池田 岳 (IKEDA Takeshi)
早稲田大学 理工学術院 基幹理工学部 数学科 教授
Last Updated - Apr 18 , 2026
私の研究室では,代数幾何学の一分野である数え上げ幾何を研究しています.これは,与えられた条件をみたす幾何学的対象の個数を考える分野です.この主題は、基礎を築いた H. Schubert にちなみ、シューベルト・カルキュラスとも呼ばれます.
現代的な観点では,シューベルト・カルキュラスは,線型代数群が推移的に作用する代数多様体において展開されます.その中でも,グラスマン多様体は最も基本的な例として長く研究されてきました.このとき,数え上げの問題が、表現論の問題ときわめて非自明な形で深く結びついていることが知られています.そこには、シューア多項式と呼ばれる多項式が中心的な役割を果たします.
近年では,シューベルト・カルキュラスは通常のコホモロジーを越えて,K 理論や量子 K 理論へと拡張されてきました.こうした展開の中で,シューア関数と類似する新しい特殊関数が現れています.私の研究の主要なテーマの一つは,そのような特殊関数を見出し,その内在的な性質を調べ,さらに幾何学の問題に応用することです.
私の研究室では,対称性の高い微分方程式(もしくは差分方程式)である「可積分系」も重要な研究対象です.なぜなら,可積分系のもつ代数的構造は,量子 K 理論と深く関係していることがわかってきているからです.このように,私たちの研究は,数え上げ幾何・表現論・可積分系の交わるところにあります。現在の目標は,無限次元の幾何学的対象であるアフィン・グラスマン多様体と量子 K 理論が対応するという原理を,可積分系の観点から理解することです.
最近行った講演など
Algebraic Lie Theory and Representation Theory 2024 (May 17- May 20, 2024)
代数学シンポジウム (名古屋大学 Aug 29- Sep 1, 2023)
AlCoVE - Algebraic Combinatorics Virtual Expedition -, Online (June 26 - 27, 2023)
Combinatorics in Representation Theory and Schubert Calculus, University of Dalat, Vietnam (June 26-30, 2023)
RIMS共同研究:変換群の幾何とトポロジー(June13-16, 2023)
幾何学と表現論を巡って,青山学院大学理工学部 (Feb 24, 2023)