内田 順也
「私はこういう面白い話を知ってるけど、あなたはどう?」という気持ちを根底に題材を探します。自分の興味を中心に据え、全体的な一貫性を大事にして問題文を編みます。私の見ている世界が解答者の見ている世界と重なった瞬間に勝る喜びはありません。
(例1)
Q:使用するタオルの回転が速い理髪店やガソリンスタンドではまだまだ現役。洗濯と脱水の同時並行による作業効率がウリの、今ではあまり見かけない家電は何?
A:二層式洗濯機
(解説)理髪店で二層式洗濯機を見かけて作った一問。日常に潜む意外性を汲み取る問題が一番の好みです。
(例2)
Q:クレオパトラに関する逸話で、アントニウスをもてなす際に自らの富を誇示するため、ワインビネガーに溶かして飲んだとされる宝石は何?
A:真珠
(解説)有名人/物/事にまつわるエピソードを題材としたクイズも好みます。
(例3)
Q:1985 年には2131年越しの平和条約がローマとチュニスの両市長によって調印された、西地中海の制海権をめぐって3度にわたって起こった戦いは何?
A:ポエニ戦争
(解説)シンプルに面白い情報があれば出題したくなります。ここでいう「面白い」にはinterestingとfunny両方を含みますが、比重としてはinterestingに寄る傾向にあります。
(例4)
Q:『宇宙兄弟』の主人公:南波六太の誕生日は西暦1993年10月28日です。六太が上手くいかなかったときの言い訳にもしがちな、この日に起こった出来事は何?
A:ドーハの悲劇
(解説)クイズに関係なく、好きなものを好きな形に調理することもあります。
(例5)
Q:K 組、E 組、I 組、O組の1学年4クラス編成をとる、日本の名門私立小学校は何?
A:慶應義塾幼稚舎
(解説)直接その事実を知らなくても推測により答えにたどり着ける問題も作成します。ヒントの度合いは露骨なものもあれば隠されているものもあります。