講演者名:市原一裕(日本大学文理学部数学科)
講演タイトル:結び目解消数の連結和に関する加法性について
アブストラクト:結び目解消数の連結和に関する加法性について,最近公開された2本のプレプリントの紹介と解説をします。また時間があれば,関連する自分の研究結果についても触れたいと思います。
講演者名:齋藤渓(日本大学文理学部数学科)
講演タイトル:量子ウォークのスペクトル写像定理
アブストラクト:グラフ上の量子ウォークは,近年話題の量子コンピューターのアルゴリズム(プログラムの処理手順)設計への理論的基盤として注目を集める数理モデルである.
その挙動は時間発展作用素と呼ばれるユニタリ作用素(行列)により記述されるが,この作用素のスペクトル(固有値)解析は,量子アルゴリズムへの応用において本質的な役割を担っている.
本講演では,時間発展作用素のスペクトル構造を体系的に理解する足掛かりとして「量子ウォークのスペクトル写像定理」を紹介する.
この定理は,量子ウォークのスペクトルが,同一グラフ上の古典的なランダムウォークより遺伝する部分と,量子系特有の挙動が生じる部分へと分解されることを示すものであり,量子ウォークという数理モデルの本質を解明する上で重要な示唆を与える.
(※通常と開催時刻が異なります。)
講演者名:佐々木 優(宇都宮大学)
講演タイトル:G2に関連する余等質性1の超極作用
アブストラクト:本講演では,例外型単純コンパクトリー群G2に関連する余等質性1の超極作用に関して,その主軌道のリーマン部分多様体的な性質の紹介を行う.講演の前半では,八元数を用いた例外型コンパクトリー群G2,スピン群Spin(7)の構成を復習する.後半では,これらの群作用による軌道の部分多様体としての性質を調べた結果を述べる.