災害時の「排泄」

災害時の「排泄」

松本彰人 氏

特定非営利活動法人日本トイレ研究所

災害時には、水や食料の確保とともに、トイレ・衛生対策が重要です。水や食料はある程度我慢ができたとしても、排泄を我慢することはできません。トイレに行く回数を減らすために水分を控えたことで脱水状態となり、その結果、エコノミークラス症候群をはじめとした災害関連死に繋がった例もありました。

避難生活は、精神的にも体力的にも負担が強いられるため、食べること、排泄することなど、あたり前のことが普段以上に重要となります。とくに、子どもや女性、お年寄り、障害者などの視点でトイレのあり方を考えることが大切です。避難所のみならず、在宅避難を含めた総合的な災害時トイレ・衛生対策を検討することが必要です。

災害用トイレには、様々な種類があります。使用する人や被災状況を考慮して複数の種類を組み合わせて備え、運用方法についても事前に検討することが求められます。トイレ・衛生対策の徹底は、避難者の健康面・衛生面の管理に加え、避難所の安定的な運営にも役立つと考えられます。

避難所の「住」

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災害時の

「こども支援」