● 2024年 優秀作品・福岡市科学館賞
▶︎ 作品名
連れカーエル
▶︎ チーム名
ラナンキュラス(九州産業大学)
▶︎ メンバー
●田内 源(九州産業大学理工学部 機械工学科3年)
杉 大翔(九州産業大学理工学部 機械工学科3年)
平川 昴雅(九州産業大学理工学部 機械工学科3年)
重松 才樹(九州産業大学理工学部 機械工学科3年)
● 二次審査講評
■ 審査委員長
新妻 実保子(日本機械学会 ロボティクス・メカトロニクス部門 技術委員長)
(準備中)
■ 審査委員
筬島 修(一般社団法人九州経済連合会 産業振興部長)
コロナ禍が落ち着き、商業施設にも人出が戻りつつある中、「迷子」をテーマにしたアイデアでした。外見も小さい子どもが好きそうな形や色で、モックアップもかわいらしい仕上がりでした。また、車内にはタブレットを設置し、親御さんと通信するアイデアなど、迷子の不安を軽減する「やさしい」提案でした。さらに、AIによる機械学習で迷子頻度の高い場所を探し出すといった点も評価できる部分でした。トップバッターでのプレゼンでしたが、非常に評価の高いアイデアだったと思います。
■ 審査委員
田中 久生(福岡市科学館 サイエンスコミュニケーター)
迷子解決という新しい視点のアイデアでした。スタッフの補助として考えられている点も、実用性をより感じさせる内容でした。
さらに、車内とセンターをリアルタイムで通信できる機能を追加すると、子どもがより安心できるかもしれません。また、迷子になっている子どもを見つけるだけでなく、迷子の自覚がない子どもを親が探せる仕組みがあると、活躍の場がさらに広がると思います。
■ 審査委員
加藤 優(元自動車会社デザイナー)
チームメンバーの幼少期の体験から今回のテーマ設定に至ったとのことですが、最近では商業施設など多人数が集まる場所での犯罪もあり、一人になった子どもの不安や親御さんの心配を解消するというコンセプトはユニークで、審査員から高い評価を得ました。機械要素もよく考えられており、「連れ帰る」という駄洒落から発想したであろうカエル型の自走ロボットも、よく目立つ可愛いキャラクターに仕上がっていました。淡いピンク色のデザインも子どもに安心感を与えるとのことで、子どもに寄り添った考え方がしっかりなされていると感じました。
ただ、実際の現場や運用を想像すると、迷子になった子ども、親(家族)、商業施設のスタッフ、一般の客などが問題(迷子)の発生から解決までにどのように時系列的に関連し、この「連れカーエル」がどのように具体的に活躍するのかが十分に伝わりませんでした。その点がプレゼンテーションで上手く表現されていると、さらに良かったと思います。(例えば、子どもが迷子になっても親が気づいていない場合や、親が心配していても子どもが平気な場合など、さまざまなパターンがありますよね?)
優秀賞、おめでとうございました。
■ 審査委員
永里 壮一(メカトラックス株式会社 代表取締役)
・背景の説明が、丁寧で良い(迷子がショッピングセンターで多いというのは知らなかった)
・迷子を解決するというコンセプトが良い
・子供が怖がらないようにカエル&ピンク色というのはデザインに必然性がありわかりやすい
・巡回型監視カメラ&迷子シェルターというコンセプトは面白い
・スタッフが連れカエールに誘導して搭乗するという点はプレゼンに入れてて欲しかった
・現場へのヒアリングなどがあればさらに良かった
■ 審査委員
田名部 徹朗(株式会社 三松 代表取締役)
テーマ選定としましては、人出が多くなった商業施設等で、近親者や施設関係者が困っている「迷子」問題を、おそらくお子さんのいない学生たちがテーマとして取り上げた点に、着眼点の素晴らしさを感じました。解決策として移動用小型車を開発し、AIカメラや通信機能、駆動方式を採用したことにより、要素技術開発をあまり必要とせず、本課題解決にすぐ適用できるという点で、実現性の高い発表となっていたと思います。また、調査の結果、2歳から小学校低学年のお子様向けに対象を絞ったことで、お子様目線でのさまざまな工夫を盛り込んだ点が素晴らしかったと思います。
ただ、お子様よりもさらに心配している親御さん目線での機能探索まで検討していれば、もっと良い発表になったのではないかと思います。
■ 審査委員
佐藤 和明(小代商工株式会社 取締役 営業部長)
(準備中)