てのひらの演劇 Vol.4
原作:ニコライ・ゴーゴリ「外套」
構成・演出:ながいさやこ
2023年
6月16日(金)19:30~ ・17日(土)18:00~
第一部:『外套』前編 上演
第二部:『外套』後編 リーディング
第三部:ゲストスピーカーと観客を交えたディスカッション
会場:あそviva!劇場
渡辺敬彦、春日井一平、吉見亮
照明:あまる
宣伝美術:ながいさやこ
制作:春日井一平、ながいさやこ、西村藍
協力:あまる&ひっきぃ、人宿町やどりぎ座
創作過程を発表し、観客と共有することで、作品を練り上げる手法のこと。
「てのひらの演劇」では、来年度以降の上演にむけて、ニコライ・ゴーゴリの『外套』を試演します。トークゲストと来場者から受け付けた意見・質問を、その後の製作にフィードバックすることで、より豊かな作品創作に繋げます。
空っぽの劇場でここにない何かが見えるための方法とは?
普段見ることができない創作過程と共に、この作品の今後の変化を作り手と同じ目線でお楽しみください。
6/16(金)19:30~
柚木康裕(ゆのき やすひろ)
株式会社オフィススノド代表取締役、静岡市文化・クリエイティブ産業振興センター(CCC) パフォーミングアーツ・プロデューサー、静岡の地域寄席「七間町寄席」代表。2022年9月より人、地域、パフォーミングアーツをつなぐスモールメディア「cocommons(ココモンズ)」を始動。
6/17(土)18:00~
小田透(おだ とおる)
静岡県立大学 言語コミュニケーション研究センター 特任講師。比較文学、批判理論専攻。SPAC-静岡県舞台芸術センターが公演ごと募集する、「劇評コンクール」の受賞も多数。
本日はご来場くださいまして誠にありがとうございます。
てのひらの演劇も4回目の公演となりました。と言っても、今回は、本公演に向けた習作公演です。美術館を訪れると時々、作品の説明に「~のための習作」と、書いてあることがありますが、「習作」というのは創作過程で、実験的に小作品をいくつかつくることです。
今回は前編を上演、後編をリーディング形式の作品として、創作しました。
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1年半前、『外套』の原作者であるニコライ・ゴーゴリが、ウクライナ生まれのロシアの作家であることに興味を持ったことが、この企画の始まりです。
(『外套』は、社会風刺を描いていますが、どこか幻想的な魅力があります。
そこには、ゴーゴリが、ロシアの市民の生活を描いた作品を多く書きながら、ウクライナの怪談や昔話を題材にした作品も残していることが影響しているかもしれません。)
その後、具体的な上演の決め手になったのは、半年前、私に生まれも育ちもロシアの友達ができたことでした。
現在、社会の風潮として、ロシアという国に心理的な隔たりがあるかと思います。
しかし、その国に住んでいる個人のことを知れば、少しだけ平和に近づくかもしれない。そういうことを、そのとき、安易ながらも身をもって感じました。
この『外套』の舞台は200年以上前のペテルブルグですが、主人公は世界中どこにでもいそうな、ぱっとしない小役人です。彼を見て、知り合いや友達や、同僚や、町ですれ違った人、もしくはご自身のことを思い出していただけたらと思います。
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何もない小さな空間で、遠い国と、今いるこの場所をどうやったら繋げることができるのか。
二つの異なるアプローチの習作『外套』を、お楽しみください。
演出/「てのひらの演劇」主宰
ながいさやこ