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戸川和成(とがわ かずなり・TOGAWA, Kazunari)
所属:千葉商科大学政策情報学部
役職:専任講師
専門:利益集団研究、政治過程論、計量政治、公共政策、政策評価、地方自治、コミュニティ政策、ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)、地域分析。
研究キーワード: 東京・特別区における都市ガバナンスの比較実証研究。 ソーシャル・キャピタル、ローカル・ガバナンス、政策満足度。
年齢:30歳(1993年3月23日生まれ)
出身:東京都墨田区。
「地域を紡ぐ市民の信頼と社会参加、暮らしの政策に関する調査」にご協力いただいたみなさまへ
おかげさまで、2,300人のご回答をいただき、無事終了しました。ご協力していただいたみなさまに御礼を申し上げます。研究成果については、当HPでお知らせいたします。
最近の研究のことなど
今日、地方政府は財政制約下でありながらも市民に効果的な政策運営に取り組む必要があります。そこで、「福利向上(ウェルビーング)を導出するローカル・ガバナンスとソーシャル・キャピタル(社会関係資本)の関係を解明(政策提言を含む)」する研究に取り組んでおります。
私は、日本大学を卒業後、筑波大学の博士前期・後期過程において、「何故、特別区という類似した制度であるにも関わらず、政策満足度評価には地域差が生じるのか」という問題に取り組み、ローカル・ガバナンスに関する実証研究を行いました。主に、サーベイ調査からローカル・ガバナンスとソーシャル・キャピタルの関係を明らかにし、社会地区などの集計データによる地域特性を抽出するなど、社会科学的方法を用いた大都市・東京の定量的研究に取り組んできました。
市民の要求に応答的なローカル・ガバナンスを導出するためには、協働型政府として運営をするだけでなく、自治会・町内会やNPOなどのステイクホルダーの信頼の厚い地域社会が、つまり、信頼、互酬性の規範、ネットワークを指すソーシャル・キャピタルが地域社会に醸成されていることが求められます。
修士論文では、主にその研究の基礎を固めて、博士後期課程では市民に効果的なローカル・ガバナンスを導出する理論研究と仮説検証型の実証研究を行い、博士学位論文(社会科学)を執筆致しました。
東京・大都市研究への関心など
日本の都市は未曾有の東日本大震災を経験しました。一方で、想定外の規模で起った交通渋滞の問題を人々の協力で対処することが出来たことなど、人々の取り組みが世界的に注目されました。特に東京は関東大震災や空襲という二度の災害を経験しながらもレジリエンスに成功し、東京のグッド・ガバナンスを研究することは世界都市に共通する課題を解決する営みとしても必要といえます。一方で、東京は各地方政府による多様性に富んでおり、都市問題も複雑であります。そのため、現代の都市問題を解決するには、直に学生が問題に触れて、広い視野で既存の学問領域に捉われず、比較的視座を持って、主体的に考える必要があります。
現在、研究中のテーマ
研究としては、引き続きローカル・ガバナンスとソーシャル・キャピタルの研究を続けておりますが、
その他にも、①若年層と高年層が交流する世代間継承を支えるしくみづくりとは何か、②地方政府と市民社会組織(自治会・町内会やNPOなど)の協働に関わる研究と、その政策効果の評価(政策満足度)、③JIGS研究(全国15か国の市民社会組織調査研究、代表:辻中豊教授)による国際比較研究への貢献を進めていこうと考えております。
<現在取り組んでいるテーマ>
≪ソーシャル・キャピタルとローカル・ガバナンスの関連≫
・東京・特別区のローカル・ガバナンスの定性的・定量的比較実証研究
・日本、中国、韓国、タイのアジア市民意識調査の研究
≪世代間継承とその関連≫
・若年層と高年層の世代間交流としくみづくりに関する研究
≪その他≫
・AI(人工知能)が社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)に与える影響