『ロボコン報告書2021』表彰レポート

2021年2月6日(土)20:00~22:30,オンラインにて最終審査会が行われました。全国各地から報告書を提出していただいた中学校の指導者だけでなく,全国で審判や審査員として長年ロボコンにかかわられてきた先生方,合計16名が集まりました。フォームや共有ドライブなどを用いて報告書や審査資料を共有し,提出された80本のレポートについて,それぞれの報告書にまとめられた中学生の学びを議論しました。その結果,最優秀Young Maker賞×1,Young Maker賞×5 が選考されましたので,ここに公開します。

最優秀Young Maker賞

No.21 茨城 つくば市立並木中学校 カシウス(かしうす)

ロボコンルール: 2020お家でロボコン@オンライン

的確かつ,正確で,緻密で分かりやすくまとめられた後輩の見本となる大変優れた報告書です。10.5ポイントの細かい字で説明されていながら,しっかりとした項目立てがされていることで大変読みやすい報告書に仕上げられています。図も3D-CADを用いて描くことで,ロボットの動きが分かりやすく説明されています。最後の編集後記には,昨年までただの対戦相手だった他校のチームが共に取り組む仲間にかわったことや,ロボコン文化の素晴らしさなど,そのより良いアイデアを仲間と共に追求しようとする姿勢が書かれていました。その学びは実際の製品開発にも引けを取っていません。

Young Maker賞

No.1 富山 砺波市立般若中学校 りょうま(りょうま)

ロボコンルール: 2020室堂雷鳥保護計画(輸送ロボット)

運搬物(ライチョウ)に衝撃を与えず運ぶために、輸送板をスプリングで吊り下げるアイデアなど制震構造やフローティング構造を取り入れた工夫が素晴らしいロボットです。その機能性だけでなくデザイン性にも優れ,図を多用することで分かりやすい報告書にまとめられています。

Young Maker賞

No.6 茨城 つくば市立大穂中学校 韋駄天 いだてん)

ロボコンルール: 2020お家でロボコン@オンライン

ロボットの機構を説明するために撮影された写真が分かりやすく的を得ています。囲みや矢印などの説明が工夫されていました。他校と情報を共有することで,新しいアイデアが生まれたり,お互いにアドバイスしあうことで精度の高いロボットを製作できたりしたことがわかります。

Young Maker賞

No.35 富山 小矢部市立津沢中学校 cherry(ちぇりー)

ロボコンルール: 2020室堂雷鳥保護計画(輸送ロボット)

チームの試行錯誤がよくわかる心温まる手書きのイラストが印象深い報告書です。ロボットを作った動機をイラストで表現するなどその時の状況が写真以上に伝わってきます。アイデアもこれまでの仕組みにとらわれないもので斬新です。改善点なども的確に記載してあり本気度を感じます。

Young Maker賞

No.36 広島 広島市立日浦中学校 ふつつかなもの(ふつつかなもの)

ロボコンルール: 2020広島県大会 活用部門(Migdal Bael)

3Dプリンターで部品を自作する取り組みは,ないものは自分で作るロボコンの基本的な姿勢を具現化していて、今後ロボコンに取り組む後輩へのメッセージとなりました。ラック&ピニオンの加工精度や支持の工夫、素材の選択にも理由があり関心させられます。

Young Maker賞

No.59 埼玉 埼玉大学附属中学校 ひよごんチーム(ひよごんちーむ)

ロボコンルール: 2020新型コロナ撲滅オペレーション

手書きでみっちりと書かれた説明に圧倒されます。熱い想いがしっかりと伝わってくる報告書です。完成までに出てきた課題やそれをどのように解決したのか過程の説明が丁寧に書かれており,シンプルかつ高機能なロボットにまとめあげたことがわかります。

これらの報告書をぜひ来年度に生かしましょう。全国からのロボコン報告書提出をお待ちしています!

Young Maker's Robocon実行委員会