島尾敏雄書誌情報
島尾敏雄書誌情報
略年譜
島尾 敏雄(しまお としお)1917(大正6)年4月18日 - 1986(昭和61)年11月12日
1917年 神奈川県横浜市に生まれる。
1923年 関東大震災により横浜の家が全壊焼失。
1924年 横浜尋常小学校に入学。学内雑誌『学之友』84号に作文「ボクノナガグツ」掲載。
1925年 兵庫県武庫郡西灘村(現・神戸市灘区)に移住。西灘第二尋常小学校に転校。西灘村鍛冶屋のプロテスタント教会に通う。
1930年 兵庫県立第一神戸商業学校 (現・兵庫県立星陵高等学校)に入学。
1934年 母トシが死去(享年37)。
1936年 長崎高等商業学校に入学。中桐雅夫編集の詩誌『LUNA』同人参加。
1938年 「おキイの貞操とマコ」を『十四世紀』に発表。
1940年 九州帝国大学に入学。
1943年 私家版『幼年記』を70部出版。海軍予備学生を志願。一般兵科に採用され旅順海軍予備学生教育部に入る。
1944年 第一期魚雷艇学生として横須賀の海軍水雷学校で訓練。長崎県の大村湾の川柵臨時魚雷艇訓練所に移る。海軍少尉に任官され「震洋」配置となる。第十八震洋特攻隊隊長となり、奄美群島加計呂麻島呑之浦基地に赴任。
1945年 8月13日に出撃用意を命じられる。即時待機のまま15日を迎え敗戦、神戸に戻る。
1946年 大平ミホと結婚。同人誌『光耀』創刊、「はまべのうた」「孤島夢」を発表。
1947年 同人誌『VIKING』創刊、「単独旅行者」を発表。
1948年 『近代文学』の第二次同人に参加。「島の果て」を『VIKING』に発表。「夢の中での日常」を『綜合文化』に発表。
1949年 「ロング・ロング・アゴウ」を『人間』に発表。「出孤島記」を『文藝』に発表。
1950年 「出孤島記」により月曜書房主宰の第1回戦後文学賞を受賞。「ちっぽけなアヴァンチュール」を『新日本文学』に発表。
1951年 「いながぶり」を『近代文学』に発表。
1952年 東京都江戸川区に転居。
1954年 雑誌『現代評論』創刊。「帰巣者の憂鬱」を『文學界』に発表。
1955年 奄美大島名瀬市に転居。
1956年 名瀬市(現・奄美市)の聖心教会にてカトリックの洗礼を受ける。
1957年 「名護だより」を『新日本文学』に発表。
1960年 『死の棘』刊行。
1962年 「出発は遂に訪れず」を『群像』に発表。
1967年 「その夏の今は」を『群像』に発表。
1968年 「東欧への旅」を『文藝』に発表。
1969年 自転車事故で長期入院。父四郎が死去(79歳)。
1971年 「日の移ろい」を『海』に発表。
1975年 指宿市に転居。
1977年 神奈川県茅ヶ崎市に転居。『日の移ろい』で第13回谷崎潤一郎賞を受賞。
1978年 『死の棘』で第29回読売文学賞を受賞。
1979年 「誘導振」を『新潮』に発表。
1982年 「湾内の入江で」を『新潮』に発表(第10回川端康成文学賞)。「震洋の横穴」を『別冊潮』に発表。
1983年 鹿児島県姶良郡加治木町に転居。
1984年 「震洋隊幻想」を『別冊潮』に発表。
1985年 『魚雷艇学生』刊行(第38回野間文芸賞)。
1986年 逝去。
1987年 『震洋発進』刊行。
書店にて入手可能な著書一覧(2024年11月12日現在)
『琉球文学論』幻戯書房、2017年5月 ISBN 9784864881210
梯久美子編『妻への祈り』中公文庫、2016年11月 ISBN 9784122063037
『新編 特攻体験と戦後』中公文庫、2014年7月 ISBN 9784122059849
『島尾敏雄集』影書房、2007年9月 ISBN 9784877143732
『日本幻想文学集成 24 島尾敏雄』国書刊行会、1993年12月 ISBN 9784336032348
『はまべのうた/ロング・ロング・アゴウ』講談社文芸文庫、1992年1月 ISBN 9784061961593
『死の棘』新潮文庫、1981年1月 ISBN 9784101164038
『出発は遂に訪れず』新潮文庫、1973年9月 ISBN 9784101164014
【国立国会図書館デジタルコレクション】
『幼年記』こをろ発行所、1943年
https://dl.ndl.go.jp/pid/1031482
『格子の眼』全国書房、1949年
https://dl.ndl.go.jp/pid/1704371
『贋学生』河出書房、1950年
https://dl.ndl.go.jp/pid/1642535
『離島の幸福 離島の不幸 : 名瀬だより』未来社、1960年
https://dl.ndl.go.jp/pid/2984507
『われらの文学 8 島尾敏雄』講談社、1967年
https://dl.ndl.go.jp/pid/1661550
※扉のページに「主の祈り」
『幼年記 : 島尾敏雄初期作品集』徳間書店、1967年
https://dl.ndl.go.jp/pid/1673194
『日を繋けて』中央公論社、1968年
https://dl.ndl.go.jp/pid/1650615
『夢の系列』中央大学出版部、1971年
https://dl.ndl.go.jp/pid/12554780
『東北と奄美の昔ばなし』詩稿社、1972年
https://dl.ndl.go.jp/pid/12467818
『硝子障子のシルエット : 葉篇小説集』創樹社、1972年
https://dl.ndl.go.jp/pid/12554803
『島尾敏雄非小説集成』冬樹社、1973年(全6巻)
https://dl.ndl.go.jp/pid/12554841
『幼年記 : 島尾敏雄初期作品集』弓立社、1973年
https://dl.ndl.go.jp/pid/12554931
『戦争と青春 : 安岡章太郎対談集』潮出版社、1974年
https://dl.ndl.go.jp/pid/12569967
『夢のかげを求めて : 東欧紀行』河出書房新社、1975年
https://dl.ndl.go.jp/pid/12554969
『内にむかう旅 : 島尾敏雄対談集』泰流社、1976年
https://dl.ndl.go.jp/pid/12555047
『南島通信』潮出版社、1976年9月
https://dl.ndl.go.jp/pid/12555068
『ヤポネシア序説』創樹社、1977年2月
https://dl.ndl.go.jp/pid/12207516
『ヤポネシア考 : 島尾敏雄対談集』葦書房、1977年11月
https://dl.ndl.go.jp/pid/12126186
『名瀬だより』農山漁村文化協会、1977年10月
https://dl.ndl.go.jp/pid/12555139
『日本の伝説 23 奄美の伝説』角川書店、1977年10月
https://dl.ndl.go.jp/pid/12468177
『贋学生』河出書房新社、1977年12月
https://dl.ndl.go.jp/pid/12555142
『南風のさそい』泰流社、1978年12月
https://dl.ndl.go.jp/pid/12555241
『夢日記』河出書房新社、1978年5月
https://dl.ndl.go.jp/pid/12555176
『対談 特攻体験と戦後』中央公論社、1978年8月
https://dl.ndl.go.jp/pid/12398155
『平和の中の主戦場 : 島尾敏雄対談集』冬樹社、1979年7月
https://dl.ndl.go.jp/pid/12555287
『贋学生』角川文庫、1979年7月
https://dl.ndl.go.jp/pid/12555290
『月下の渦潮』沖積舎、1980年8月
https://dl.ndl.go.jp/pid/12555464
『島尾敏雄全集』晶文社、1981年5月(全17巻)
https://dl.ndl.go.jp/pid/12555379
『島尾敏雄による島尾敏雄 試みの自画像4』青銅社、1981年6月
https://dl.ndl.go.jp/pid/12556161
『日記抄』潮出版社、1981年6月
https://dl.ndl.go.jp/pid/12555492
『日本の作家たち』沖積舎、1983年3月
https://dl.ndl.go.jp/pid/12459036
『夢屑』講談社、1985年3月
https://dl.ndl.go.jp/pid/12555985
「カフカの癒やし」
『キリスト教文学の世界 7 カロッサ、カフカ、シュティフター、ゲース』主婦の友社、1977年12月
https://dl.ndl.go.jp/pid/12445339
参考文献
・ 島尾ミホ・志村有弘 編『島尾敏雄事典』勉誠出版、2000年7月
・『島尾敏雄全集 第17巻』晶文社、1992年1月(第3刷)