プロテスタント教会における他宗教への取り組み:
第1回IMCから第3回IMCの宣教理念

ネイセン・慈心・ミシャン (工藤さくら 訳)
慈しみのこころを養う:仏教に基づく慈悲の瞑想実践とケアへの適応可能性、そして学際的研究の役割についての探求

大村哲夫
臨床宗教師ならではのケア:宗教的ケアとスピリチュアルケアのはざまで

想い出の場所
山田仁史
シベリア鉄道日記

第14号  平成30年12月31日発行

論文
マルチン・リシェツキ(山田仁史 訳)
ポーランドにおける宗教と政治
――ポーランド政府の共産主義政策におけるキリスト教的な観念と象徴

及川宏幸
岩手県江刺人首のキリスト教
――新たな境界の成立と信者数の変遷から垣間見える時代背景――

張晨陽
臨床宗教師活動を促進ないし阻害する諸条件
――活動場所・時間・経済・健康の側面から――

田淵彩加
<東北大学形成期>の解剖体慰霊の実態
――『解剖體霊祭書類』を手掛かりに――

陳宣聿
「嬰霊」に関する信仰への通時的考察:
祟る胎児像と産死者救済儀礼から

アンディ ホリック ラムダニ
仙台市における東北大学ムスリム留学生の一日五回礼拝の実態調査

フィールド報告
工藤さくら
「被災」する「研究者」 ――東日本大震災とネパール大震災を経て――

想い出の場所
谷山洋三
チャクマ族の山村

第13号  平成29年12月31日発行

論文
包龍
モンゴル・シャマンの類型の変化について-ホルチン地方の現代シャマニズムの変化-

小田島健巳
山形県内の諸事例からみる葬送墓制における遺体の取り扱いの変遷と現状

龍建華
義民の祭祀・顕彰-寛延三義民を事例に-

佐﨑愛
「月例パニヒダ」から見る日本ハリストス正教会の受容と現状

書評
早川敦
Sara R.Farris, In the Name of Women's Rights

自著を語る
前田毅
『聖の大地』:<旅するオットー>との出会い

第12号  平成28年12月31日発行

論文
華園聰麿
道元の自然観

澤井真
「タジャッリー」概念とその存在-性論的展開-

森田敬史
医療現場に付置された“臨床宗教師”~仏教者を対象にした調査からみえてきたもの~

山下亮恂
歯骨納骨の変容-村山地方における葬送習俗を通じて-

張晨陽
雑誌記事にみる民間信仰の顕在化-遺言に関する記事を中心に-

斎藤りぼん
じゃんがら念仏踊りの発祥と伝承過程について

佐﨑愛
現代民話に見る他界観分析 -「よみがえり」から見る他界と現世の境界- 

自著を語る
華園聰麿
『宗教現象学入門』余談 


第11号  平成27年12月31日発行

論文
芳野貴典
死者像の素描-能の現行曲を対象として-

Şükrü Aslan
The Perception of Earthquakes in the Muslim World: Example of the 1999 Marmara Earthquake in Turkey

髙棹健太
日本人移民と火葬 -戦前シンガポール日本人社会を事例に- 

研究ノート
ドネリ・アリーセ
寺院における地蔵講の役割-仙台市内の四事例- 

自著を語る
滝澤克彦
モンゴルにおける福音派の事例を通してみえてくるもの 

書評
福田雄弓
P.Post,R.L.Grimes,A.Nugteren,P.Pettersson and H.Zondag,2003,Disaster Ritual:Explorations of Emerging Ritual Repertoire,Peeters. 

第10号  平成26年12月31日発行

論文
大村哲夫 
心のケア・ワーカーとしての宗教者「臨床宗教師」とは何か?: 臨床宗教師との比較から

黄緑萍 
「筆仙」とは何か:中国の流行現象に注目して

陳甜
『恍惚の人』にみるポックリ信仰の流行

陳宣聿
台湾における嬰霊慰霊について 

研究ノート
華園聰麿
日本仏教史の一水脈 ~「願作心師不師於心」(『大般涅槃経』)の奇跡を辿る~ 

ネパール現地報告
工藤さくら
Rangjung Yeshe Instituteと2つの文化圏について 

思い出の場所
鈴木岩弓
No.80,Owen Road,SINGAPORE 

第8, 9号  平成25年12月31日発行

論文
佐藤千尋
明治三陸大海嘯における宗教者の活動について

澤井治郎
天理教における親神・天理王命の神名 

髙棹健太
新宗教団による巫者養成とその解釈

陳宗炫
韓国の天理教における入信の過程とその分析―おもに月間機関誌の記事を中心として―  

芳野貴典
戊辰戦争死者慰霊の成立と展開―平安会の事例より―  

思い出の場所
土佐美菜実
ボルネオ島サラワクでの思い出 

第7号  平成23年12月31日発行

論文
滝澤克彦 
19世紀前半モンゴル宣教における聖書翻訳をめぐる諸問題とその意義

大村哲夫
安永期江戸小咄本からみる死

小田島建己
被災した岩沼の墓地―津波の爪痕を癒そうとする人々の自助努力

栗田英彦
宗教と医学を超えて―済世病院長小林参三郎の治療論―

黄緑萍
インターネット時代の流行神―「願いの宮」を事例に―

王立雪
中世説話における蛇観念

佐々木赳人
「マヨヒガ」伝承に込められた心意の再考―柳田國男・佐々木喜善を出発点として― 

自著を語る
大城公男
『八重山鳩間島民俗誌』

大角修
法華経に関する3冊 

第6号  平成22年12月31日発行

論文
徳田幸雄
イスラームにおけるタウバとキリスト教におけるコンバージョン、そして仏教における廻心―各聖典を中心とする比較考察―

高橋嘉代
平成20年代初頭における仙台市内「どんと祭」の開催時間帯の特徴

相澤里沙
G・J・ヘルトの呪術論  ―西洋的「宗教」概念への懐疑とその攪乱―

澤井真
イスラームの死生観  ―タバリーのクルアーン解釈における二つの生と二つの死―

澤井治郎
ラインホールド・ニーバーの現実主義と宗教 

翻訳
ルドルフ・ラーマン
太陽と月の諍いと敵対―フィリピン、インド、およびマレー半島の諸神話への寄与―(森田未咲訳) 

学びの周辺
橋本武人
回想―第7合同研究室の日々― 

自著を語る
山形孝夫
変貌する女神たち―山姥からマリアまで 

第5号  平成21年12月31日発行

論文
華園聰麿 
オットーにおける「畏怖」の人間学的解釈

木村敏明
地震と神の啓示  ―西スマトラ地震をめぐる人々の反応―

山田仁史
神話における太陽・月・星の関係

伊達聖伸
デュルケムと市民宗教  ―ルソーとベラーのあいだ― 

大村哲夫
臨死のヴィジョン:なぜ仏が迎えに来たのか  ―『往生要集』にみる聖衆来迎のイメージと念仏―

土佐美菜実
ボルネオ島サラワク先住民研究におけるアダット概念の形成とその変容

鈴木文子
セビヨの著作にみる動物の「二元論的創造」

小林輝之
円谷幸吉を記念すること  ―福島県須賀川市の動向を中心に―

茂木謙之介
〈聖なる皇族〉研究序説  ―昭和戦前・戦中期宮城県〈御成〉の報道をめぐって― 

研究ノート
オリオン・クラウタウ
近代・オリエンタリズム・越境性  ―仏教研究における近年の一動向をめぐって― 

弔辞
池上良正
華園聰麿

第4号  平成20年12月31日発行

特別寄稿
楠正弘
東北大学文学部、宗教学宗教史研究室での歩み 

論文
大道晴香
宗教者から非宗教者へ  ―<宗教性を有するモノ>の継承と意味の創出―

川口葉子
アジア・太平洋戦争下の「日本基督教」 ―伝道活動を中心に―

田村康貴
ベルクソンにおける死の問題 

研究ノート
佐藤慎太郎
ルーマニア期エリアーデ研究の現状と課題 

資料紹介
滝澤克彦
現代モンゴル語訳聖書における「神」の翻訳論争に関する2つの資料 

翻訳
ジャフィ
戦前日本における仏教的物質文化、〈インド趣味〉、および汎アジア仏教の形成
桐原健真、オリオン・クラウタウ 共訳 

自著を語る
山本春樹
私にとってのインドネシア

川村邦光
『聖戦のイコノグラフィ』を振り返る 

第3号  平成19年12月31日発行

論文
徳田幸雄
訳語「回心」のルーツと展開

阿部友紀
ある一漁民の祈願と生業  ―山形県鶴岡市由良地区にみる―

栗田英彦
四国遍路の展開における講集団の関わり

今泉麻理
ウェブサイトにみる新霊性運動

澤井治郎
ティリッヒにおける「相関の方法」と宗教

木村敏明
トバ・バタック移民社会におけるキリスト教的口頭表現と儀礼 

翻訳
プリミアノ
宗教民俗における方法の探究とヴァナキュラー宗教(Vernacular Religion)   
小田島建己訳

フィッシャー
霊魂観の研究史
相澤里沙訳 

学びの周辺
岡田重精
回想  ―研究室在籍とその前後― 

自著を語る
池上良正 
『近代日本の民衆キリスト教―初期ホーリネスの宗教学的研究』について

繁田信一
「安倍清明」の読み方

陶思炎
『問俗東瀛』の執筆と出版 

第2号  平成18年12月31日発行

論文
滝澤克彦
現代モンゴルの福音派キリスト教会における共同性と祈り

大村哲夫
仏に代わって祈りを聞くカミガミ  ―禅宗寺院における自力と他力、祈祷の構造―

高橋嘉代
祭礼成立初期における神体のはたらき  ―「山の寺秋葉神社どんと祭」の事例から―

遠藤高志
1930年代中盤に見る「類似宗教」論  ―「迷信」論との関係に着目して―

澤井真
W・ジェイムズの宗教的経験論とその哲学的枠組み

斎藤喬
悪因縁と恋心(2)  ―三遊亭圓朝口演『真景累ヶ淵』にみる年増の悋気―

津田千明
現代人と修行  ―羽黒町の山伏修行体験塾の事例を通して―

山田仁史
発火法と火の起源神話 

学びの周辺
山形孝夫
回想のM・エリアーデ  ―1958年 

自著を語る
華園聰麿
オットー研究余滴

徳田幸雄
自著『宗教学的回心研究』について

第1号  平成17年12月31日発行

創刊の辞
鈴木岩弓

論文
木村敏明
祈りの中の先祖と親族  ―インドネシア・メダン市トバ・バタック移民社会における祈祷会―

山田仁史
聖ニコラウスと仮面異装の従者たち  ―オーストリア共和国バート・ミッテルンドルフ村の民衆劇 

庄司一平
「宗教的ヒューマニズム」と米国知識社会

斎藤喬
悪因縁と恋心(1)  ―三遊亭圓朝口演『怪談牡丹灯籠』にみる生娘の契り―

相澤里沙
J・G・フレーザーのimmortality概念について  ―『金枝篇』における霊魂解釈から―

澤井一郎
宗教経験とそのコンテクスト  ―ヨアヒム・ワッハの宗教論をめぐって― 

その他

軍都仙台(平成17・18年度宗教学実習報告書)

平成20年3月28日発行

第1章
碑に刻まれた戦没者 ―仙台における第二次世界大戦「慰霊碑」の調査報告―

第2章
軍神から鎮守の神へ―亀岡八幡宮から見た「軍都仙台」―

第3章
第二次世界大戦前後のキリスト教信仰―『忠愛之友倶楽部日誌』を中心に―

第4章
軍都仙台における櫻岡大神宮―『神社庶務』と西公園の空間性を手がかりとして―

第5章
軍都仙台の戦死者のゆくえ―単位遺族会と慰霊碑に注目して―