島根県社会科教育研究会
会長 飯 塚 積
八百万の神々が、一年に一度、出雲の国にお集まりになる神在月の時季に、本県においては、1979(昭和54)年以来となる第62回全国小学校社会科研究協議会研究大会(島根大会)並びに第33回中国地区小学校社会科研究協議会研究大会(島根大会)、第35回島根県社会科教育研究大会(出雲大会)が開催できますことは、本研究会として大きな喜びとするところです。
1979(昭和54)年第17回全国小学校社会科研究協議会研究大会(島根大会)において、「人間を大切にする社会科学習の再構成」という大会主題を掲げ、研究・実践の成果を提案しました。大会主題に基づく基本的な考え方は、①子どもたちが生きた人間として学習すること、②学習対象としての社会的事象の中に人間を見出し、人間にふれる学習をすること、この2つの学習を通して、本当に「社会が分かる」学習へ社会科学習を再構成するということでした。島根県の社会科学習は、この提案以降「人間を大切にする社会科学習」を大切にしながら、実践を積み重ねてきました。現行学習指導要領にも通ずるこの考え方をもとに、社会科学習としてめざすものを再検討し整理してきました。
その結果、島根県の社会科学習としては、【小学校の4年間でめざす子ども像】を「社会がわかり、社会にはたらきかけることができる子ども」と設定し、その実現に向けて、学習指導要領改訂から6年を経過して迎える今大会では、今後の社会科の進むべき方向性を見据えながら、大会主題を「地域に学び、未来を共に拓く生き方を問い続ける社会科学習~互いに関わりながら、主体的に考え、追究する力の育成を目指して~」とし全国に発信します。
どうぞ、全国から多くの皆様方にご参加いただきますようご案内申しあげます。